三択

圃場にはピンク色をしたローズマリーが三種類ある。

花の色はさほど大きな違いはないけれど、全体的にはいずれも個性がある。なのに、どれを一番薦めるかと言われるとすぐには答えが出ない。

マジョルカピンクローズマリーは国内でも割と古くから流通しているし、花のつきも良好である。分枝が少ないのでとても特徴のある姿に育つのだが、そのため、大きくなりすぎると長く伸びた枝がたれてちょっとみっともない姿になりやすい。

マジョルカピンクローズマリー

ピンクローズマリーは分かりやすく言えば、ごく普通のローズマリーのピンク花。花付きも普通、特別よく咲くわけでも無いし、咲きにくいとも言えない。形も極々一般的だ。可もなし、不可もなし。「ピンクのローズマリーも可愛いですよね」ってぐらいにしか評しようがなかったりする。

ピンクローズマリー
ポルトグースピンクローズマリー
は全体的に繊細である。特に細身の葉がそう感じさせる。また、性質もやや弱めのように思う。品があると言えばそうなのだけれど、これもなかなか強く押せる種類でも無い。

なので、お客様に聞かれても今のところは「ま、好みですね」としか言えない。

そう言えば、昔から三択問題は苦手な方だった。決めかねるのだ。そのためなのかな?