戒め

庭作業中のこと。剪定をしている最中に携帯が鳴った。
「後2、3本で終わりなのに・・・」と、
手を止め、手袋を脱いだ。通話が終り、さて残りを片付けようと手を伸ばしたところ、
「チクチクッ」
あちゃー、やられた。手の先の葉にはイラガちゃんがいたのだ。もう終わりだと、手袋をしなかった私が悪い。

だいたい、このお庭にはいなかったはずだけど、結構発生は気まぐれ。来年も出るかというとそう出なかったりする。ついでに、早く片付けようなんて気が緩んでいる時に限って戒めるようにアタックされるのだ。

痛みは増し続けるが、こんな時は慌てず騒がず、ガーデニングツールに常備しているガムテープを取り出す。

ガムテープ

針が刺さっていると思われるところにべたっとはってベリッとはがす。何度か繰り返しておいて、念のため毒消しにラベンダーオイルを塗っておく。経験上、だいたいこれで大丈夫。服に毒針がまとわりつき、いつまでも伝播し続けるチャドクガの幼虫に比べるといたって対処はシンプル。

しばらくはチクチクと痛みが残るが徐々に弱くなり、お昼に帰る頃、もう痛みは消え、ガムテープでベリベリしたところが赤く腫れているだけだった。

イラガの幼虫
この方たちにやられました・・・。

 

こんな場所にはこのハーブ-モッコウバラ

病害虫の悩みが少ないことから、ハーブと組み合わせて育てられることの多いモッコウバラ、たくさん咲く花はもちろん一番の楽しみだが、しっかりと伸びるツルは使わない手は無い。

モッコウバラ
このお庭でもフェンス際に植えて、隣家との目隠しとして役立っている。向こう側にあまりツルが伸びないように気を付ける必要はあるものの、気になるほどの落葉もないのでどうやらうまく機能しているようだ。手入れする場合も刺が無いというのもメリットだし、剪定時期や剪定方法も気にする必要がないのもありがたい。気心が知れた相手ならば、「邪魔になるようでしたら気兼ねなく切って大丈夫ですから」と言っておけば良い。(別のお宅だが、その様にお隣の方にお願いしている場所もある)

また、耐陰性も相当あるため、太陽さんさんと言った場所でなくても良く育ってくれる。もちろん、大きく育てるのなら、しっかり根が張るように植える時にはできるだけ深く耕しておきたい。

こんな場所にはこのハーブ-マートル

美しい葉を持つ常緑のハーブで甘い葉の香り、可愛らしい白花など魅力が多いマートルだが、コンディション良く育てるにはやや場所を選ぶ必要がある。

特に気を付けたいのが強い北風。このごろ冬もあまり気温が下がらない松江市でも北風がまともに当る場所では葉が茶色になってしまう。

幸い、植物自体がダウンすることは無いし、春先には新芽も芽吹くのでそれほど心配することは無いが、見た目に痛々しい。

マートル
このお宅では南向きのたっぷり日が当たる前庭にマートルを地植え。北風は家で完全にシャットアウトしているので2メートルを優に越し、葉の傷みも少ない。花の時はそれは見事で、株元には実生の小さな株がたくさん出てくる。

寒冷地では鉢植えで楽しむのもまたよい。一つ気を付けたいのが、極端に水を切らすとダメージが大きいこと。容器は大きな物に植え、一気に水が切れることを防ぎたい。

こんな場所にはこのハーブ-メキシカンブッシュセイジ

アメジストセイジ、レウカンサセイジ、ビロウドランなど、色々な名前で呼ばれるメキシカンブッシュセイジ。秋の花壇の定番レギュラーでもある。

メキシカンブッシュセイジ
日当りさえ良ければ、それほど場所を選ばないが、花の時期には胸の高さぐらいまで伸びてくる。このお庭ではエゴノキを背に南向きに植えてあるので、葉が少なくて寂しいエゴノキの株元をうまくカバーしている。夏でやや葉が傷み気味のエゴノキから目をそらすのにも一役買っている。一方で、冬は地上部がほぼ無くなってしまうので、気になるのなら冬の対策も考えておくべきだろう。(葉色が美しい植物等や、小さめの花ものを周りに植えるなどして目をひかせたい。)

ただ、初夏以降は株幅も広がるので、下になる芝はやや徒長気味にならざるを得ない。地面に寝てしまうような枝はむしろ剪定してしまうほうが良い。そのためにも極度の過湿は控えたいところだ。また、株は年々広がっていく。冬初めの剪定時か、春先に周囲から整理したり、数年ごとに掘り上げて植え替えをしてやると株の勢いのためにも良いだろう。

二日酔いには

昨夜は子供の部活の懇親会に参加。会場で高校の時の級友に会い、話に花が咲き続けて久しぶりに痛飲。帰宅は3時であった。

当然、今朝は二日酔い。久しぶりに頭がぼんやりしたまま圃場へ。数年前からあまりお酒を飲まなくなったのには、色々理由があるが、飲んだ翌朝のシャキッとしない体と脳味噌に不快感を覚えるようになったのも大きい。

昔、園芸関係の友人が言った「二日酔いの朝は、水やりが一番」という名言にしたがい、苗の水やりからスタート。うまい具合に、結構土も乾いている。

水やりは決してハードな仕事ではないし、むしろ忍耐力が必要。ボーッとした頭とふらつく体でも何とかなる。

mizuyari
9月になったとはいえ、まだ夏の力強さの日差しを受けながら水やりを進めていると脂汗がじわりじわり。今朝はアルコールも含んでいる感じがする。だるさと軽い頭痛に耐えつつ半分ぐらい水やりが終ると何となく体のスイッチも切り替わったよう。

水分補給をしてお昼まで水やりを続ける。昼休みに帰って来た時は食欲も戻って来た。十年前なら夕方には飲酒欲も戻って来ていただろうが、今はそれはないだろう。

ハーブに出会った学生時代、いやがる友人に「二日酔いにはバジルが効くんだ!」と、無理矢理バジルのハーブティーを飲ませ、悶絶させたことをふと思い出した。