向き不向き

そう多くは無いが、お客様の庭の手入れで芝刈りをすることがある。いずれも庭のワンポイントで芝刈り機を使うほどの大きさではないので、ハンディ式の電動芝刈り機で事足りる。

こういった単純作業は結構向き不向きがあるもので、自分のように気が散りやすいものには適さないようだ。スタッフには一人、黙々と芝刈りをこなすものがいて大抵は彼が担当することが多い。仕上がりも問題ないのだが、悪い癖で電源コードを時々切ってしまうのだ。

「今日は切らないようにね!」
とみんなで半分冗談交じりで言うのだが、それでも何回かに一回はスパッと切断してしまう。一度など、お客様の家のブレーカーが落ちてしまって大騒ぎになった。

さすがにそろそろ交換しないと危険である
さすがにそろそろ交換しないと危険である

「電源から近い所から初めて、徐々にコードを伸ばしていく」
という基本は分かっているはずなのに、芝刈りに集中しすぎるとコードが目に入らなくなってしまうらしい。他のスタッフからは、
「二日酔いかぁ?」
とか
「どうせ女の子のことでも考えてたんだろ〜」
としばしば茶化されている。

気が散るタイプにも向かず、集中しすぎても駄目、芝刈りは簡単なようでなかなか難しいものである。