苦手なアルパイン

ハーブが好きなひとは、割と小さめの花が好きなように思う。そして大きくなる植物よりも小さく可愛らしくまとまる草花も好まれるようだ。

まあ、自分にしても同じようなタイプだ。ただ、好きであることと育てるのが上手ということは別問題。

園芸にはAlpine Plantsというカテゴリがある。高山植物である。コンパクトで愛らしく、えも言われぬ美しい花を株を覆い尽くすように咲かせるというイメージだ(私にとっては)。

アルパインフォックスグローブの園芸品種

非常に魅かれる植物群なのに、育てるのは苦手である。写真のErinus alpinus(Fairy Foxglove、イワカラクサ)の園芸品種。何年もかかってようやく2株ほど開花するまで育てることができた。当然大きな障害は夏である。まあ、他のハーブと一緒に育ててしまうのが問題なことは明らかで葉がカリカリに焼けてしまう。

適度に遮光するとか、ロックガーデンに植えるとか、用土を調整するとかすればもっといい結果が出そうではあるが、そこまで特別扱いはしない。そもそも、種子を購入する時、「Alpine plants」だとか、学名の「alpinus」という文字を見ておきながら注文してしまうのだから世話無いのである。

もう少し年を取って引退したらロックガーデンでも作って楽しむのだ。それまでは準備期間として細々と育てて見よう。

それにしてもなぜFairy Foxgloveと呼ばれるのだろう。フォックスグローブとは似てもにつかぬこの姿。妖精のようなかわいらしさというのは頷けるけれど。ロックガーデンで育て、本性が表れると分かるのかも知れない。それもまた楽しみである。