一年続いたら

ハーブに限らず、植物を育てるとき、ネームラベルはとても大事な役目を果たす。その植物の名前を記入しておくことがまず第一の役目。ハーブの中には、ラベルがなくなってしまうと、判断に困るぐらい似ているものもあるので、名前は欠かせない。

さらに栽培、育苗の場面では、栽培データを記入する役目も果たす。種子を撒いたり、挿し木をしたときには最低でも日付ぐらいは書き残しておきたい。

できれば種まきのおおよその数量、挿し木の本数なども記入しておくと、のちのち、その時期だとどれぐらいの発芽率や活着率があるかが参考になる。

一応、以前からそれらの情報に加えて、ポット上げの日と数量、完成日と数量、売り切れ日についてはラベルに記入していたが、残念ながら、それを活用するまでには至っていなかった。「今回は発芽率悪かったなぁ」とか、「いまごろならローズマリーは結構発根するだろう」という程度しか活用できていない。

旧型ラベル
旧型ラベル

何年も前からもう少しきちんとしたデータが取れないかと思い続け、まずそのためにラベルについて改善してみることにした。

とにかく面倒なのは、得られた栽培データの入力。今ここが一番ネックになっている。そこで、バーコードで管理できないかと、「水に強い」と謳われたタックシールを使ってみることにした。

なぜか溶け始めるラベル

最初はいい調子だったのだが、夏ぐらいから溶け始めた。暑さや直射日光のせいなのかと思った。ただ、よく見てみると、一様に溶けるというよりはフチの方から削られている感じ。

すでに判別不明になってしまった

とある朝、ラベルにひっついているなめくじを発見。どうやらラベルの紙(のり?)を食べているようだ。せっかくの記入データもまったく無意味となってしまった。まさかの原因に肩を落としてしまった。農業ではこういう全く不意に襲ってくるトラブルが頻発する。まあ、それを楽しんで笑い飛ばすぐらいの余裕が必要なのだが(「ハーブをかじられなくてよかった」とか)。それに、トラブルを解決することに頭をひねるのもまたよいものだ。

新型のラベル。きれいに貼るのが難しい。

そこで昨年の秋、仕切り直しとして、ラミネート加工のシールが印刷できるラベルライターを導入。ランニングコストは高めだし、ラベルを作るのは面倒だが、今の所は、かじられることも、文字が消えることもなく問題なく使えている。

一方、いま現在で、いくつか難点も出てきた。一つは文字が小さくて老眼が進んできた多くのスタッフに見えづらいこと。もうひとつは、ツルツルの面なので、マジックペンしか受け付けてくれないこと。いままでは、濡れていても全く問題なく使えていた鉛筆が使えなくなったのだ。

とりあえずそんなところだが、使い続けてまだ半年、一年続いたら引き続き使ってみようと思う。