毎日暑い日が続く。日中、長時間の園芸作業は効率も悪いので、梅雨が明けてからは早朝出勤の日も多い。
一仕事終えて6時半、ラジオ体操を行なう。スタッフにも早朝出勤しているのがいるので「おーい、ラジオ体操が始まるよー」と声をかける。
圃場の前のネムノキの下がお気に入りの場所である。日差しも遮られ、風が心地よい。

体を後ろへ思いっきり反らして空を見上げると、月が名残惜しそうに浮かんでいた。
毎日暑い日が続く。日中、長時間の園芸作業は効率も悪いので、梅雨が明けてからは早朝出勤の日も多い。
一仕事終えて6時半、ラジオ体操を行なう。スタッフにも早朝出勤しているのがいるので「おーい、ラジオ体操が始まるよー」と声をかける。
圃場の前のネムノキの下がお気に入りの場所である。日差しも遮られ、風が心地よい。

体を後ろへ思いっきり反らして空を見上げると、月が名残惜しそうに浮かんでいた。
今日も一日暑かった。日が傾き、山の端に隠れるとホッと一息つくことができる。
剪定屑を片付けに畑の方に行くと、隅でホワイトキャンピオンが咲いている。植えた覚えは無いのでこぼれ種で飛んできたのだろう。雑草の中でひときわ引き立つ白が何とも涼やかである。

ホワイトキャンピオンは、いわゆる観賞用ハーブの中にあってはこれと言って目立たない。葉も平凡だし、花もたくさん咲くと言うほどではない。鉢植えにしても間延びしやすいので、良い雰囲気に見せるにはかなり腕がいる。
もともとがワイルドフラワーだし、ひっそりと咲く方が向いているのだろう。この株も、自分が一番引き立つ場所を選んでここに来たのに違いない。
食事の時、どういう順番で食べるかは個性が現れやすい。好きなものは最後にとっておく人、まず最初に好物を食べる人、バランスよく食べ進む人。特に小さな子供ははっきりしていているので見ていて面白い。
自分はどっちかなと改めて考えてみると、好物は最後の楽しみにしておくタイプのようだ。
さて、人間に比べ、虫たちははっきりしている。まず、好物から箸をのばす。
タイムの仲間はハーブの中でもあまり害虫に悩まされる方ではない。でも、夏の暑さがピークを迎える今ごろ、しばしば小さなイモムシのターゲットになる。

似たようなタイムでも明らかに好きな順番があるようで、たとえば
シルバータイム>レモンタイム>コモンタイム
といった順番のようだ。
斑入りのもの、より柔らかいものを好むらしい。小さな苗を並べていると、おおよそ食べ尽くすと次に移っている。
また、匍匐性のものより、立性のものがいいようだ。雨が降った時など濡れるのが嫌なのか、地面から離れていた方が天敵などから逃れやすいのかそれは分からない。感心するのは卵を産み付ける親のほうだけれど。
さて、食べられてしまう側のタイムだが、ちょうど暑さや蒸れでしんどそうな思いをしている頃である。これを機に刈り込んでやるのもまたよし。丁度よい刺激になるようで、また元気に伸びてくるからあまり心配はしなくて大丈夫だ。
頭のてっぺんが寂しくなり始める前からの帽子愛用者である。外仕事をするようになってからだったのか、それより前からだったのか、いまではもう思い出せない。
専らキャップ派で、被りツブした(というのかな?)帽子は数えきれない。
ところがこの一年ほど異変が起きている。昨冬、あまりの寒さにかぶったニット帽の暖かさが手放せなくなり、ひと冬のあいだキャップから遠ざかっていた。
また、梅雨に入る前、長時間の屋外労働のためにと購入した麦わら帽子。その日だけかぶるつもりだったのに、以来、キャップに取って代わってしまった。それまで夏はキャップに首手拭いがお決まりのスタイルだった。けれども、首はむしろオープンにして麦わら帽子のつばで陰を作ってやる方が遥かに涼しい。無論、帽子内の涼しさはキャップの比ではない。

冬のニット帽は作業に限らず、店頭でもお出かけの際にも変わらず身に付けていたのだが、麦わら帽子は作業以外で被るには抵抗がある。麦わら帽子が街なかでも似合うには夏の太陽にも負けないような笑顔が必要だとおもう。それは望むべくも無いから、もっと歳を重ねて良い具合に枯れた爺さんになるまで待たねばなるまい。
暑い日が続く。猛暑、熱中症のニュースが流れる中、ビニールハウスの中での作業は過酷である。「ビニールハウスの中で作業中に・・・」なんてニュースを聞くとひとごとではない。
今年の熱中症は梅雨明け後、一気に暑くなったために体が追いつかなくて発症する場合も多いと聞く。たしかに、梅雨が明けて10日ほど経つと、少し楽になったような気がする。これで乗り切れると良いが。昔のように気合いで夏を乗り切れるほど体力は無くなってきたし。
さて、ハーブたちも暑さの中、しんどそうなものも多い。一方でバジルなどは元気そのものだ。ただ、紫色のルビンバジルは夏になるとちょっとぼけたように葉色が曖昧になってくる。春、育苗したての頃はあれほど鮮やかなのに。朝の寒さも心配なくなって気が緩んだのだろうか。

すぐ横では紫蘇が見事な紫色で緑に覆われた畑にアクセントを添えている。ルビンバジルくん、君こそ少し気合いを入れたらどうだい?