朝飯前

5月も半ば近くなると言うのに、早朝はさすがに肌寒い。朝飯前の一仕事に、ビニールハウスに出かけたものの、外の菜園の様子を見にでかける時には、長袖をはおりたくなる。

年初の雪のダメージであまり成長が芳しくない菜園のソラマメ。新芽にはアブラムシがびっしりとついてしまって心配している。そもそも、植えたのが十株に満たないし、まあ、今年の収穫はお話にならないだろうからそのままにしていたら、少し前からテントウムシが数匹やって来た。
テントウムシとアブラムシ
美味しいものを探してどこからでも飛んでくるアブラムシにはそう驚かないが、アブラムシを探して毎年必ずやって来るテントウムシの嗅覚?にはびっくりする。

日中は忙しく行ったり来たりしてレンズに捕えるのも一苦労のテントウムシだが、寒いのか、それとも眠いのか、まだ動きが緩慢な時間だ。どうやら彼(彼女?)も、朝食はもう少し後になってからのようだ。

アシナガバチも仰天

今朝、ビニールハウスへやって来ると、ラジカセの棚に何やら張り紙が。
注意書き
なになに、アシナガバチ注意!!??

そう言えば、ここ数日、ビニールハウスの中でもアシナガバチやキイロスズメバチをよく見かけた。どちらとも、巣を作る場所を探しているような様子で、昨日見たキイロスズメバチはホバリングをしながらしきりに隙間を探していた。

恐る恐る覗いてみたが、いまのところ巣らしきものは見当たらない。

ちょうどこのラジカセが置いてある箱は、ラジカセを強い日射や結露したビニールから落ちてくる雨垂れを防ぐためのもの。巣を作る場所としては理想的かも知れない。しかし、アシナガバチには毎年のように痛い目にあっているし、ラジオを付けようとして刺されるのではたまらない。しばらくは要注意である。

さて、この棚と言うか箱、もともとは小型のスピーカーであった。壊れてしまったのでユニットを外して外側だけを流用したのだが、さすが良く反響するようでラジカセの音もちょっとだけ良くなった気がする。

ところで先日、スタッフのひとりが、この箱をもらえないかと言ってきた。何をするのかと思いきや、神棚!にするという。中の祭壇(というのかな?)はホームセンターですでに買ってあると言うのだが、この箱ではさすがに罰が当たるのではないだろうか。本人は丈夫そうで良いと言っているけれど、そもそも、家を建てたのはもう30年ぐらい前のはず。今更ではないですか?アシナガバチも仰天しそうな話である。

鬼のいぬ間に

朝から圃場の回りはなにやらせわしない。

どうやらどこの農家も田植えの準備に突入した模様。あちらこちらで代かきも始まっていて、人々の往来も激しい。

さて、ビニールハウス裏の家庭菜園に目を向けると、モンシロチョウが数匹飛んでいた。お目当ては昨年、相当遅れて定植してしまったために、年内に結球できなかったキャベツのようだ。多分駄目だと思っているが、暖かくなってから結球する素振りがあったのでそのままにしていた数株である。

ときどき、葉に止まっているので、卵を産み付けているのだろう。調べてみると、葉裏の所々に一つづつ、小さな卵がちょこんと乗っている。

葉の裏にしっかりと産み付けられていました
葉の裏にしっかりと産み付けられていました

昨日まではモンシロチョウなど全然見なかったのに、農家が田圃に気を取られている今、鬼のいぬ間を狙って出てきたのだろうか。

この葉には3つ仲良く並んで
この葉には3つ仲良く並んで

残念ながらここには田圃と関係のない鬼がしっかり残っているのだゾ。

食害

この夏の猛暑で特に小さな苗たちは大きなダメージを受けた。では大きな株はどうだったかと言うと、根がしっかり張っている分、暑さによる被害はそれほどではなかった。でも、大きな株ほど被害を受けたのがコガネムシによる根の食害。しかも今ごろになって目につくようになってきた。

親木などの鉢を整理しながらついでに株元の草を取っていると、妙に草が少なく、土がふわふわしているものが見つかる。

元気がないオレガノ・プルケルムの鉢。コガネムシ潜伏の気配。
元気がないオレガノ・プルケルムの鉢。コガネムシ潜伏の気配。

「もしかして・・・」と鉢をひっくり返してみると、案の定コガネムシの幼虫が大抵は2〜3匹出てくる。

この鉢からは3匹。すぐに圃場にいるトノサマガエルのディナーとなった。
この鉢からは3匹。すぐに圃場にいるトノサマガエルのディナーとなった。

根は食い荒らされてしまい、大事な細い根などほとんどないことも珍しくない。

かなり根は食い荒らされているものの、まだ植え替えれば大丈夫。
かなり根は食い荒らされているものの、まだ植え替えれば大丈夫。

早期発見すればそれだけ回復する確率も高くなるが、いつまでも分からなければ枯れてしまうことも多いので夏が過ぎたからと言っても気は抜けない。

大きい鉢になればなるほどたくさんの幼虫がいることが多い。大きな株なら多くの幼虫を養えることが分かった上で産卵するのだろうか?あるスタッフは共食いすると言っているので小さな鉢では淘汰されるのかも知れない。

今年の記録?は、直径40cmの鉢から30匹ぐらい出てきたこと。さすがに呆れてしまった。

株数のジレンマ

今夏の家庭菜園はキュウリばかりが大豊作。去年雨続きの夏で、露地植えのものがだらだらに伸びてしまったことから、今年は試しにと雨除けのある場所でも育てたのがまずかった。露地とあわせて計4株。サラダ、ぬか漬け、ピクルス、丸かじり・・・相当頑張って食べたつもりだったけれど、一家族ではとても処理しきれない量であった。まさにキュウリ地獄。配った数も相当に昇った。結論としてわが家ではキュウリの必要数は二株、もしくは丁寧に育てた一株でも充分かも知れない。

さて、雨除けのあるキュウリには一つ不思議なことが。毎年悩まされるウリハムシ。今年も露地植えの株は被害に遭った。まず植えてしばらくした成長期。そのころは数も少なく、手で駆除してもそれほど苦ではなかった。そうするうち見かけなくなった。そして8月後半に入ってから。もうこの頃になるとこちらのキュウリへの愛情もだいぶ衰えているので大挙して押し寄せてもあまり構わない。今、葉は穴だらけで見る影も無い。

ウリハムシ
それに引き換え雨除けのあるキュウリにはほとんど見かけなかった。場所も30メートル程しか離れていないのに・・・。

なんてことがあると、来年も両方で試してみようかと言う気になってくる。それぞれ一株づつ、枯れたりした時に備えて各プラス一株。結局今年と同じである。おそらく苗も配るほどできていることだろう。ついでにその頃になると今年のキュウリ地獄はきれいさっぱりと忘れているに違いない。