冬支度

今日は市内のとある教育施設のお庭の手入れ。レイアウトの変更で株を移植したり、冬に向けた剪定を行った。

秋にもう一度咲いたブルーキャットミントも、冬を前にするとさすがに伸びた枝がだらしない感じだし、夏の終わりから長く開花したロシアンセイジも花が若干残っているだけなのでよけいに寂しさを感じる。

本当なら春先でも構わないが、毎年その時期は天気や行事の関係でなかなかできないことが多いし、年末に向けてさっぱりと剪定を行う。
ブルーキャットミント
ブルーキャットミントは初々しい新芽が株元にぎゅっと集まっている。古い枝に守られていたのを取り去るのはちょっとかわいそうな気もするがしっかり冬の寒さに対峙してたくましく育ってもらわねば。
ロシアンセイジ
ロシアンセイジも固くしっかりした新芽が出ているのでばっさりと剪定。これぐらい深く刈り込むぐらいでちょうど良い。剪定を怠ると高くなりすぎるのだ。実際、左側は倒れた名残である。(この後、左側は剪定)

これで、春までは安心。来春、元気に育つよう願ってお庭を後にした。

何を今更・・・

圃場の前の斜面に植えたロシアンセイジがようやく満開を迎えた。やはり今年は例年よりもずいぶん遅いような気がする。

ロシアンセイジ

この場所はあまり日当たりがよくないため、毎年開花の頃にはにひょろひょろになりやすい。昨年など花も貧弱で見る影も無かった。

その点今年は雨が少なめだった分まだましな方である。

ロシアンセイジは夏の暑さにも強く、かなりの乾燥でも耐えて咲いてくれるので何かと重宝する。夏、かなり乾燥する花壇でも安心して育てられる。唯一気をつけたいのは、風が強い場所の場合、株元が揺すられて倒れやすくなることだ。支柱を立てても良いのだが、なんかこの植物には支柱や紐が似合わないような気がする。そう言った点からも、成長期には分枝を促すよう、こまめに剪定をしてがっしりとした株立ちを作りたいものだ。(毎年放置しているくせに何を今更・・・)

技量が問われる花

夏から秋の長期間、存在感を示すのがロシアンセイジである。ちょうどラベンダーが終わる頃から咲きはじめ、放って置こうものなら11月になってもまだ花をのこしていることさえある。

ロシアンセイジ

夏の暑さにも強く、容器栽培で水が切れても、割りと立ち直りやすい。このへんは秋咲きのセイジ、サルビア属に比べても遜色が無い。花の色といい雰囲気といい、セイジの仲間だと思っている人も多いのではないだろうか。

一つ残念なのは、切り花にした時、花もちがあまりよくないこと。涼しげな感じを室内に持ち込みたくて試してみたこともあるが、あっという間に花を落としてしまった。また、一本では見栄えがしないのも残念である。何本かまとめて植えるといい感じになるので、ラベンダーと組み合わせ、平行になるように列植するとなおいい感じになりやすい。この点、一株でも見栄えがする多くのセイジ類に比べ、植える時に工夫がいる。

さて、ポット苗の状態で開花させたとき、見栄えがする花とそうでない花がある。ロシアンセイジはどちらかといえば後者である。売る側としてはその分説明しなくてはならない。また、写真うつりもあまり宜しくないので、どちらかといえば売りにくい植物である。といってもロシアンセイジに罪は無い。こちらの技量が問われるのである。

夏の優等生

カラミント・ネペトイデスが、非常に良い具合である。春先には可愛らしい球状をしていたのに、順調に枝葉を伸ばし、すでに満開に近くなっている。

カラミント・ネペトイデス

この方は本当に手がかからない。夏前に咲き出すと、秋かなり遅くまで、松江なら11月ぐらいまで花を楽しませてくれる。切り戻しさえしなくても良い。一株は一株のままで増えて困ることはないし、何せ暑さに強い。その癖、結構な日陰でもコンディションを崩すことがない。

もう十年近く前になるが、ある公共施設で数年間鉢植えのディスプレイを担当したことがある。風がびゅんびゅん通り、日差しはガンガン、植物にとってはかなり過酷なコンディションであった。その上オーナーの「夏も花は絶やさないように」とのお達し。なんとか面目を保たせてくれたのがこのカラミント・ネペトイデスとロシアンセイジだった。今でも感謝している。

そう言ったこともあってひいき目もあるかも知れないにせよ、間違いなく夏の優等生である。通信簿には「5」をつけてあげよう。