夏を耐えたギンヨウボダイジュ

9月に入り、今日からしばらく気温が高くなりそうな予報が出ているが、せいぜい30度を少し超える程度で、着々と秋に向かいつつある感じがする。圃場の周りでも例年のように奥の山からミンミンゼミがおりてきて日中はかなり大きな声で鳴いているし、朝夕は草むらの虫の声も盛大になってきた。

夏の盛りを過ぎると花を咲かせるレウコジャム・オータムナーレ(レウコユム)も、満開になり、秋の風に花を揺らしている。今年も種子をたくさんつけ始めていてちいさいながら花壇で着実に勢力をひろめつつある。

昨年と大きく違うのはやはり梅雨明けが20日ぐらい遅かったこと。昨年は梅雨明けも早くそれからずっと雨が降らなかったので、ビニールハウス前のギンヨウボダイジュも秋を待たずに落葉してしまった。同じく、キウイも水やりをしていたのにも関わらず葉が全部落ちてしまった。

ギンヨウ菩提樹
昨年8月下旬のギンヨウボダイジュ。すでに左側がかなり葉が落ちているが、このあと葉が全ておちていった。

ところが、今年のギンヨウボダイジュは少し葉は傷んでいるものの、葉がしっかり残っている。キウイについては水やりもしなかったのだが、なんとか硬い葉が残っている。

ギンヨウ菩提樹
今年のギンヨウボダイジュ

葉が残って、日陰を作ってくれるのは嬉しいが、ひとつ残念なのはこの先紅葉せず、あまりぱっとしない茶色でカサカサの葉になって落ちてくること。

そのぶん、春の新芽は思わず頬が緩むほど綺麗な色を見せてくれるのでそこまで望むのは欲張りすぎか。

豪雨で浸水

先日から九州北部中心に豪雨を伴った長雨が続いている。昨日は、その方面への発送自体を取りやめにせざるを得なかった。

ここ松江も、九州ほどではないが、お盆開けから曇天が続いている。2日ほど、少し回復した日があったぐらいだ。

大輪ピンクキャットミント

今朝も早朝は少し雨が弱まり、畑の大輪ピンクキャットミントも一息ついていたが、10時ごろから激しい雨が降り出した。いわゆる、恐怖を感じるような雨というのにあたるだろうか。特にビニールハウスの中にいたせいで音が強なり、なおさらそう感じるのかもしれない。

水が徐々にハウス内に入ってくる

それでもビニールハウスのなかに水が入ってきて水かさがどんどん増していくのを見ると流石に心細くなる。

通路部分まで広がる水
通路部分まで広がる水

すぐ脇にある細い水路ももう少しで溢れるぐらいになった。

ビニールハウス脇の水路

幸い短時間で雨も弱まり、水も引いていったが昼にかけて雨は降り続いた。あとで調べて見たら時間雨量で20ミリに満たない降水量だった。そう聞くと、1時間で100ミリを超えるような雨が降っタときのことを考えるとやはり怖くなる。何年か前に一度だけそういう雨が降ったことがあるのだが。

ハーブたち、特に根が湛水すると影響があるラベンダーなどが今後どうなるか少し心配だ。夏の後、秋にかけては地植え株で必ず傷んでくるものがある。今年は少し覚悟しなければならないだろう。

午後から少し天気は回復してきた。

結局、半分だけ

お盆前ぐらいから畑のジュピターズ・ディスタフがパラパラと花を咲かせ始めた。ただ、その頃は、暑さもピークで雨も長く降らなかったので花もパッとしなかったし、あまり見る気もおこらなかったのだが、この間からの雨でしっとりとして花を次々と咲かせ始めた。

昨日、今日となんども強い雨が降り続き、陽はほとんど差さない。相変わらず天気予報は来週までずっと曇りと雨。苗の徒長がさすがに心配になる。一つのビニールハウスのラベンダーやタイム、ローズマリーが置いてある場所については我慢できずに寒冷紗を半分だけ取り外すことにした。

晴れれば朝から昼過ぎまではしっかりと日が当たるし、今日のような曇り空でも寒冷紗があるのとないのではずいぶん明るさが違うから、それでも徒長対策にはなってくれるだろう。

