悩める夏の終わり

9月に入ったというのに、昨日の最低気温は30度。日中、一時的に気温が高いのは仕方がないにせよ、夜に気温が下がらないのは人間のみならずハーブたちにとってもしんどいに違いない。

気温を無視すれば、日差しは明らかに秋の様相。柔らかな感じになっているのだが、なかなか寒冷紗も取り外すことができない。

柔らかく育つラベンダー

そのため、親木も、どうしても柔らかく伸びてしまうものが多く、しばらくは挿し木ができないだろう。ラベンダーなど、柔らかく育ちすぎて、挿し木をしても腐りやすい。涼しくなったら一気に寒冷紗を取り外すことになりそうだ。

早く取り外したい寒冷紗なのだが。

また相次ぐ台風の接近も頭が痛い。9号はそれほど警戒していなかったし、軽いものが少し飛ばされたぐらいで被害は少なかった。せいぜい物置用のちいさなビニールハウスの天井が裂けたぐらいだ。これはもともと強度に問題があったので仕方がない。

ただ、次の10号は報道でもしきりに言っているように油断は厳禁。例によってフルクローズにする必要があるのだが、これもタイミングがとても難しい。本日現在の予報では月曜日の朝から夕方にかけて最接近とのこと。せめて曇りか雨であってほしい。暴風で日が差すようなことにでもなれば換気のために一日中ビニールハウスにつきっきりになるかもしれない。「ハウスと一緒に飛ばされないといいね~」なんて冗談で言っているところだが、冗談で終わることを願うばかりだ。

今日はビニールハウスを固定している紐やパイプの点検、交換、飛びそうなものの片付けを行った。

あわせて、屋外の畑のハーブたちも台風対策。せっかく花が咲いているジュピターズディスタフもおそらくかなり風で傷むだろうが仕方がなさそうだ。

どれだけ助けになるかはわからないが、風で振られそうなティートゥリーに支柱をしたり、不必要な枝を剪定する。ラジオでは警戒を呼びかけ続けている。聞いてばかりいると不安ばかり募るが、なんでもいいので対策を行っていると、すこしでも気がまぎれるものだ。

 

草取りしながら生き物観察

一日中降り続いた昨日の雨もようやくあがった。

昼前になってようやく仕事が一段落したので、気になっていた花壇の草取りにとりかかる。

草が伸びて蒸れるとよくないものから優先。ラベンダーやセイジなどの株元の草を取り除く。

ホワイトセイジの周りも草を取り、株元にマルチがわりの麻布を敷いておく。ちょうど挿し木に良さそうな枝が伸びていたので、剪定しようとすると、てんとう虫がゴソゴソ。

てんとう虫とホワイトセイジ今年は春になる前から時々見かけていたのだが、このところなおさらよく見かけるようになった。もちろん、そのぶんアブラムシも活躍しているということになるのだが。

てんとう虫とローズマリー
3/22ホワイトローズマリーにいたてんとう虫。

先日、寒い日に見かけたてんとう虫はローズマリーの蕾のところに頭を突っ込んでじっとしていた。寒くてそうしているのか、アブラムシでも見つけて食べようとしていたのかはよくわからなかったが。

今日は更にバッタの仲間までごそごそし始めていて驚く。4月とはいえあまり見かけないように思うのだが。あとで調べてみたらキリギリスの仲間で「クビキリギス」というらしい(たぶん)。なんかあまりいい名前とは思えない。つけられた方もいい迷惑だ。

これに限らず、今年は「おやっ!?」と思うような時期に昆虫を見かけることが多い。

クロバネキノコバエとアブラムシ
3/14斑入りシーキャンピオンにいたクロバネキノコバエ 。右のほうにはアブラムシも見える

特に驚いたのは、普段の年ならばかなり暑ささえ感じるころに目立ってくるクロバネキノコバエを3月の初め頃から見かけたことだ。いつもなら、春先にまずタネバエを見かけるようになり、それが落ち着いた頃にクロバネキノコバエが現れるのだが、今年はタネバエよりも先にクロバネキノコバエが出てきた。年を越したのだろうか、それとも発生が早いのだろうか、それはわからないが、お客様からも問い合わせがあったので、発生時期が早まったのには間違い無いと思う。

小さな昆虫が動き出せば、それを捕食する生物たちも賑やかになってくる。

アマガエル
今日はアマガエルもよく見かけた

今日は小さなカエルを何匹か見かけた。頼もしいかぎりである。

流石にカマキリの卵はまだ硬いままのようだ。いつ活動を開始するか、毎日眺めては気にしている。

カマキリの卵鞘
毎日気になっているカマキリの卵鞘

ついつい生き物に目がいってしまい、写真を写したりしているうちにあっという間に昼になった。草取りはというと、決して進んだ感はなかった。

結局、半分だけ

お盆前ぐらいから畑のジュピターズ・ディスタフがパラパラと花を咲かせ始めた。ただ、その頃は、暑さもピークで雨も長く降らなかったので花もパッとしなかったし、あまり見る気もおこらなかったのだが、この間からの雨でしっとりとして花を次々と咲かせ始めた。

