大雨洪水警報の日の作業

昨日は、大雨洪水警報も出て、この地区も「高齢者等避難」が発令された。

台風や梅雨の大雨の時でも滅多に氾濫しないビニールハウス横の溝も溢れた。朝はビニールハウス内も浸水。幸い朝がピークであとは徐々に水も引いていった。

ビニールハウス内の浸水

だが、雨は止まず、午後にかけても降り続く。バタバタする作業はずぶ濡れにもなるし効率も悪い。こんなときは極力同じ施設で完結する作業をするに限る。

雨降りで気温も低いので、ずっと気になっていた一番西側のビニールハウスの寒冷紗外しをすることにした。

巻き上げ式の寒冷紗。本来の使い方ではない。

この寒冷紗は巻き上げの開閉式になっているので、ほかの固定式の寒冷紗と違って涼しくなったからといって慌てて外す必要がなかった。

他の寒冷紗を外した後も、ついついそのままになっていたのだが、つけっぱなしにしているのときちんと片付けるのではずいぶん劣化の度合いが違う。面倒ではあるが、毎年つけたり外したりを行う。

一度広げて
パイプと寒冷紗を分離
引っ張って外すだけ

作業としては簡単なもので、一度広げて固定具を取り外し、ざーっと引っ張って外すだけ。一人でも10分とかからない作業だ。全部合わせても30分とかからない。すぐに終わることだったが、気になっていた分、スッキリ度も大きい。

もちろん、畳むのは晴れた日に複数の人数で。こちらはまたいつになるかわからないが。

条件は5センチ

気温も低くなって、徐々に生き物たちの活動を目にする事が減ってきた。

先日も、スタッフとの会話で、「今年はスズメバチとの遭遇が少ない」という話になった。たしかに、例年ならばこの時期、1日一度ぐらいはスズメバチの急接近で身を屈めることがあるのに、今年は夏以降、ほとんどそういった場面がない。

暖かかった分、これから頻繁になるのかもしれないが、スズメバチまでに影響がある暑さだったとしたらむしろその方が恐ろしい。

さて、そんな暑さでも、暖かい秋でも関係なく、いつもの年のように徘徊しているのがナメクジだ。本当に強い生物だと思う。

さて、長年、実害が大きかったナメクジ、いままで色々な対策を打ってきたが、明らかに効果があると思えるものがなかった。

だが、今年は一歩前に進む事ができた。

とあるサイト(たしか、何かの論文だったと思うが)で、極端に大きくないナメクジならば、5センチ以上の銅板を越える事ができないという情報を見つけた。

銅の成分を嫌うというのは以前から耳にしていたが、鉢の周りに銅線を巻いたりしてもほとんど効果がなかったので、あまり当てにしていなかった。

また、5センチの幅という条件は、現実的に実行しにくくて試してもみなかったのである。銅板も近年値上がりしてかなり高価だ。5センチの幅を何かに巻きつけるなら、相当量が必要となる。

5センチをまたがらせなければいいのでは?と閃いたのが夏前。早速試してみた。

対策をするのは、小分けにした用土が入れてある収納ボックスだ。どうやら用土の肥料(糠が含まれるので発酵臭がするのだろう)を求めてやってくるようだ。

実際、朝、作業をしようとしてふたをめくると、このふたのところに少なくて数匹、多い時は十匹近いナメクジがいることもあった。

特にこのビニールハウスは近くに水路があって湿り気も多いということでナメクジも多いのかもしれないが、毎朝作業の前にナメクジ退治が必要で少しうんざりだった。

そこで、ベタ置きにしていたボックスに10センチほど高さの足を木材でつけ、それに電源ケーブルから取り出した銅線を巻いてみた。まあ、半信半疑だったのだが、これが非常に良い効果を出した。以来、ナメクジの侵入は皆無である(一度だけ入っていた事があったが、ボックスの横に他の袋か何かが接触していたためだった)。

もちろん、地植えの植物や、一番被害が深刻なポット苗への被害については、銅という素材を使うにしてももっと他の形を取る必要はあると思うが、すくなくともナメクジに対して有効な手段が見つかっただけでもよしとしたい。

ナメクジに困っている方は少なくないと思うので、少しでも参考になれば幸いだ。

どうしてここに

2年ほど前から、一番西にあるビニールハウスの棚の下で実生のゼラニウムが大きく枝を広げている。

夏には、横の通路部分にまではみ出して通りにくくなって強く剪定する羽目になったぐらいだ。

決してこの場所の上にゼラニウムの仲間がたくさんあるわけではないし、たまたまなんらかの理由で落ちた種子が根付いたのだろうと思っていた。

これらのゼラニウムの上はただの苗棚

ところが、この株からほんの数メートルしか離れていない場所にまた新たなゼラニウムが顔を出しているのがわかった。

先日まで気がつかなかったので、トレーの隙間から枝を伸ばしていた

このゼラニウムも、当店で育てている種類とくらべてもあまり似通ったところがない。まだこの種類は花も見ていないのだが・・・。

どちらの種類もとても葉が大きくて、手のひらぐらいはある。もちろん、地植えで育ってかつ棚の下という環境も影響はしているとは思うが、いずれにしても大型だ。

ゼラニウムは種子からはちょっと変わった種類も出やすいのは確かなのだが、ゼラニウムの親木をまとめて育てているビニールハウスではこういう実生が出てくることはいまのところはない。

おそらく、この新しい種類も、葉の香りはほとんどしないし、きっと花もあまりパッとしないと思う。なので、とりあえず花が咲くのだけ確認しようとは思っているが、その先は考えていない。

それよりもどうしてこの場所にこうもゼラニウムが顔を出すのか、そっちの方が知りたい。でもたぶん、「たまたま」なんだろうな・・・