半分だけ取り外した寒冷紗

一部分だけ取り外したので、作業自体は30分もかからず終わる。小さい寒冷紗を何枚も継ぎはぎするように張っているので、たたむのもそれほど難しくはない。昔はビニールハウス1棟全体をおおう寒冷紗だったので幅が10メートル弱、長さも40メートルを超えていたから、取り外してたたむのさえ一つの行事レベルだったことを思うとずいぶん楽になったものだ。今回のように細かく調整できるのも小さいメリットだ。

ところが、毎度のことながらこうやって、何か行動を起こすと天気予報は変わる。夕方、天気予報は明日から二日間晴れマークが出たのだ。吉と出るか凶とでるか。

天気予報とにらめっこ

先日の台風10号が通り過ぎてからというもの、とんでもない暑さがようやく落ち着いたような気配。

8月のグロッソラベンダー
暖かいせいか、色も薄く、ちょっと冴えない感じ

なぜか、グロッソラベンダーの一株が急に2番花を咲かせ始めた。といっても花穂は数本。気まぐれに咲き始めたという感じ。

今日も1日曇り空。朝は少し強い雨が降る時間帯もあった。猛烈な暑さがなくなったのは助かるが、ここ数日は曇り空と雨降りの繰り返し。日差しもほとんど届かず、天気予報を見ても来週に入るまでは曇り空が続きそうな模様だ。

こうなると困るのが、強い日差し対策としてビニールハウスに張っている寒冷紗をどうするか。

寒冷紗
強い日差しを遮る寒冷紗も、曇天では無用の長物

すでに、ところどころ苗の徒長の兆しが見え始めている。

ローズマリーの徒長
ローズマリーもちょっと柔らかく伸び始めた感じ

曇り空が続くならば寒冷紗を外した方が良いのだが、まだ8月も1/3残っている。3年前など、9月9日にようやく外しているぐらいだ。

きっと、寒冷紗を外すとまた真夏のような日差しが戻ってきそうで踏ん切りがつかない。しばらくは天気予報とにらめっこすることになりそうだ。

台風10号の爪痕

接近の3日以上前から松江市を通過する予測が出ていた台風10号。お盆とも重なって接近前からニュースなどでずいぶん警戒するよう報道されていた。

もちろん、お盆休み返上で台風対策に奔走したわけだが、実際は離れた地域の方が被害が大きかったようで、予想通りに進路としては直撃したのだが、被害はほとんどなかったと言える。

むしろ、期待していた雨はさっぱり。少なくとも接近するまではほとんど雨が降らず、通過直後に一時的にザッと降ったのみ。それも風はそれほどではなかったようだ。

台風接近時、一番心配するのがビニールハウスへの被害。ビニールハウスが風をはらんでビニールが裂けたり、最悪骨組みまで壊れたりすることだけは裂けたい。そのため、接近前に、風が入らないよう換気用のドアや開口部、巻き上げ部など全てを閉める。最悪なのは、この時晴天で日が差すような事があると内部の温度はとんでもないことになるのだが、今回は幸い曇り空でその心配はなかった。

締め切ったビニールハウス
締め切ったビニールハウス

台風通過後、真っ先に行うのが、この閉めたビニールハウスを開けること。夜が明けるのを待って圃場へ出かける。前後の入り口、天窓、サイドの巻き上げを各ハウス開いていく。中はムッとした淀んだ空気。苗たちも息苦しかった事だろう。

開けれる場所は全開にして空気を入れ替える

開口部から台風の名残の風が入ってきて一気に中が新しい空気で満たされる。

場所によっては厳重に閉めたところもあり、全てを完了するのに1時間半ぐらいかかる。その後、畑や苗木のチェック。

今回唯一と言っていいほどの被害は、ティートゥリーの枝が折れた事だった。

折れたティートゥリー
折れたティートゥリー

枝分かれした部分から数本の幹が折れていたが、特に腐っているような感じもない。場所的に弱かったのかもしれない。

鉢に生えたキノコ

あとはオレガノの鉢に大きなキノコが生えていた。きっと湿度や温度などが成長にぴったりだったのだろう。

とりあえず台風10号の被害はこの程度。爪痕というよりは、引っかき傷ぐらいで済んで一安心。