銀色の寝室

圃場の前にあるシンボルツリー、シルバーライム(ギンヨウボダイジュ)の芽が日に日に膨らんできた。今朝見ると、一つが既にふわりと開きかけていた。
シルバーライム
ギンヨウボダイジュの見どころは新芽の葉色である。特に葉の裏は綿毛がついていて文字通り銀色に見える。風が吹くと表面のグリーンと葉裏の銀色が輝いて瞬いているかのようにみえ、初夏の雰囲気を一層爽やかなものにしてくれる。
シルバーライム
葉裏の様子を写して見ようとしゃがんだところ、新芽の中にちいさなクモがお休み中であった。ふわふわとした寝床の中でお休み中だったのかも知れない。なんとも素敵な寝室を見つけたものだ。
シルバーライム
太陽が当り、暖かくなったのか、それとももっと全身を撮ってもらいたかったのかヨッコイショと外に出てきた。

この株は小さな苗を植えてから5年以上になり、3メートルを越えるようになってきた。そろそろ夏の良い日陰として活躍してくれるだろう。

急成長

タケノコのシーズンももう間近である。近隣に竹林がたくさんあるのでいただくことも多い。最初は初物の珍しさで喜ぶのだが、採れるようになると次々とタケノコが届くようになり、嬉しい悲鳴を上げることになる。タケノコは成長が速いことで知られている。せっかく顔を出したのに食べられてはかなわないと、一気に成長するのだろう。

今はこの辺りでも暮れのころから地中深くの小さなタケノコを収穫することもあると聞いて驚いた。タケノコもおちおち眠っていられないようだ。

さて、タケノコに負けない生長の速さをもつが蔓植物だ。店の横にある花壇で先月終わりに芽を出したホップが一気に成長を始めた。
ホップ3/29
3月29日、ようやく顔を出しはじめた。一昨年の秋に苗を植えて、昨年かなり成長していて緑のカーテンを楽しんだ。ただ、その後追肥もしなかったので若干心配をしていた。
ホップ4/8
4月8日、最初の蔓がのび、いよいよワイヤーに絡みつこうとしていた。蔓植物には上手に絡みつくためのセンサーが有るという。エライね。
ホップ4/9
4月9日、既に3巻きぐらいしている。一日で20センチ近く伸びているのだ。驚く他ない。ここまで来たら一安心というところだろうか。この後放っておいてもそこそこ育つ。でも、もう少し細い蔓がたくさん出るようになってきたら良い形になるように時々誘引し直してやると思った形になりやすい。

ミツバチの春

初夏を思わせる一日で気温も20度台にまで上昇。プロストレイトローズマリーの周りをミツバチたちがせわしなく乱舞している。
ミツバチ
まるで目の前に冬が迫っているかのような気ぜわしさである。あっちへ行ったりこっちへ戻ったり、さっきとまった花なのにまた顔を突っ込んで見たり。もう少し落ち着いて動けばいいのにと思う。ハチにとっては余計なお世話である。とはいえ、空の上から見れば、我々人間もきっと同じように見えるのだろうと思って可笑しくなった。
ミツバチ
ローズマリーの中でも良く咲き、しかも立性のように一期咲きではないのでプロストレイトローズマリーは密探しにはおあつらえ向きの種類なのだろう。ローズマリーオンリーの蜜があれば一度どんな味か試して見たい。でも、「○○の蜂蜜」というのには、他の花蜜が混じらないんでしょうかね。ミツバチにしか分からない謎なのかも。

控えめな花

ポット苗のバニラグラスが開花しはじめた。春に花が咲くバニラグラス、実は花を見るのは初めてだったりする。と言うのも、たいていは秋までに販売してしまっていたり、春先に株分けすることが多く春にはまだ小さい苗の状態であることが多いからだ。
バニラグラス
今年は偶然、コンディションの良い状態で春を迎えたので花にお目にかかることができた。路地植えすれば簡単である。でも路地植えもしていない。他の雑草が入ってきたら見分けが付きにくいことこの上なしである。

それにしてもイネ科植物の花はなんと控え目なのだろう。水稲と同じく風媒花だからと言ってしまえばそれまでなのだが。良い香りがしても虫たちは全く興味を示さないのだろうか?
バニラグラス
花が咲いたら種子を採るかって?採らない。株分けの方がはるかに簡単だから。ちなみに成長が速くて容器栽培では根も詰まりやすい。少しバックの葉が茶色っぽいのは根詰まりしかけているのである。早く株分けしてやらねば。

園児のハーブ

市内のとある幼稚園へ花壇の整備に伺った。とあるご縁で咋秋から新しい花壇作りに携わっている。秋半ばに土作りを行い、冬の初めに寒さに強いハーブを定植した。

ほとんどの株はまだ小さな春の芽を見せているだけだった。そんな中、一つだけ勢い良く開花していたのがホワイトスイートバイオレット。おそらくまだ充分に根は張っていない状態ながら、満開状態である。もともと園庭に植わっている大きな落葉樹の近くに植えたのがお気に召したらしい。(草取りの後の撮影なので少し土が乗ってしまっている・・・)
ホワイトスイートバイオレット
もう一種類元気なのがチャービルだった。こちらは秋に比べ、株も二回り以上大きく育っていた。春本番の頃のようなのびのびと葉を伸ばした状態にはまだなってはいないものの、今後どんどん伸びそうなので園の先生にどんどん使っていただくようお願いしておいた。保護者の方や園児も一緒に育て使う花壇を目指しているので遠慮せず使っていただければと思う。
チャービル
でも、今年の春から園児数が増えて90人にもなると聞き、ちょっと心配にもなった。幼稚園児がハーブを喜んで食べるか・・・?そんな心配は御無用。昨年、定植している時に、「なにうえてるの〜???、らべんだーせいじ???」と声をかけてきて我々を仰天させた園児がいる幼稚園なのである。