先日、スタッフのU君のウエストポーチが壊れたので、買い替えるという話を聞いた。
見せてもらったら、一番力がかかるところの縫い糸が劣化して切れていただけ。これなら容易に修理できる。
ハサミ入れ(この頃はフローリストケースとか呼ぶらしいが)をはじめとして皮革のツール入れはこの仕事をしていると必携だが、長年使っていると土をはじめ、日光や水分などで劣化して糸がほつれることは日常茶飯事だ。
買い替えも選択肢だが、使い慣れたものは再び手に入らないことも多い。レザーの補修はいつの間にか身についた。まあ、こんなことを言っていると、当店スタッフにはかつてレザークラフトの教室をしていたような強者もいらっしゃるので、笑われてしまうレベルなのだが。
Uくんのポーチも今日の休憩時間を使って修理することとなった。使うのはレザー用の針と糸のみ。
最初と最後だけ手を貸したが、途中試しに本人にも縫ってもらうことにした。ぎこちない手つきながら、もともと穴が空いているところに通していくだけなので決して難しくはない。
休憩時間を少しオーバーしたが、無事に修理完了。ミニレザークラフト講習会であった。
革製品は使えば使うほど風合いも増す。そのうえ、修理したものはなおさら愛着が湧くものだ。きっとまだしばらく使えることだろう。