この冬のハーブたち(畑編)

前回はビニールハウスの中(無加温)でハーブたちのこの冬の様子を紹介したが、今回は畑のハーブたち。

屋外のハーブたちもまた普段の年とはずいぶん違う。例年、もう2回は雪かきをしている時期なので、地上部が完全になくなっていたり、少しだけ葉を残すような種類でも、かろうじて残った葉が赤紫になって寒さや雪に耐えていると入った状態だ。

ちなみに2年まえはといえば・・・

2年まえ結構な雪が降って、ビニールハウスに辿り着けるかどうかと言うほどだった。当然しばらくはハーブたちも雪の下。

ところが今年は、雪がないのでラベンダーセイジも春先のような葉を広げている。

ラベンダーセイジ

枝だけになってしまうチェリーセイジも新芽を出してしまった。

チェリーセイジ
普段は枯れ枝のチェリーセイジなのだが

本当は3月ぐらいに行う挿し木もこれぐらいからスタートするので、今、どうしようかと判断に悩んでいる。

レモンティートゥリー

普段の年なら黄土色になってカサカサと葉を落とし始めるレモンティートゥリーも綺麗な紅葉のまま。今年はもしかしたら落葉しないかもしれない。

レッドチコリ

例年雪の下なので、あまり見ることがないのだが、レッドチコリは、まるで地面に咲いた巨大な真紅の花のようだ。

マートルの新芽
マートルの新芽

去年は寒波で枝だけになってしまったマートルも新芽が紅葉する程度。

このまま春を迎えてしまうのか、今週末は雪マークが出ているがまだわからない。

早生まれのチコリ

春分の日。

昨年はどうだったか覚えていないが、冬を思わせるような冷たい雨が朝から降り続く日だった。

雨は止む間もなく、午後にはすぐ横の水路も増水して溢れそうになっていた。

その上、夕方、ビニールハウスの中にまで浸水してきた。年に何度かはこれぐらい水が入ってくることはあるが、集中豪雨か、台風のときぐらいである。明日も雨が降る予報が出ているので少し心配だ。

浸水

さて、温かい日と寒い日が交互にやってきて、苗の成長もそれほど順調とは言えない。それでも、広い葉を持つ種類は大きな葉で太陽の光を受けるため、細い葉の種類に比べると成長が目に見える感じだ。

なかでも、チコリが順調に成長して先日、今年最初の苗を発売開始することができた。

今日もご注文いただいた苗を準備していたが、そのうちの一組がこんな感じ。同じチコリなのだが、成長具合がちょっと違うだけで葉の様子がこれほど違ってくる。おそらく、発芽が数日ずれたのが原因だろう(もちろん、種子から育てているので個体差もある)。

チコリ

まだ小さいうちは葉が丸っこいのだが、少し株が充実してくると葉にギザギザが目立ってくる。複数の株を育てているとそんな成長の違いに気づく方もあるようで、時々質問をいただくことがある。

いずれ成長してくると同じような姿になるのだが、育てる側は、どうしても心配になるのだろう。

昔、我々の小さい頃、よく「あの子は早生まれだから」とか「遅生まれだから」と言われることがあった。確かに小学校低学年の頃は、子供心にも4月生まれの同級生はなにか賢そうな雰囲気を漂わせていることを感じていた。でも、早生まれの友達にも、すごく賢い子がいたりしたので、大人がなぜそんなことを気にするのか不思議だったものだ。

きっと、その同級生たちも今は早生まれ、遅生まれなんて全く意味がないほど立派なオジサン、オバサンになっているだろうけどね。