何を今更・・・

圃場の前の斜面に植えたロシアンセイジがようやく満開を迎えた。やはり今年は例年よりもずいぶん遅いような気がする。

ロシアンセイジ

この場所はあまり日当たりがよくないため、毎年開花の頃にはにひょろひょろになりやすい。昨年など花も貧弱で見る影も無かった。

その点今年は雨が少なめだった分まだましな方である。

ロシアンセイジは夏の暑さにも強く、かなりの乾燥でも耐えて咲いてくれるので何かと重宝する。夏、かなり乾燥する花壇でも安心して育てられる。唯一気をつけたいのは、風が強い場所の場合、株元が揺すられて倒れやすくなることだ。支柱を立てても良いのだが、なんかこの植物には支柱や紐が似合わないような気がする。そう言った点からも、成長期には分枝を促すよう、こまめに剪定をしてがっしりとした株立ちを作りたいものだ。(毎年放置しているくせに何を今更・・・)

紫蘇の穂漬け

梅雨明け頃から、食卓で活躍を続けてくれた紫蘇もそろそろおしまいになりつつある。真夏の冷ややっこには欠かせなかったし、そうめんにも活躍。大葉の天麩羅も何度か楽しんだ。初めて試した紫蘇の穂の天麩羅もなかなか結構なものだった。紫蘇ジュースを作らなかったのは少し残念だったけど。

さて、花穂が下から咲き上がってきて、上部の2〜3輪になってきたらいよいよ紫蘇の穂の収穫時である。実は最後に採れる紫蘇の穂が一番楽しみだったりする。紫蘇の穂漬けを作るのだ。

収穫した後ですでに穂はあまり残っていなかった・・・
収穫した後ですでに穂はあまり残っていなかった・・・

作り方は簡単でレシピもいろいろあるようだが、一応塩水であく抜きをしてから漬ける方法で行なう。漬物と言ってもそれほど手間もかからない。でき上がると早速御飯にまぶして食べる。プチプチ感がたまらない。子供の頃はこれだけで何杯もおかわりができた。

こんなに美味しいのに、家族にはそれほど人気がない。季節柄、あるお客様とも紫蘇の穂漬けの話になって、やはり自分は好きなのに他の家族は食べないと言う。どうやら小さい頃の経験ではないかと言う話になった。食育は大切である。

ついでに金山寺味噌に混ぜると美味しいと教えてもらったので、また試してみようと思う。

さて、紫蘇は言うまでも無くシソ科である。シソ科のハーブは沢山ある。となると、「同じようにして食べれないか?」と思うのは当然であろう。さすがにラベンダーは香りが強すぎるだろうし、ローズマリーやセイジは硬そうだ。少々小振りながら、タイムなどは良い感じではないかと思うが、塩漬けにして御飯に・・・というのはあまりにも無理がありそうだ。「来シーズンにでも試してみようか・・・」と、ちょっとだけ思ったがすぐに断念したのである。

食害

この夏の猛暑で特に小さな苗たちは大きなダメージを受けた。では大きな株はどうだったかと言うと、根がしっかり張っている分、暑さによる被害はそれほどではなかった。でも、大きな株ほど被害を受けたのがコガネムシによる根の食害。しかも今ごろになって目につくようになってきた。

親木などの鉢を整理しながらついでに株元の草を取っていると、妙に草が少なく、土がふわふわしているものが見つかる。

元気がないオレガノ・プルケルムの鉢。コガネムシ潜伏の気配。
元気がないオレガノ・プルケルムの鉢。コガネムシ潜伏の気配。

「もしかして・・・」と鉢をひっくり返してみると、案の定コガネムシの幼虫が大抵は2〜3匹出てくる。

この鉢からは3匹。すぐに圃場にいるトノサマガエルのディナーとなった。
この鉢からは3匹。すぐに圃場にいるトノサマガエルのディナーとなった。

根は食い荒らされてしまい、大事な細い根などほとんどないことも珍しくない。

かなり根は食い荒らされているものの、まだ植え替えれば大丈夫。
かなり根は食い荒らされているものの、まだ植え替えれば大丈夫。

早期発見すればそれだけ回復する確率も高くなるが、いつまでも分からなければ枯れてしまうことも多いので夏が過ぎたからと言っても気は抜けない。

大きい鉢になればなるほどたくさんの幼虫がいることが多い。大きな株なら多くの幼虫を養えることが分かった上で産卵するのだろうか?あるスタッフは共食いすると言っているので小さな鉢では淘汰されるのかも知れない。

今年の記録?は、直径40cmの鉢から30匹ぐらい出てきたこと。さすがに呆れてしまった。

お彼岸のマドンナ

ああ、お彼岸だなぁとしみじみ感じるのは、おはぎを食べている時・・・じゃなくて、彼岸花の赤を目にした時である。ところが、ニュースでもやっていたが、夏の暑さが災いして今年は開花が遅れているそうだ。そう言えば、帰り道、毎年彼岸花の群落を見かける田圃の畔も今年はまだ隅っこでちらほらと咲いているだけだ。

彼岸花の球根は開花へのカウントダウンが上手だと言うことだが、今年の暑さには惑わされてしまったようだ。

同じように、9月の声を聞くと新芽が出てくるマドンナリリーも、ようやく新しい葉を覗かせ始めている。いつまでたっても芽が出てこないのでさすがに今年は暑さで球根が溶けてしまったかと気を揉んでいたのだ。どうやらここ松江では地植えでは暑さで溶けるリスクが結構高いものの、鉢植えにして乾かしぎみだと今年のような猛暑の年でもなんとか越えてくれるようだ。

ようやく新芽が出てきた株。回りの小さな芽はただの雑草です。
ようやく新芽が出てきた株。回りの小さな芽はただの雑草です。
こちらは少し早めに芽が出てきた株。隣りの枝は春に開花した時の茎。残しておく必要はない。
こちらは少し早めに芽が出てきた株。隣りの枝は春に開花した時の茎。残しておく必要はない。

やっと涼しい風が吹くようになり、今年はなおさら「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉が身にしみる。ああ、お彼岸だなぁ・・・。

LEDライト

秋分の日をむかえるようになり、日が短くなったことをひしひしと感じるようになってきた。夕方、まだ仕事が残っているのに早々と薄暗くなってしまう。

先日など、夕方用事があって圃場に行ったら日中の暑さのせいで、予想以上に苗がしおれていた。すぐにでも水やりをしなくてはならなかったが、一旦家に戻らなくてはならなかった。

用事を済ませ、圃場へUターン。圃場には照明設備はない。さすがに暗闇での水やりは困難なのでヘッドライトとミニマグライトを携えてゆく。もうすでに真っ暗である。

念のためミニマグライトも持ってきて良かった。ヘッドライトだけでも充分見えるが、細かい所を照らし出す時、左手のマグライトがあると無いとでは大違いだ。2時間近くかかる水やりだが、どちらもLEDなので電池切れで明りが消えてしまう心配はない。この頃はエコ的な側面から注目されるLEDだが、こういうシチュエーションでは誠に心強い。

ヘッドライトとマグライト

ミニマグライトは、普段は自転車で使っている。暗くなる時間帯にはあまり乗らないのでライトをつけることもめったにない。慌ててライトをつけたら電池が切れかかっていてあっという間に光量が落ちることが度々だったが、LEDに代えてからは安心して運転が出来るようになった。

ヘッドライトは、子供が寝てしまった後の読書用。本来のアウトドアでの仕事を終え、また枕元へ戻っていった。もう少し寒くなれば、暖かい布団の中で読書の秋を楽しめそうだ。