雪が降ると増える心配

今回のようにビニールハウスの上に積もるぐらい雪が降るのは心配も増えるが、悪いことばかりではない。

ここでも何度か書いたことがあるのだが、春から秋までにビニールについた汚れ、特に苔を滑り落ちる雪が落としてくれるのだ。

そもそもビニールに苔がつくこと自体変な話だが、どうやら近所の杉林から降った花粉を栄養に苔が増えるようだ。

苔が増えるとビニールの透明度が落ちる。光合成に影響が出るとも言うようだ。まあ、それはあまり気にしていないが、苔で雪が滑りにくくなるのだ。なので、その冬最初の雪がドカ雪の場合、非常に危険だ。最初の雪がそこそこで、雪が苔を落としてくれると次の雪からは滑りが良いので助かるという寸法。

今年はどうやらいいパターンのようで、雪で綺麗に掃除されたビニールを見るのも嬉しい。もちろん、普段からビニールを掃除する方法もあるようだが、手間と費用がかかり過ぎて行っていない。

ビニールが綺麗になると今まで気が付かなかった傷みを発見することもある。今回も2箇所にビニールの穴を見つけた。一つはおそらく上に伸びた木の枝が折れて刺さった穴のようだ。もう一つはカラスかもしれない。

幸い、どちらも今後裂けて広がっていくようなタイプではないので慌てて修理する必要もないようだ。これが、暖房をしていたり気密性に気を使うようならばすぐにでも対応が必要なのだがそれは必要ない。もう少し暖かくなってからの仕事になりそうだ。

とはいえ、どちらもビニールハウスの最上部近く。できれば上がりたくない位置だった。

ああ、やっぱり心配が増えた。

信長公にゲイターを

防寒アイテムは年々機能がアップしていくが、着用するこちらも体の機能が衰えていくので体感的にはあまり変わらないような気がする。

登場時は使わずにはいられなかったヒートテックも登場する場面が減った。今はさらに暖かさと気持ちよさを求めてメリノウール素材のものを使うようになった。靴下も徐々に厚手のものを履くようになった。それでも寒さが楽になったとは言えず、足の冷えはとどまることを知らない。

特に、早朝冷え切ったブーツを履く時の冷たさといったら!「ブーツを温めておきたい」とまで思うようになった。

そんな年齢になったらわかったことがある。

子供の頃に読んだ「偉い人の話」のような本で木下藤吉郎が、信長の草履を温めていたというエピソード。

当時は「へ~」と思うぐらいでなんとも感じなかったのだが、今となっては

「そりゃ、あの信長でさえぐっとくるかもしれない」

と頷けるのだ。

きっと信長も冷たい草履を履くのは嫌だったのだろう。

見ていないが、年明けから秀吉兄弟の大河ドラマが始まっているようだ。このエピソードは出てくるのだろうか。

さて、冷たいブーツでも、作業でしばらく歩いているとその冷たさも徐々に緩和してきてあまり気にならなくなる。

むしろ、年とともに辛くなって来た脛の冷えのほうが厄介。痩せて筋肉が減ってきたせいもあるかもしれないが、妙に脛が冷えるようになった。

その対策としてつかっているのがこちら。

チェーンソーを使うようになって、木屑やオイルが脛にこびりつくのを防止するために使い始めたゲイター(チェーンソーを使う時はこんなペランペランのでは危険。良い子は真似しないように)、これが脛の冷え防止に非常に効く。寒くない時期でも、ゲイターをつけていると畑を耕すときなど、靴に土が入って不快な思いをすることがない。欲を言えば、もっと着脱が楽で、気温が高い時は通気性がいいのがあれば言うことなしだ。

この時期、ゲイターを家に忘れたりすると、面倒でも取りに戻ろうかと悩むことさえある。

足の冷えが辛い信長公ならば、あたためた草履と一緒に、このゲイターもそっと差し出すことができればもっと株が上がったことだろうね、藤吉郎。

これでいいのだ

今必ず必要ではないのだが、気になっていて・・・というものは結構ある。買い物でもそうだし、普段の仕事や生活の中でもあるといいのに、手に入れることに  なかなか踏み切れないもの、そういうものだ。

休憩所のストーブに載せるゴトク(鍋おき?)もそうだった。かれこれ3年ぐらいは迷っていたアイテムだ。

加湿を兼ねたやかんは薪ストーブには必須。お湯が常時あることも嬉しいし、湯気の立つやかんは視覚的にも暖かさを感じさせてホッとさせてくれる。

ところが薪ストーブは相当火力も強いので(それぐらいしないとここは温まらないし)、お湯もすぐに沸くが、油断しているとすぐに空焚きになってしまう。こまめに水を足せば解決するが、ここには水道がなく、家から持ってくる水は貴重品。沸いたやかんをストーブの上で少し浮かせておくゴトクのようなものがずっと欲しかったのだ。

