キノコの出る条件

2カ月ほど間をおいて久しぶりに伺った市内のお庭でスタッフが怪しげなるものを発見した。「変なキノコが・・・」というので行ってみると、クリイロチャワンタケ(多分)であった。以前にもちょっと触れたことがあるのだが、実は5年ほど前にもこの庭で見ている。調べてみると、奇遇にも同じ4月2日であった。

クリイロチャワンタケ?

特に毒もないそうだが、食用になると言うわけでもないらしい。庭に入れたバーク堆肥などに混ざっていたのかもと思われるけれど、同じような土作りをした他の庭でも見たことがないので不思議である。

5年前に見かけてからも毎年同じような時期にこの庭に来ているのに、それ以降は発生していない。5年前と気温や降水量などが似ているのだろうか。

「チャワンタケがでた年は・・・雨が多い夏になる」なんて予想でも出来るようになれば面白い。せめて「この庭では害虫の被害多発」ぐらいでも分かるようになればたいしたものなのだが。ちょっと今年はこまめに記録を残してみようかななんて気にもなってくる。

キノコの謎

いつもなら、強い日射で苗の水切れを毎日心配する時期なのに、今年はまったく安心である。かえって過湿に注意せねばらならないぐらい。その上、見たことのないキノコまで生える始末。

キノコ

成長にはそれほど影響は無いと思われるものの、やはりあまりよい気持ちはしない。だいいち、神出鬼没で、何が原因なのか、どこからやって来たのかが全くわからない。

もう数年も前のことになるが、手入れしているお客様の庭で初めて見るキノコが突然現れたことがある。いろいろ調べて、チャワンタケの仲間ではないかという結論に達したのだが、その後一度も現れることも無く、今でも原因は良く分からない。

チャワンタケの仲間かも知れないが詳細不明
チャワンタケの仲間かも知れないが詳細不明

今回も、用土の中に胞子でもあったのか、それとも外から飛んできたのか探りようも無い。想像もつかないほど広そうなキノコの世界である。いちいち名前を調べようという気にもならない。

かつて、信州の人たちと話をしていたときに気がついたのが、キノコに対する思いの強さである。こちら(松江や出雲)の知り合いのなかには、キノコを追い求めるような人がいない。いても、マツタケのような超高級キノコへの関心が有る人で、キノコ狩りを楽しむという人にあったことが無い。文化の違いなのだろうか。これもまたキノコの謎である。