少々乱暴な言い方になるが、ベルガモットの種子を蒔いて望んだような色が出たことが無い。まあ、メーカーの品質にも問題があったのだろう。
特に、15年前ぐらいに蒔いたレッドベルガモットの種子はひどかった。発芽率が悪かった上に、ほとんどがピンク。ため息が漏れたことを今でも覚えている。
これも10年ぐらい前にイギリスの種子メーカーから購入したケンブリッジスカーレットベルガモットの種子も同様、ピンクしか出なかった。以来、探し続けていたこの種類もようやく苗で入手。ようやく開花も確かめ、繁殖できるようになった。
それでも本当に鮮やかなレッドを目に出来るのか開花するまでは疑心暗鬼だった。少し希望が見えたのが、茎の先端付近の葉がやや赤みを帯びてきた頃である。赤の色素をたっぷり体の中に蓄えている様子がうかがえた。
開花が始まる頃には包葉は深い赤みを帯びるようになる。その包葉をバックに目にも鮮やかな緋色が現れた時には正直ホッとした。
この美しい色も私のデジカメでは充分に伝えきれないのがなんとももどかしい限りである。