メリハリつきすぎの夏が終わる

心配だった今年の夏も、どうやら乗り越えられそうな雰囲気だ。とにかく雨が降らないのには泣かされた。

夏になってからの天気は良くいえばメリハリがあったが、降らない時は全く降らない、降る時はとんでもなく降る。全国的にも局地的な豪雨や旱魃、あまりに差が大きい夏だったが、ごく狭い地域でも同じような雨の振り方だったように感じる。

自宅と圃場は直線距離で四キロ程度しか離れていない。先日、自宅を出る時、道路に水溜りができるほどの雨だったのに、圃場では道路はカラカラ。雨雲もメリハリが付きすぎなのだろうか。

良い方に捉えれば季節の変わり目がわかりやすい。毎年迷う寒冷紗の取り付け、取り外しも今年は迷いなくできた。

今日は一番下のビニールハウスと親木のビニールハウスの寒冷紗の取り外しを行なった。昨日までは30度を大幅に超える日が続いていたが今日からはすっと気温が下がり、これから先は曇り空が続きそうな予報。今朝はちょうどいい風も吹いていて鼻歌混じりであっという間に作業を終えた。年によっては大汗をかいてヘロヘロになることもあるぐらいだから今日は今までで一番楽だったかもしれない。

そんな感じなので、片付けもしっかり。丁寧に寒冷紗を畳んで来年すぐに使えるように張る位置を記入した袋に詰める。簡単なことだがこれをしているとしていないとで、来年の梅雨明けの作業がずいぶん違うのだ。例のナフサショックで初夏ぐらいは寒冷紗も手に入りづらかったようだ。それを考えると尚更丁寧に扱わねばと思えてくる。

一つの作業がきちんと完了すると、次の作業も丁寧にしようと思えるようになる。涼しさも手伝って午前中は丁寧な仕事ができた。来週には通販も再開予定。忙しい秋が来て欲しいものだ。

1センチの差

育てている苗を、発売するかどうかの判断は多くの場合根のコンディションで判断する。

地上部がいくら生い茂っていたとしても、根が貧弱な場合はもうしばらく様子を見る。

目視は一番確実だが

その根の状態はもちろんポットから出して目視するのが一番確実だが、これぐらい長く育てているとポットを持った感じで(もちろん種類によっても違うが)、根が広がっているかどうかはほぼわかる。手が持っている精妙な感覚のおかげだろう。

こうして触ると大体わかる

同様に、プラグで使う用土も、湿らせたときに内側までしっかり湿っているかも、ちょっと持ち上げればすぐにわかる。

用度の湿り具合もちょっと持ち上げれば・・・

普段、実店舗で10g単位でドライハーブを袋詰めしていると、秤に乗せたとき、だいたいいいところにいっていることを考えれば水の湿り具合ぐらいはわかって当たり前かもしれない。

読者の方でも思い浮かぶかもしれないが、鉢の土が乾いているかどうか、鉢を持ち上げればわかるという方も多いのではないだろうか。

人間の感覚というのはそれほど正確なのだろう。

さて、以前、荷物を集荷に来られた運送会社のドライバーさんに

「一目見ただけで、箱のサイズがわかるでしょう!」

と尋ねたところ、

「いやー、わかりませんね」

という返事があったので、

「そこは『当然です!!』と応えなきゃ!」

とからかったのだが、真面目なドライバーさんが多いので正直に答えたのかもしれない。

ちなみに、

「センターで受付しているおばちゃんたちはわかると思う」

とのこと。納得である。1センチの差さえ見逃さないに違いない。

春一番が吹いた日

昨日今日と春を思わせるいい天気で気温が上がる。ビニールハウス内は気温がどんどん上がり始める。

全開にしたいところだが、南からの風が強く、煽られそうになるので開口は最小限にしておくしかなかった。

軽作業でも汗ばむぐらいでお昼までに一枚、もう一枚と上着を脱ぎつつ作業をしていた。

今日は午後、遠方から友人が訪ねてくるので早めに一段落をして自宅へ戻る。

久しぶりにやってきたのは岐阜からと、東京と松江を拠点にしている友人二人連れ。学生時代からの付き合いなので、なんだかんだどうでもいいような話をしているうちに3時間も経ってしまう。屈託のない笑いをずいぶんさせてもらった。ありがたいことである。

