天気具合で

この秋のはじめ、圃場横のセイジ花壇の植え替えを行った。さすがに植えてから何年もたつと、弱ったり、消えたりする種類も出てくる。少し土も入れ替えて肥料も足した上で、植え直したり、新しい種類を植えたりした。

サルビア・ディスコロールの株も植わっていたのだが、2年ほど前にダウンしてそのままとなっていたので、少し大きめの苗を植え込んだ。

もともとある程度充実した株だったこともあり、順調に枝を伸ばし、秋半ばから早速花茎を伸ばし始めた。

サルビア・ディスコロール

この種類は、サルビアの中でも比較的秋遅くから開花する上に、決して明るい色ではない。それでも晴天の日には、「おっ、頑張って咲いているな!」と言いたくなるけれど、曇天の日にはこの花を見ても気が沈みがちになってしまう。花に罪は無いけれど。曇りがちな日本海側と、冬晴れやすい太平洋側では自ずからこの花に対する評価も変わるのだろうか。

冬前のお引っ越し

今年も初夏から秋遅くまで店頭で頑張ってくれたペパーミントゼラニウムの大鉢、厳しい季節を前にしてそろそろビニールハウスへお引っ越しさせねばならない。

ペパーミントゼラニウム

店頭でも枯れることはないのだが、奥まったところにおいているので春先まで日が射しにくい。傷んだ葉の復活も遅くなってしまうので、春にビニールハウスでしっかり芽吹かせてからまた戻ってくることになる。第一、お客様からも「これ、一株ですか?」とよく聞かれるほど大株なので、葉が傷んだ様子はなおさら哀れなのだ。ゼラニウムとしてもやはり美しい姿を見せて褒めてもらいたいに違いない。

ついでにもう一仕事。しっかり剪定して、挿し芽。枯死するほど寒くなければ冬でも結構挿し芽がついてくれるのはありがたい。もちろん、土も替えてやって春に向けてしっかり養生してもらうつもりだ。問題は鉢の重さ。腰を痛めかねない重量級。一人で運ぶのはやめとこうかな・・・?

難しい判断

冬の雨が小休止する間を縫って庭作業が続く。さすがに 12月も半ばになると花の数も限られ、お庭の彩度も低くなりがちだ。

そんななかで孤軍奮闘しているのが宿根ネメシア。今年10月に植えたばかりなのだが、暖かめの秋のせいもあるのか、一回り成長して花をつけ始めていた。
宿根ネメシア
お客様からは喜んでいただいてはいるものの、きっと雪が降っても雪の中で花を咲かせるのだろうと思うと「まあ、ちょっと休憩して、春から咲かせてはいかが?」と言いたくなる。雪の重みでほとんどちぎれそうになった枝で花を咲かせているのを見ると哀れに感じるというよりむしろあきれてしまうぐらいだ。

自分の庭ならさっさと剪定しちゃうところだが、お客さんのお庭では、数少ない花を取り除くのはなかなか難しいところなのである。

株間

お客様のお庭の手入れをさせていただくのは大変勉強になる。それぞれのお庭にそれぞれの環境があって、同じ条件のところは全くない。思いもよらない育ち方をしたり、うまく行かなかったりすることもしょっちゅうだ。反省しながら少しずつ修正するより他にないけれど、貴重な経験をさせていただいているなぁとよく思う。

このお庭では、秋に定植したスモールイエローフォックスグローブが、思ったよりすくすく成長した。植えるとき、この場所(幅)なら2株か、3株かと迷ったのをおぼえている。2株だとちょうど良いかもしれないが、もし1株ダウンしたらちょっと寂しいかもと、3株入れることにした。まさか、年内のうちに葉が重なるほど育つとは・・・。

手前はレディースベッドストロー。こちらは成長がいまいち
手前はレディースベッドストロー。こちらは成長がいまいち

残念ながらこの種類についてはいままであまり多くの庭で使ったことがなかったというのも一つの原因だった。また、午後の日当りが悪く、成長が遅いかと思っていたら、案外風当たりもあまり強くなく、思ったより穏やかな環境だと今になって分かった。

まあ、共成長という言葉もあるし、とりあえず来年の開花がどうなるか、勉強させていただくことにしようと思う。

初冬のアネモネ

本日は、あるお客様のお庭の手入れ。どのお庭に行くときも、久しぶり(といってもひと月ぶり程度の話だが)に伺うときはドキドキする。
アネモネ
暖かいせいか、9月の末に定植した球根類がワサワサと葉を伸ばしている。特にアネモネの勢いがすごく、一部はすでに開花を始めていた。日当りが良いためもあるのかもしれない。うーん、ほんとは春に咲いてほしかったのに。春の開花に影響がないと良いのだが。

こちらはまだ蕾
こちらはまだ蕾

この頃、スイセンやら桜やら、時ならぬ春の花が咲いていると言う話を良く聞く。少し前だと、ああ珍しいね、と言う感じだったが、今はすぐに温暖化の影響???などの不穏な話になるので素直に嬉しい気持ちにはなれないのが残念である。