加温もせず、夜間は氷点下になるとは言え、冷たい風から守られるビニールハウスの中はひと足早く色々な植物が芽吹きつつある。枯れ枝から新芽が伸びてくる様子はいつ見ても喜ばしいものだ。見慣れた株だと言うのに、新芽が動き始めるとついつい見入ってしまう。
昨年、鉢植えにしてかなり大きく育ったエルダーも、ついこの前まで枯れ枝ばかりだったのに、赤みを帯びた春の芽が節に見え始めてきた。
大きくなるので鉢植え向きではない植物である。なぜここにいるかと言うと、地植えにする良い場所が見つからなかったのだ。この冬のうちに・・・と思いながらもついに新芽が出てくる季節を迎えてしまった。既に一株、畑の脇に植えてあるし。どうしようかと悩んでいる。
さて、このエルダー、実際にとても丈夫である。ところが、ハーブを育て始めた頃、何度育ててもうまく行かなかった。また、当時、同好の士もやはりエルダーがうまく育たないと言う。ちなみに、他の地域の方に聞いて見ると「あんな丈夫なものが?!」と言う返事。そこで、その時「山陰ではエルダーはなぜかうまく育たない」という結論に達した。以来しばらく育てていなかったが、数年前から育て始めたら全くノートラブル。育ちすぎて困るぐらいである。その時の苦労は一体なんだったのだろうか。たまたまうまく行かなかったのだけだったのか。
その時同じ結論に達した方はその後どうだったのやら。尋ねる機会があれば聞いてみよう。覚えているかな?