比較的低い温度でも発芽しやすいコリアンダー。春にむけた苗の種子もぼちぼち芽を出し始めた。
二つ仲良く並んで芽を出す
コリアンダーの種子は、丸い殻の中に二つの種子が入っている。そのため普通に蒔くと、二つの芽が仲良く発芽する。なので、後で分けたり、間引きするのが面倒なら始めから二つに割ってから蒔いてもよい。

殻(下側)の中に、二つの種子(上)が入っている
コリアンダーの発芽を眺めていると、なんで二つ入っているのかいつも不思議に思う。しかもわざわざ殻の中に入れて・・・。
きっと何かの理由があるのだろう。正月の暇に任せて想像を巡らせてみた。
二つの種子が入っている殻はまん丸で、気をつけないと少し傾いたところではコロコロと転がっていってしまう。
植物全般に言えることだが、親が育っているところからなるべく離れた場所へ広がっていく工夫が多くの種子にある。タンポポのように飛んでいく能力を持っている種子などが代表だ。
きっと、コリアンダーの殻もコロコロと遠くへ転がるために丸くなっているのかもしれない。
「もしかして」と思い、殻ごと水に浮かべてみたら案の定プカプカ浮く。大雨が降った時にはゴムボートのように水に浮かびながら遠くへ行くことを期待しているのかもしれない。
水に浮かべてみた。半日経っても浮いていた
種子が二つ入っているのも、一つがうまく発芽しなかった時の保険や、共成長といって、単独で育つよりもまわりに複数の株があった方が競って成長しやすいことを狙っているのだろう。
でも、遠くへ旅立って発芽した時、寂しくないように二つの種子を入れてやった親心ではないかとつい思えてしまうのだ。
逡巡
毎年この時期になると悩むことがある。イタリアンパセリをどうするか。である。イタリアンパセリは通常二年草として扱われる。教科書通りに受け止めるなら、例えば春に定植するとその年は成長を続け、翌年の初夏に花を咲かせて結実し、一生を終える。
ところが、植える環境やタイミングによって、結構成育に違いが出てくる。下の写真の株は、昨年12月に植えたものである。場所が良かったのか、春までぐんぐん育ち、葉も結構広げ、一気に花を咲かせてしまった。

こうなると、このまま花を咲かせきってしまって、種子取り用に使うこともできる。また、株の状態からして、花茎を剪定すればもう一年持ちそうな感じもする。場所によっては同じ株で数年葉を収穫することもできるので、それを考えるとこのまま終わらせるのも惜しい。
毎年同じように育てていれば、ほぼパターンもわかってこようというものだ。だが、イタリアンパセリは毎年それほどたくさん必要ないので、畑でも空いたスペースにとりあえず植えるし、その時期も気まぐれなことが多い。そのため、毎回違った育ち方をして私を悩ませるのだ。さて、どうしたものか、幾何学的な花でも眺めて考えるとしよう。
農繁期の種子
気がつくとチャイブが種子をつけはじめていた。


5月の初めには可愛らしいピンクのネギ坊主を揺らしていたのに、時の経つのは早いものである。上からのぞくと、黒い粒々が見えるようになってきている。
比較的小さい種子が多いハーブの中でもチャイブは種子とりがしやすい種類だと思う。それでもタイミングは大事だ。放っておけばいつの間にか落ちてしまう。種子たちも人間の都合を待ってはくれない。
種子とりに気が回るのはまだ時間的余裕が有る証拠である。いっぱいいっぱいの時なら気がついた時には種子はもう落ちてしまっている。それを見て更に余裕の無さを実感して焦ってしまうのだ。
実は今もそんなに余裕はないのだが、あえて種子とりをすることで、焦る気持ちが少しだけ押さえられるのではないかと思うのである。
切り取って、かるく振ってもまだ種子はあまり落ちてこない。充分に熟していないようだ。何個かネギ坊主を収穫して紙袋に入れておく。しばらくすると軽く振るだけでパラパラと種が落下してくるようになればOKである。

ただ、そのまま紙袋が放置され、数ヶ月後に見つかったりするとまた余裕の無さを痛感させられたりするので要注意である。

