肩透かし

寒い上に雪や冷たい雨で作業の選択肢が狭まるこの季節はとにかく鉢の植え替え作業が多くなる。

植替えにともなって挿し木(決してベストではないが)、株分作業も行う。

そのなかで安心して行えるのがミントの株分け作業。根詰まりしやすいミントの植え替えは必須だが、寒さにも強いのでこの時期でも遠慮せずに済むし、根やランナーを整理して、ついでに株分すると春に向けて都合がいい。

ただ今年は少し様子が違う。

ジンジャーミントの鉢植え、枯れ上がった昨年の枝はしっかりしているようだが
妙に少ないランナー

一つの鉢から50ぐらいの株分けはできるかなと思って鉢から取り出したジンジャーミント、例年ならばびっしりと鉢の周囲に広がっているランナーが妙に少ない。

 

コガネムシの被害もないようだが。他の鉢も同様、類似のバナナミントやレモンミントなども似たような傾向だった。もちろん、ものすごく強いアップルミントやケンタッキーカーネルミントなどは例年と全く変わらないが。

古い根を整理して新しい土を加え、春を待つ

夏の極端な暑さが尾を引いていたのだろうか。株に負担をかけ過ぎないよう、少し遠慮気味に株分をすることになった。普段なら、数が取れ過ぎて困るぐらいのことが多いのだが。

とりあえずは植え替えて春を待つことにする。

急な積雪

今朝は、拍子抜けするほど雪が少なく、スタッフとも「今日は天気予報外したね」と話していたら、どこかに聞こえたのだろうか、みるみる雪が積もりだし、昼前にはどこもかしこも真っ白になってしまった。夜間はともかく、日中にこんなに一気に降るのはちょっと珍しいように思う。

急な積雪に冬の常連、ジョウビタキもビニールハウスに避難してきた。我々を見てあちこちのビニールにぶつかっていくので扉を開け放したのだがそこから出て行くことはなく、結局換気用の窓を開けたらようやく外へ飛び立っていった。

枝が折れることはないと思うが・・・

急な雪でティートゥリーも重たそうに枝をたわませている。気温的にはおそらく影響はないとは思うのだが、枝先の方の葉は茶色くなってしまうかもしれない。

夕方まで降ったり止んだり、風も強い1日となった。

雪の日の音

昨夜はここしばらくで一番寒かったようだ。朝は道路にも積雪。ビニールハウスの屋根にも雪が溜まっていた。

それでも昼前には道路の雪も溶け、日差しが時々ではじめると屋根に積もった雪もずり落ちてきた。

ずり落ちるのも、徐々に落ちつつ、あるところから勢いよく「ザーッ」と落ちてゆく。今日はまだごく少ないけれど、大雪の時などはその音に驚く。

雪で周りの音が吸収されるのか、周囲がシーンとしている中での雪ズリの音。今年は何回聞くことになるだろうか。

外に落ちて溜まった雪。普段の年はここが歩けないぐらいになるのだが・・・

ワラジムシの夢

立春を過ぎたが、例年この頃が一番寒い。今週は雪マークも多い。

きっとそれを過ぎたら春の兆しが見えてきそうだ。今朝はうっすらと積雪。ただ、車が通る道路には雪はほぼない。

今日も、寒さの中でご注文いただいた苗を準備してチェックする作業。

必ず行う根の確認では、ポットの底にワラジムシが潜んでいる苗がいくつかあった。

他の季節なら、ひっくり返してポットを外した時点で向こうも気がつくようで慌てて横へ逃げていくのだが、今日は寒いせいかじっとして動かない。色がグレーなので気をつけていないと見落としてしまいそうだ。

それでも竹のヘラでつついてやるとびっくりして動き出した。

この寒い時に眠っているのを起こされるのはきっと嫌だろう。楽しい夢を見つつ春を待っていたかもしれない。普段はなんとも思わないが、今日はちょっとだけすまなく思った。

そのまま気づかれずに、眠ったまま遠い暖かい地まで苗と一緒に移動・・・。目が醒めたら南国だった・・・というのはどうなのかな。

それこそワラジムシの夢かもしれない。

すじ状の雲

天気予報によると今日から強い冬型の気圧配置になるという。

朝の時点では、夜中にごくうっすらと雪が降ったようだ。

午前中早いうちには、いっとき乾いた雪がサラサラと降り、畑は一瞬白くなった。

膨らんで、今年は開花も早そうに思えていた月桂樹の蕾も急な寒さに耐えているようだ。

昼前から午後にかけてはこの季節特有のすじ状の雲が何度も通り過ぎたようだ。しばらく晴れ間が見えたかと思ったら穏やかな日が差し、しばらくすると再び空が暗くなり、冷たい風とともに雪が舞い始めることの繰り返しだった。

以前、カウンターから日本海が一望できるカフェのマスターに、「すじ状の雲」っていうけれど、ここぐらい遠くまで見渡せると気象衛星の画像のようなすじが見えるものですか?と尋ねたことがある。

海が一望できるとはいっても限度はあるようだ。「とても見えない」との答えが返ってきた。