意外なところに、意外なハーブが調子よく育っていることにときどき出会う。
ビニールハウス前の東向き傾斜に育つサンタバーバラローズマリーは、一年中調子が良く、真夏や真冬など、案外他のローズマリーがイマイチのとき、よく花を咲かせてくれている。
もちろんこのローズマリーにとってこの場所は適地といえるのでそれは不思議ではない。
それよりも、ローズマリーの下の方に育っているレディースベッドストロー。とても細く柔らかい枝で、葉も繊細。横に広がって育つので、では他の匍匐性のハーブのように所々から根を出してしっかりと地面を掴んでいるかと思うとそうではない。横に大きく広がっていても、根はほんの一部で土と連絡していることが多い(なので株分もなかなか骨が折れる)。
そんな育ち方なのに、何年も(10年以上)枯れることもなく、かといって物凄く増えるわけでもなくこの場所でとどまっている。周囲にはヨモギほかの強力な草もはびこっているのに、圧倒されるわけでもない。もともと日差しにも弱いわけではないが、かといってローズマリーに遮られて調子が悪くなる感じもない。逆にレディースベッドストローがもっと旺盛な性質ならローズマリーの上にかぶさって蒸れたりして弱る可能性もある。
むしろ、ローズマリーが、そっと上から抱き抱えて守っているようにも見えるぐらいだ(そんなことはないと思うが)。本当に不思議な組み合わせだ。
今調子よく行っているので、一応このまま見守ってやろうと思う。こういうとき、かえって周りの草を取り除いたら調子悪くなったりするものだし。