二人を見送った後、片付けに圃場に戻るとどうやら我々が楽しく話している間にすごい風が吹いたようでいろいろなものが飛ばされていた。

しかも、甚大な被害が。この冬一番の被害である。

薪だなを改造して作っていた、屋外用の育苗棚が風に煽られて傾き、見事に鉢も落下して壊れていた。いくつかはぼちぼち発芽し始めていたのでとても残念。

考えてみれば雨除けなどでビニールを張ったりして風を受けやすい構造になっていた。まあ、これも勉強だ。次回に活かすしかない。

ただ、散乱した種子はもうどうにもならない。もう一度蒔くことはできるが、今までの寒さに充てる過程が大事だったので潔く諦めよう。

薄暗くなってきたし、疲れて片付ける気力もおこらなかった。

帰宅したら、春一番が吹いたとかのニュースの見出しが見えたが、詳しく見る気にもならなかった。

糾える縄の如しという言葉がふと浮かんだ。

雪が降ると増える心配

今回のようにビニールハウスの上に積もるぐらい雪が降るのは心配も増えるが、悪いことばかりではない。

ここでも何度か書いたことがあるのだが、春から秋までにビニールについた汚れ、特に苔を滑り落ちる雪が落としてくれるのだ。

そもそもビニールに苔がつくこと自体変な話だが、どうやら近所の杉林から降った花粉を栄養に苔が増えるようだ。

苔が増えるとビニールの透明度が落ちる。光合成に影響が出るとも言うようだ。まあ、それはあまり気にしていないが、苔で雪が滑りにくくなるのだ。なので、その冬最初の雪がドカ雪の場合、非常に危険だ。最初の雪がそこそこで、雪が苔を落としてくれると次の雪からは滑りが良いので助かるという寸法。

今年はどうやらいいパターンのようで、雪で綺麗に掃除されたビニールを見るのも嬉しい。もちろん、普段からビニールを掃除する方法もあるようだが、手間と費用がかかり過ぎて行っていない。

ビニールが綺麗になると今まで気が付かなかった傷みを発見することもある。今回も2箇所にビニールの穴を見つけた。一つはおそらく上に伸びた木の枝が折れて刺さった穴のようだ。もう一つはカラスかもしれない。

幸い、どちらも今後裂けて広がっていくようなタイプではないので慌てて修理する必要もないようだ。これが、暖房をしていたり気密性に気を使うようならばすぐにでも対応が必要なのだがそれは必要ない。もう少し暖かくなってからの仕事になりそうだ。

とはいえ、どちらもビニールハウスの最上部近く。できれば上がりたくない位置だった。

ああ、やっぱり心配が増えた。

数年ぶりの積雪量

この間、スタッフと

「もうこれで春に向かうかな!」

なんて軽口を叩いていたのだが、予想以上のこの積雪。

昨日はとにかく安全第一で、自宅の雪かきぐらいで圃場に行くことも中止した。もちろん、雪でビニールハウスや株などが傷んでいないか心配ではあったが。

月曜日ということもあって朝は例によって大渋滞。ネットで見たらバスも運休とのこと。尚更渋滞に拍車がかかっている模様。自宅前でも立ち往生する車が何台かあった。このなかを出かけるのは時間の無駄。自宅で片付けなどをして様子を見る。

先に圃場に到着したスタッフから連絡がある。どうやら隣の土建屋さんがパワーショベルで雪をかいて通れるようにしてくれているようだ。本当に助かる。

自宅周囲も少し渋滞が落ち着いたのを見計らって出発。圧雪でガタガタした道をノロノロと走るので普段の倍近くはかかったが、渋滞に巻き込まれることなく無事到着。

自宅周囲よりももう一段落多い雪に驚く。ここ数年で一番ではないだろうか。先日ごろ少し侮っていたのを反省する。軽そうな雪に見えるが周囲の枝が結構折れている。幸いビニールハウスには被害はなし。親木類は埋もれているので不明だが、ビニールハウス前の八朔の木がひどく雪に潰れていた。後々剪定などが必要になるのかもしれない。

潰れた八朔

10時ごろ、土建屋さんが雪かきから戻ってこられたので、お茶にお誘いする。朝6時前から作業をしておられるようで、しかも完全ボランティア!頭がさがる。

電熱のインナーを着ておられるとのことだが、手も足もカチカチだとのこと、せめてゆっくりとストーブで温まってもらった。

除雪作業は技術的にも大変であること、自治体からの除雪仕事は相当な稼ぎになること(リスクも多いようだが)など、いろいろと興味深いお話を伺う。

雪のピークは過ぎたようで、明日からは雨、これで一気に溶けていくのかもしれない。