タグ: マジョルカピンクローズマリー

ひと月かふた月に一度ぐらい、市内のとある教会へお庭の手入れに伺う。数年前、ひょんなことから始めたボランティアだ。もともと、ハーブが好きな信者の方もいらっしゃって、当初から前庭にはいくつかのハーブが植わっていた。

キリスト像の足下にはマジョルカピンクローズマリーの大鉢。マリア様のローズとも呼ばれるぐらいなので、これほど適した場所はないだろう。当初、東向きで午後から日が当たらないので成長を心配したが、元気に育っている。少し前から花を咲かせ始めたようで、時期的に花が少ない庭の良い彩りになってくれている。

大きな鉢なのでなかなか植え替えができないが、縦長であることが幸いして２年に一度、土を入れ替えるぐらいで大丈夫のようだ。今度の春でその２年目がやってくる。花が一段落したら植えかえてやるつもりだ。

圃場にはピンク色をしたローズマリーが三種類ある。

花の色はさほど大きな違いはないけれど、全体的にはいずれも個性がある。なのに、どれを一番薦めるかと言われるとすぐには答えが出ない。

マジョルカピンクローズマリーは国内でも割と古くから流通しているし、花のつきも良好である。分枝が少ないのでとても特徴のある姿に育つのだが、そのため、大きくなりすぎると長く伸びた枝がたれてちょっとみっともない姿になりやすい。

ピンクローズマリーは分かりやすく言えば、ごく普通のローズマリーのピンク花。花付きも普通、特別よく咲くわけでも無いし、咲きにくいとも言えない。形も極々一般的だ。可もなし、不可もなし。「ピンクのローズマリーも可愛いですよね」ってぐらいにしか評しようがなかったりする。

ポルトグースピンクローズマリーは全体的に繊細である。特に細身の葉がそう感じさせる。また、性質もやや弱めのように思う。品があると言えばそうなのだけれど、これもなかなか強く押せる種類でも無い。

なので、お客様に聞かれても今のところは「ま、好みですね」としか言えない。

そう言えば、昔から三択問題は苦手な方だった。決めかねるのだ。そのためなのかな？