春一番が吹いた日

昨日今日と春を思わせるいい天気で気温が上がる。ビニールハウス内は気温がどんどん上がり始める。

全開にしたいところだが、南からの風が強く、煽られそうになるので開口は最小限にしておくしかなかった。

軽作業でも汗ばむぐらいでお昼までに一枚、もう一枚と上着を脱ぎつつ作業をしていた。

今日は午後、遠方から友人が訪ねてくるので早めに一段落をして自宅へ戻る。

久しぶりにやってきたのは岐阜からと、東京と松江を拠点にしている友人二人連れ。学生時代からの付き合いなので、なんだかんだどうでもいいような話をしているうちに3時間も経ってしまう。屈託のない笑いをずいぶんさせてもらった。ありがたいことである。

二人を見送った後、片付けに圃場に戻るとどうやら我々が楽しく話している間にすごい風が吹いたようでいろいろなものが飛ばされていた。

しかも、甚大な被害が。この冬一番の被害である。

薪だなを改造して作っていた、屋外用の育苗棚が風に煽られて傾き、見事に鉢も落下して壊れていた。いくつかはぼちぼち発芽し始めていたのでとても残念。

考えてみれば雨除けなどでビニールを張ったりして風を受けやすい構造になっていた。まあ、これも勉強だ。次回に活かすしかない。

ただ、散乱した種子はもうどうにもならない。もう一度蒔くことはできるが、今までの寒さに充てる過程が大事だったので潔く諦めよう。

薄暗くなってきたし、疲れて片付ける気力もおこらなかった。

帰宅したら、春一番が吹いたとかのニュースの見出しが見えたが、詳しく見る気にもならなかった。

糾える縄の如しという言葉がふと浮かんだ。

雪が降ると増える心配

今回のようにビニールハウスの上に積もるぐらい雪が降るのは心配も増えるが、悪いことばかりではない。

ここでも何度か書いたことがあるのだが、春から秋までにビニールについた汚れ、特に苔を滑り落ちる雪が落としてくれるのだ。

そもそもビニールに苔がつくこと自体変な話だが、どうやら近所の杉林から降った花粉を栄養に苔が増えるようだ。

苔が増えるとビニールの透明度が落ちる。光合成に影響が出るとも言うようだ。まあ、それはあまり気にしていないが、苔で雪が滑りにくくなるのだ。なので、その冬最初の雪がドカ雪の場合、非常に危険だ。最初の雪がそこそこで、雪が苔を落としてくれると次の雪からは滑りが良いので助かるという寸法。

今年はどうやらいいパターンのようで、雪で綺麗に掃除されたビニールを見るのも嬉しい。もちろん、普段からビニールを掃除する方法もあるようだが、手間と費用がかかり過ぎて行っていない。

ビニールが綺麗になると今まで気が付かなかった傷みを発見することもある。今回も2箇所にビニールの穴を見つけた。一つはおそらく上に伸びた木の枝が折れて刺さった穴のようだ。もう一つはカラスかもしれない。

幸い、どちらも今後裂けて広がっていくようなタイプではないので慌てて修理する必要もないようだ。これが、暖房をしていたり気密性に気を使うようならばすぐにでも対応が必要なのだがそれは必要ない。もう少し暖かくなってからの仕事になりそうだ。

とはいえ、どちらもビニールハウスの最上部近く。できれば上がりたくない位置だった。

ああ、やっぱり心配が増えた。

数年ぶりの積雪量

この間、スタッフと

「もうこれで春に向かうかな!」

なんて軽口を叩いていたのだが、予想以上のこの積雪。

昨日はとにかく安全第一で、自宅の雪かきぐらいで圃場に行くことも中止した。もちろん、雪でビニールハウスや株などが傷んでいないか心配ではあったが。

月曜日ということもあって朝は例によって大渋滞。ネットで見たらバスも運休とのこと。尚更渋滞に拍車がかかっている模様。自宅前でも立ち往生する車が何台かあった。このなかを出かけるのは時間の無駄。自宅で片付けなどをして様子を見る。

先に圃場に到着したスタッフから連絡がある。どうやら隣の土建屋さんがパワーショベルで雪をかいて通れるようにしてくれているようだ。本当に助かる。

自宅周囲も少し渋滞が落ち着いたのを見計らって出発。圧雪でガタガタした道をノロノロと走るので普段の倍近くはかかったが、渋滞に巻き込まれることなく無事到着。

自宅周囲よりももう一段落多い雪に驚く。ここ数年で一番ではないだろうか。先日ごろ少し侮っていたのを反省する。軽そうな雪に見えるが周囲の枝が結構折れている。幸いビニールハウスには被害はなし。親木類は埋もれているので不明だが、ビニールハウス前の八朔の木がひどく雪に潰れていた。後々剪定などが必要になるのかもしれない。

潰れた八朔

10時ごろ、土建屋さんが雪かきから戻ってこられたので、お茶にお誘いする。朝6時前から作業をしておられるようで、しかも完全ボランティア!頭がさがる。

電熱のインナーを着ておられるとのことだが、手も足もカチカチだとのこと、せめてゆっくりとストーブで温まってもらった。

除雪作業は技術的にも大変であること、自治体からの除雪仕事は相当な稼ぎになること(リスクも多いようだが)など、いろいろと興味深いお話を伺う。

雪のピークは過ぎたようで、明日からは雨、これで一気に溶けていくのかもしれない。

信長公にゲイターを

防寒アイテムは年々機能がアップしていくが、着用するこちらも体の機能が衰えていくので体感的にはあまり変わらないような気がする。

登場時は使わずにはいられなかったヒートテックも登場する場面が減った。今はさらに暖かさと気持ちよさを求めてメリノウール素材のものを使うようになった。靴下も徐々に厚手のものを履くようになった。それでも寒さが楽になったとは言えず、足の冷えはとどまることを知らない。

特に、早朝冷え切ったブーツを履く時の冷たさといったら!「ブーツを温めておきたい」とまで思うようになった。

そんな年齢になったらわかったことがある。

子供の頃に読んだ「偉い人の話」のような本で木下藤吉郎が、信長の草履を温めていたというエピソード。

当時は「へ~」と思うぐらいでなんとも感じなかったのだが、今となっては

「そりゃ、あの信長でさえぐっとくるかもしれない」

と頷けるのだ。

きっと信長も冷たい草履を履くのは嫌だったのだろう。

見ていないが、年明けから秀吉兄弟の大河ドラマが始まっているようだ。このエピソードは出てくるのだろうか。

さて、冷たいブーツでも、作業でしばらく歩いているとその冷たさも徐々に緩和してきてあまり気にならなくなる。

むしろ、年とともに辛くなって来た脛の冷えのほうが厄介。痩せて筋肉が減ってきたせいもあるかもしれないが、妙に脛が冷えるようになった。

その対策としてつかっているのがこちら。

チェーンソーを使うようになって、木屑やオイルが脛にこびりつくのを防止するために使い始めたゲイター(チェーンソーを使う時はこんなペランペランのでは危険。良い子は真似しないように)、これが脛の冷え防止に非常に効く。寒くない時期でも、ゲイターをつけていると畑を耕すときなど、靴に土が入って不快な思いをすることがない。欲を言えば、もっと着脱が楽で、気温が高い時は通気性がいいのがあれば言うことなしだ。

この時期、ゲイターを家に忘れたりすると、面倒でも取りに戻ろうかと悩むことさえある。

足の冷えが辛い信長公ならば、あたためた草履と一緒に、このゲイターもそっと差し出すことができればもっと株が上がったことだろうね、藤吉郎。