畑の隅で育っている白花モッコウバラも咲き始めた。冬の豪雪でずいぶん枝が折れたが、その様なことも感じさせない。
毎年黄色が先で、少し遅れて白が咲く。明るいグリーンの葉に映える白花は超の時期の爽やかさを一層増してくれる。
さて、GW前、苗の出荷が一つのピークを迎えつつある。この季節、日時指定も多いが、苗という性質上、あらかじめ余裕を持って数日前に発送するということができない。発送日が4月28日ならばその日に必ず発送しなければならない。
梱包作業は時間との戦いだ荷物の集荷時間が近づくと、なおさら焦ってくる。
「間違えないように、丁寧に!」
と、自分を言い聞かせるが、未梱包の苗を見るとどうしても焦らざるにはいられない。
そんなとき、苗を固定しているゴムパッチンを見ると焦る気持ちもずいぶん落ち着いてくる。
ゴムパッチンは近くの「放課後等デイサービス・ピピ」の子供達が作ってくれている。
丁寧に10枚づつ束ね、きちんと箱に梱包されて納品されてくることにいつも感心している。
さらに、当店で苗を購入された方は気付かれているかもしれないが、何枚に一枚かの割合で、ダンボールの表面にゴムをかける目安の線が付けられている。
どうしてこんな線が引かれているのか、不思議に思ってピピの職員さんに尋ねてみた。
この線がついていると上手にゴムをかけることができる子がいて、その子のためにつけているのだそうだ、しかもそのために、線を引くのが上手な子がこの線を書いているという。
見事な役割分担だし、まさに、ちょうど良い場所にゴムがかけられていて苗もすっと収まるのに感心する。
昔々、我々スタッフでこのゴムかけをしていた頃はゴムをかける位置がまちまちで内側すぎたり、外側すぎたりと、苗を固定するときにも一度かけ直さないといけなかったりして二度手間だったが、いまは作業もスムーズだ。
苗を固定するだけの台なのに、こんなに丁寧な仕事をしていただいていることを考えると自ずから我々の仕事も丁寧になる。
お客様のところでも丁寧に育てていただけるに違いないと思いつつ、梱包作業は続く。