直接強力な火にかかるので、やわな鍋置きのようなものだと溶けそうだから頑丈なものでないと用をなさないだろう。もちろん、ホームセンターやネットはチェックしたが、家庭用コンロの五徳など、新品は案外高い。鉄筋を曲げて溶接して・・・というアイディアも思い浮かんだ。一瞬作ってみたいとも思ったが、冷静になって考えるとそこまでしてするものではないという判断に落ち着いた。

という感じでこの冬も過ぎてしまいそうになったが、他の用途でアングルを使っていた時、端切れを使って作ることができそうだとふと思いついた。その場で試作してみたら試作がそのまま完成となってしまった。全て手元にある材料(といってもアングルとボルトとナットだけだ)、少しだけ削るところはあったものの、時間も10分もかからず完成。

豪快に湯気を出すやかんの下に挟むと、湯気が穏やかになり、とてもいい感じ。と言って冷えるわけでもなく、願っていた通りの結果となった。

最初は塗装が焼ける匂いがしたが、今の所全く問題なし。3点で支えるので、ヤカンもぐらつかず、安定している。

「こういうのでいいんだよ」というセリフがふと思い浮かぶ。

いや、ここにピカピカの五徳があっても違和感を感じる。肯定的に「これでいいのだ!」と断言したい。

「どうかな・・・」と思いつつ大金?(納得がいかなければ大金だ)を出してまでゴトクを手に入れるより、自己満足も得られて、数年待った甲斐があったというものだ。これでいいのだ。

竹の収穫作業

引き続き、苗の棚(ベンチ)作りが続く。不定形の竹という材料を使うので、材料の必要量は正確にはわからない。

今回全体の1/3程度まで進んで、おおよその必要量が明らかになってきたので、残りの材料の確保作業を行うことにした。

場所はいつもの出雲のとある川沿いの竹藪である。

今シーズンはスタッフのU君も同行。初めての竹切り、竹割作業に励んでくれている。

今日は天気も穏やか。小雪が舞うような日でも、竹の収穫作業をしていると汗ばむぐらいなので今日はむしろ暑いぐらい。汗をかかないようにと気をつけていても汗が滲んできて、一枚、もう一枚と上着を脱ぎながらの作業。

先日までは120cmで切り出していたが、今日はサイズの違う棚用に、150cmも追加して割っていく。30センチ大きくなるだけだが、目の高さぐらいにナタを持ってこないといけないので結構大変だ。

途中、強く割れた竹が勢いよく膝に当たってきて、思わず声が出てしゃがんでしまうほど痛かった。ひどくはないようだが、明日以降に後遺症が出ねば良いのだが。

午後は近くからパン、パンという銃声!?と思ったら、とんどさんが行われていたようだ。先週予定だったのが強風で延期となったとか。今日は最適だろう。

昼食と2度の休憩を挟み、比較的ゆっくり作業を続けたが、夕方までにほぼ予定量を確保できた。

AIと棚づくり

U君に依頼した棚(育苗ベンチ)づくりが着々と進む。竹の幅もいい感じに調整できている。

パッと見ると間隔がバラバラに見えるが、これが正解。竹を切ったり、割ったりしたことがある人ならわかると思うが、竹は、上から下まで一様の太さでもないし、厚さも違う。特に孟宗竹を使っているので厚さも2センチぐらいから5ミリぐらいまでと幅がある。太さも株元に近いところならゆうに直径20センチを超えるし、先端ならば10センチ以下のところも使わざるを得ない。

工芸品ならともかく、適切な厚さと幅を求めていては竹を何十本も切り出す手間がかかる。一度切った竹はなるべく上から下まで使い切るようにすると厚いところや薄いところ、幅が広いところや狭いところができてしまう。

なので、幅が広かったり厚いパーツを使ったら、その両側は隙間を広げ、逆ならば隙間を狭めて強度を調整していく。

作業の前にその旨を伝えたところ、とてもいい感じで作業を進めてくれている。スピードも日に日に上がってきた。見ていて気持ちが良いほどできていく。今回は作業を全てお願いするつもりでいるのだが、ついつい自分も作業したくなって困る。こういうのをトム・ソーヤー効果とでもいうのだろう。

さて、世間でもAIについての話題が上らない日がないが、スタッフの間でも「AIに挿木ができるだろうか」というような話になる。

今回の竹の棚づくりでも、センサーで厚さと幅、強度を測定、その上で適切な間隔を計算し、配置して固定していくことができればAI搭載のロボットに可能かもしれないが、それを、

「竹の厚さと幅を見て、強そうなところは間開けて、弱そうなところは狭くして打っていってね」

と伝えるだけでできるようになるのはまだまだ先だろう。

しかも、出番が数年に一度の「竹の棚づくり専用ロボット」では割に合わない。なんでもこなせるようでなくては。それこそ、ドラえもんレベルのロボットが必要だ。

もしそんなのができたとしても、四次元ポケットのないドラえもん・・・ん~、やっぱりいらないかな。ドラえもんはAIロボットのハードルを上げてしまっていたのだ。