朝のフレッシュサラダ

主に多年草を主体に育てているせいか、正直言うとあまり一年草の栽培は得意ではない。特に、開花期になると、有無を言わさず花芽を付けていくエネルギーについていけない感じだ。

苗を育てる上でも、ちょっと目を離した隙に花が咲いていたということもよくある。このナスタチウムもちょっとポット上げ(用土節約のため、プラグまきであった)が遅くなったこともあり、まだ株が十分に成熟しないうちに花を咲かせ始めた。

ここ数日バタバタしていたため、気にはなっていたのだが、花芽の剪定も後回しだった。今朝ようやく少し時間に余裕ができて花芽を摘む。ナスタチウムは本当にどこでも食用にできて、花や葉はもちろん、花芽も、花の後にできる種子(柔らかいうち)もぴりっとした辛みとともに、美味しく食べられる。

見た目は花のほうが良いだろうけれど、柔らかい食感や、これから花を咲かせるところを食べてしまうという罪悪感もスパイスになって、花芽のほうが美味しい気がする。

ナスタチウム花芽

いくつか食べると、朝の眠気もどこへやら。明日はもう少し摘んで、朝食のサラダに入れよう。

積算温度

天候が悪く、気温の低い日が続いていたが、ここ二日ほど太陽が顔を出してくれている。日が当たると気温もさることながら、気分が明るくなるのはありがたい。

太陽が顔を出すのにあわせてか、ナスタチウムも顔を見せ始めた。

ナスタチウムは直播きがセオリーだが用土節約も兼ねプラグ蒔き。ポット上げには気を使う。
ナスタチウムは直播きがセオリーだが用土節約も兼ねプラグ蒔き。ポット上げには気を使う。

先月半ばに蒔いたというのに、ようやく今頃発芽。例年ならばそれでも数日に一度は日が当たるので一月かからず発芽する。いわゆる積算温度の関係だろう。でもビニールハウスの中であっても、日光が当たらなければ0℃の少し上程度。かといってがんがんボイラーでもたいて加温して一日でも早く発芽させようと言う気はない。

ただ、一度発芽した新芽が傷んでしまうとチトまずい。種が大きい分、エネルギーがあるのであきらめずにまた芽が出てくることもあるのは驚きだが、できれば最初の芽を順調に伸ばしたいところだ。先日の寒波が今冬のピークであると願いたい。

美味しい運動場

今年はナスタチウムの育苗が遅れた。失礼、「今年も」だった。育苗を始める時期がシビアな種類は割と注意しているのだけれど、ナスタチウムのように
「ま、今度でもいいや」
という種類はついつい後回しになってしまうものだ。

それでも、4月も半ばを過ぎてから葉のサイズも大体揃ってきた。肥料少なめなので葉も小さめではある。ただ、あまり葉を大きくすると株元が弱いのでポッキンといってしまうのも恐い。

「ようやく育ててくれたのかよ〜」と、早速ハモグリバエがやって来たようだ。一般には「字書き虫」とも呼ばれる。言い得て妙である。この字書き虫も何百種類ハーブがあっても見事にピンポイントで狙ってくる。

ナスタチウム

被害に遭うのはほとんどナスタチウム。希にマロウの仲間にもいたりする。でも、ローズマリーやラベンダー、タイムなんかには全く来ない。広くて美味しい運動場があることが絶対条件なのだろう。

うちではそう目立った被害も無いので、葉に見つけたら葉ごと取り除くぐらいである。いまのところ2枚。何かの資料には成虫になると他にも卵を産み付け増えていくと載っていたが、あまり増えて困った経験はない。運動場が少し狭いのがお気に召さないのかも知れない。

「ここにいますよー」とわざわざ居場所を書いているようなものだから目立つので防除も楽である。ただ、斑入りナスタチウムの場合は別。目を凝らさなくては見つけられない。こっちを選んで卵を産み付けるほどの知恵は無いようだ。