気がつくとチャイブが種子をつけはじめていた。
5月の初めには可愛らしいピンクのネギ坊主を揺らしていたのに、時の経つのは早いものである。上からのぞくと、黒い粒々が見えるようになってきている。
比較的小さい種子が多いハーブの中でもチャイブは種子とりがしやすい種類だと思う。それでもタイミングは大事だ。放っておけばいつの間にか落ちてしまう。種子たちも人間の都合を待ってはくれない。
種子とりに気が回るのはまだ時間的余裕が有る証拠である。いっぱいいっぱいの時なら気がついた時には種子はもう落ちてしまっている。それを見て更に余裕の無さを実感して焦ってしまうのだ。
実は今もそんなに余裕はないのだが、あえて種子とりをすることで、焦る気持ちが少しだけ押さえられるのではないかと思うのである。
切り取って、かるく振ってもまだ種子はあまり落ちてこない。充分に熟していないようだ。何個かネギ坊主を収穫して紙袋に入れておく。しばらくすると軽く振るだけでパラパラと種が落下してくるようになればOKである。
ただ、そのまま紙袋が放置され、数ヶ月後に見つかったりするとまた余裕の無さを痛感させられたりするので要注意である。