昨日、今日となんども強い雨が降り続き、陽はほとんど差さない。相変わらず天気予報は来週までずっと曇りと雨。苗の徒長がさすがに心配になる。一つのビニールハウスのラベンダーやタイム、ローズマリーが置いてある場所については我慢できずに寒冷紗を半分だけ取り外すことにした。

晴れれば朝から昼過ぎまではしっかりと日が当たるし、今日のような曇り空でも寒冷紗があるのとないのではずいぶん明るさが違うから、それでも徒長対策にはなってくれるだろう。

半分だけ取り外した寒冷紗

一部分だけ取り外したので、作業自体は30分もかからず終わる。小さい寒冷紗を何枚も継ぎはぎするように張っているので、たたむのもそれほど難しくはない。昔はビニールハウス1棟全体をおおう寒冷紗だったので幅が10メートル弱、長さも40メートルを超えていたから、取り外してたたむのさえ一つの行事レベルだったことを思うとずいぶん楽になったものだ。今回のように細かく調整できるのも小さいメリットだ。

ところが、毎度のことながらこうやって、何か行動を起こすと天気予報は変わる。夕方、天気予報は明日から二日間晴れマークが出たのだ。吉と出るか凶とでるか。

心配な二度咲き

お盆を目の前にして猛烈な暑さが続く。真昼は作業効率も悪いし、そもそもビニールハウスの中は危険な温度になるので主に早朝と夕方の作業を主体とせざるを得ない。

いくら細胞壁を持っているとしても植物にとってもこれほどの気温は厳しいに違いない。とはいえ、昨年の過酷な夏に比べれば(昨年はこの地域は梅雨明けが20日ぐらい早かった)、まだ耐えていられるのだろうか、去年かなり傷んだゴールデンセイジが夏にしては怖いほど元気だ。

ゴールデンセイジ

一方で、なぜか返り咲きを始めたものがある。

一つはソープワート。もともと強健なハーブなので暑さ自体はそれほど関係ないかもしれないが、二度咲きしたのはあまり見たことがなかったような(秋、涼しくなってからはあったかもしれない)。

ソープワート
初夏よりも白っぽい

ただ、もう一つ、マートルが返り咲きしたのには首を傾げている。むしろ咲きにくかったりするマートルが、今年はものすごく盛大に花を咲かせたのが6月の半ば。

6月のマートルの開花
6月のマートルの開花

それが今になってまた花をつけ始めている。6月の開花に比べるとさすがに数は随分少ないとはいえ、丸い蕾が結構見つかる。

8月のマートルの開花
8月のマートルの開花。随分おとなしめ(というか、普段の年の開花がこのぐらい)

遅れて成熟した枝なのか、狂い咲きなのか、ちょっと心配だ。

寒いGWのスタートと苗たち

ゴールデンウィークがスタートしたが、ここ数年で稀に見る気温の低さ。

今朝も作業の取りかかりは防寒用にパーカを羽織らねばいけなかった。

天気がいいので最後に残った作業場の薪ストーブを片付けようとしたら、スタッフの一人が「昨日の夕方寒すぎて点けた」という。確かに我が家でもストーブをつけていたぐらいだから、片付けはもう一週間先延ばしにすることにした。

白花モッコウバラ

畑の端にある白花モッコウバラも、もう一歩まで蕾が膨らみながら咲かない。

白花モッコウバラ
4月12日の白花モッコウバラ

4月の12日にこんな感じだったので、GWを待たずに咲くのではという感じだったのだが、その後、気温が高い日が少なかったのだろう。

そういう調子なので、苗の育ちも非常にゆっくりだ。

バジルの苗

毎日のようにお問い合わせをいただいているバジルもまだこんな調子。少し前「GWが終わった頃には・・・」と答えていたのだが、それも怪しい。何年か前、4/20頃に発売したことがあるが、嘘のようだ。

先週、スタッフミーティングで「去年はもうレモンヴァーベナやレモングラスを発売していた」という話が出ていたのにこれも今年はまだまだ。

レモンヴァーベナもようやく枯れ枝から新芽が出てきてもう一歩。例年ならもう枝が3倍ぐらいに伸びている。レモングラスもまだ葉の伸びが弱々しい。

レモングラス

高い気温が好きなものだけではなく、冬に地上部がなくなって春に伸びてくるホップも普段の年よりのんびりとしている。

ホップなかにはまだ膨らんだ芽が地際に見えてきたというぐらいの株もあったりする。

もちろん、加温したり、ビニールハウスを密閉して温度をあげればもっと早く育てることはできるのだが、それは「病害虫さんいらっしゃい」と同じことなのでじっと我慢して気長に待っている。(ブログを見ていただいている皆様も、気長に待っていただくことになりそうです。暖かい地域の方は、お近くで手に入る苗をお求めいただいた方がいいかもしれません。)

一方で涼しいのが好きな種類は絶好調。

暑さや群れに弱い、レッドセイジ、ゴールデンセイジもおもわずニヤニヤするぐらいいい調子だし、イタリアンパセリやチャービル、コルシカンミントなども気持ちよさそうに育っている。

イタリアンパセリ

チャービルコルシカンミント

今年のGWは、涼しいのが好きな種類が満喫しているようだ。