真冬のムカデ

冬は片付けごとをするには良い季節である。時々ふと手持ち無沙汰になったりすることもほかの季節より多く、ちょっとした時間潰しには丁度よい。また、少々重労働になっても汗をかくわけではないし、雑草ややぶ蚊に煩らわせられることも無い。

と言うわけで、秋までに散らかり続けていた圃場が少しづつ片づいていくのが冬なのである。先日もずっと気になっていた鉢を少し整理した。

ヨイショと大きな鉢を持ち上げて出てきたのが中サイズのムカデ。噛まれたことの無い自分は怖い物知らずなのかそれほど嫌悪することはない。でも、スタッフのひとりは非常に嫌う。以前よほど痛い目にあったのだろう。

ムカデ

そういう自分も昔、嫌な目にあったことがある。蒸し暑い夏だったと思う。そのころはアパートの4階住まいであった。夜中、枕元でガサガサと音がする。何か嫌な予感がして明りをつけてみると大きなムカデがそこに。さすがに狼狽して大騒ぎになった。古い建物とは言え、4階にまでムカデが上がっているとは思わなかったのでよけいにびっくりした。

まあ、このムカデも真冬に明るい場所に引っ張り出されるとは思わなかっただろう。キミの友達も僕を脅かしたことがあるから、まあ、おあいこだね。

ちなみに、ムカデと良く似ていて間違えられるヤスデは、噛まれる恐れも無いし、分解者としてそれなりの役割を果たしているようなのだが、見た目の悪さで嫌われている。落ち葉を分解して土に戻してくれるので、もう少し大目に見てやって欲しい。