初冬のアネモネ

本日は、あるお客様のお庭の手入れ。どのお庭に行くときも、久しぶり(といってもひと月ぶり程度の話だが)に伺うときはドキドキする。
アネモネ
暖かいせいか、9月の末に定植した球根類がワサワサと葉を伸ばしている。特にアネモネの勢いがすごく、一部はすでに開花を始めていた。日当りが良いためもあるのかもしれない。うーん、ほんとは春に咲いてほしかったのに。春の開花に影響がないと良いのだが。

こちらはまだ蕾
こちらはまだ蕾

この頃、スイセンやら桜やら、時ならぬ春の花が咲いていると言う話を良く聞く。少し前だと、ああ珍しいね、と言う感じだったが、今はすぐに温暖化の影響???などの不穏な話になるので素直に嬉しい気持ちにはなれないのが残念である。

春の花は目に優しく

少し前に紹介した、アネモネ・シルベストリス。気温の上昇で次々と咲きはじめた。苗のままで開花してもらってもちょっと困りものだ。
アネモネ・シルベストリス
アネモネといえば、この季節になると庭先でもビビッドな色の種類が咲いているのを良く見かける。でも、モノトーンに支配される山陰の冬を見てきた目にはやや刺激が強過ぎる。

むしろシルベストリスのようなソフトな色合いから目をならしていく方がいいような気がする。気温も花の色合いも、徐々に春らしさへと移行して欲しい。

もう一つのスノードロップ

雪の中から姿を現し、春を告げる花として知られるスノードロップ。私も好きな花の一つである。厳寒の中で雪さえものとせずに花茎を持ち上げる力には驚かざるを得ない。ただ、その姿からも冷たさ、硬質さを感じてしまう。春の花というよりは冬の花に思えるのだ。

さて、ビニールハウスでは今の時期思わぬ陽気に早く目覚めてしまったハーブたちが現れはじめた。写真のアネモネ・シルベストリスもその一つ。本当ならもっと暖かくなってきてから花を見せるのだが。
アネモネ・シルベストリス1
この、アネモネ・シルベストリスには「スノードロップアネモネ」という別名がある。純白の花と開花前に首をもたげた姿からそう呼ばれるのかも知れない。スノードロップに比べると春の雪を思わせる柔らかさがあり、個人的にはこちらの方が好きである。
アネモネ・シルベストリス2
割合育てやすい種類で、コンディションが良いと秋にも開花してくれるのがまたお得さを感じさせるアネモネである。