蝶に惑わされた話

蝶が目につく日が続く。いや、今日の場合は目を奪われたと言うのが正しい。普段蝶が飛んでいてもそれほど気にかけることもないのだが、今日ばかりは違った。

どこからかビニールハウスに入って来た一匹の蝶。ゆったりと、優雅に羽を動かす姿、その色にハッとさせられた。特に言葉では言い表せない羽根の色、いつの間にか作業をするのも忘れ、蝶を追っていた。

そうそう、写真、写真。と、どこかへ行ってしまうのを心配しながらもデジカメを取りに戻った。幸い、まだその当たりにいて休憩中の御様子。脅かさないよう、そっと近づき、まずは一枚。

カラスアゲハ?しばらくしてまたふわりと飛びはじめたが、すぐにローズマリーの鉢に止まった。羽を傷めているようである。それで飛び方もゆっくりだったのだろうか。もうこれ以上追い回すのをやめた。
カラスアゲハ?
こんなとき、蝶の種類を知らない人(私)は、「もしかして新種?」なんてドキドキしてしまうものだ。今回も事務所に戻って調べたらカラスアゲハかその仲間のようであった。ミヤマカラスアゲハと言うのにも似ているが、よくわからなかった。それほど珍しくないようでちょっとがっかり。

いわゆる蝶に惑わされたと言う話。ま、夜の蝶でなくて良かった。