この冬は本当に暖かい。冬になって、雪は降った。でも、積もるようなことはまだない。例年ならもう一度や二度は雪かきをしていることだろう。
宅配便のお兄さんも「今年は雪道を走らなくていい」と笑顔だし、介護施設の職員さんも「今年の冬は送迎が楽です」と喜んでいる。
今日も事務所で気が付いたらエアコンをつけていなかった。それでも、「ん、ちょっと寒いかな?」と言う程度。体にはとても楽だ。物事もスムーズに進んでありがたい限り。
ところが、ハーブたちを見るとそう楽観的でもいられない。
極端に寒くならないので、ビニールハウスも冬とは思えないぐらい開けっ放し。これで閉めるとアブラムシなど春から活動する虫たちが動き始めそうなぐらいだ。
それでも、春に蕾をつけるはずのローンデイジーが次々と蕾を作り始めた。
春、ずいぶん暖かくならないと地下からの新芽が出てこないステビアも、早々と芽を出し始める。
スイートバイオレットの仲間も、まだ根が充分に張っていないのに花を咲かせ始めた。
エルダーも落葉しないので挿し木をするタイミングが図れず、その上、春のような新芽さえで始める始末。
ラベンダーのようにある程度の寒さが当たらないと休眠が破れない種類もある。今後の気温にもよるだろうが、本格的な春になった時、どの様な動きをするのか、今の時点では全く想像がつかない。
春になるのが待ち遠しい季節のはずなのに、ちょっと怖い。これが今年の冬である。