クリスマスローズとアブラムシ

クリスマスローズ(Helleborus niger)の蕾がゆっくりと開いてきた。ちなみにこの株はスタッフが趣味で育てている。強健なorientalisもよいのだが、冬に蕾を見せはじめるnigerのほうが清楚な中にも芯のある力強さを感じる。この株もクリスマスには間に合わなかったけれど昨年暮れ頃から地際に蕾が見えはじめた。

クリスマスローズ

その蕾がようやく開きはじめたのがつい先日であった。覗いて見ると、既にアブラムシ様がいらっしゃる。冬のビニールハウスはアブラムシにとって天国とは言え、いつの間に!

アブラムシはきらきら光るものを嫌うという。こんなに明るい蕾の中は嫌ではないのだろうか。でも、寒さの中、昆虫でなくてもなるべく日差しのあるところへ行きたいものだ。アブラムシだって冬は明るくて暖かいところのほうが良いのかも知れない。

ちなみに、アブラムシがついているからと言って自分の持ち物ではないので、手は出さないのである。

カラスの視線

鳥のカテゴリで何度か書いているように、鳥たちとは概ね良好な関係を保っている。唯一例外がカラスである。

圃場の周辺はねぐらになる山林や餌場になる田畑も多い。当然のようにカラスはたくさんいらっしゃる。数匹ならともかく、百羽を超すような集団になるとさすがに不気味さを感じる。

以前、何かでカラスは十人ぐらい(もっとかも)だったら人を見分けることができると言うような話を聞いた事がある。私はそうでも無いが、スタッフの一人は、家からコンポスト用の残飯を持ってくる時、いつも強い視線を感じると言っていた。餌を持ってくる人という認識ができているのだろう。

カラス

私に対しては警戒心を持っているようでなかなか近寄っては来ない。カメラを持って近寄っていくと、他所を見ているようでも、確実に飛び去る。

カラスの賢さは有名だし、凄いと思わざるを得ないが、冬の夕暮れなど、電線から電線へ飛び交う姿はどうしても好きになれない。

カラス

この頃は気を付けているので被害に遭っていないが、ある時期、お茶の時間のためのお菓子を机の上(ビニールハウスの上だ)に出していたら、いつの間にか入ってきてつつかれてしまった事があった。ビニールハウスの横の隙間から上手に入り、荒らすだけ荒らして逃げていった。まさかカラスだとは思わなかったのでこの時はさすがに驚いた。

それからは鳥だからと言って決して侮らない事だけは心に決めている。

寒風干し

とあるお庭へ伺った時の事。お庭の手入れをしていると、何かゴミのようなものが木に引っ掛かっている。顔を近づけてみて、ギョツとした。トカゲが枝にぶら下がっていたのだ。

モズの早贄

これが話に聞いたモズの早贄ではなかろうか。鳥には詳しくないのだが、そんな言葉は知っているのである。冬に備えてモズがエサを枝などにぶら下げておく習性のようだ。昔、図鑑か何かで見たのはバッタだったように思う。トカゲは結構グロテスクだ。

松江でも、冬の味覚の一つに津田カブ漬けと言うものがある。以前も触れた事があり、私も大好物なのだが、漬ける前に一度寒風に干す。うま味が増すのだろう。ハデ木に干された津田カブは冬前の風物詩の一つである。

モズも実は一旦干した方がうまい事を知っているのだろうか。

モズには悪かったけれど、通路側でお庭の持ち主がびっくりされるといけないので獲物は少し離れたところに移動しておいた。見つけることができるかな?

スイートバイオレットと蝶

秋も半ばを過ぎると、ようやくスイートバイオレットたちも夏の疲れを回復したのか、徐々に生き生きしてくるようになる。大きなダメージを受けたように思える株は植え替えたり、株分けをして復活の手助けをしてやる。

しばらくすると新芽が伸び出してきて、こちらもホッと一息つく頃、必ずやって来るのがこの毛虫、ツマグロヒョウモンである。

ツマグロヒョウモン

ようやく出てきた新しい葉をバリバリとかじるのですぐ分かるし、そのうえ見た目も毒々しいデザインなので、最初のころは驚いた。その後、毒が無い事が分かり、平気で手に乗せれるようになった。無害だと分かると印象もずいぶん変わるものだ。

ツマグロヒョウモン
今は平気

ビオラなどをよく食害すると言われているが、ここには普通のビオラやパンジーはあまりないので、主食がスイートバイオレットになってしまうのだろう。味の違いはあるのかな?

親も鮮やかで美しい蝶のようだが、あまり見かける事が無い。

ヤマトシジミ

ちなみにこれはヤマトシジミ(だと思う)。幼虫の主食はカタバミだそうなので、今はビオラの上でちょっと一休みと言ったところなのだろう。

無関心同士のおつきあい

普段あまり縁が無い動物に鳥の仲間がいる。お互いにあまり干渉しない間柄であるし、まれに野菜が被害にあうことはあっても、ハーブにはあまり興味がないのか困らせるようなことはほとんどない。

ところで、スタッフの一人はかつて一つがいのインコを何十匹にも増やしたことがある経験を持ち、結構鳥の気持ちが分かるようだ。ある時は、ビニールハウスの中に迷い込んできた雀を見て、
「仲間を呼んでいる。ほら、外からも仲間の声が聞こえる」
というので耳を澄ましてみると確かにお互いに呼び合っていたりする。こちらは感心するばかりである。

時々ハウスの周りに姿を見せるアオサギ?も何を考えているのか分からない代表みたいなヤツである。

アオサギ?

ふと気がつくとすぐ近くの道路にたたずんでいたりしてこちらがびっくりさせられることがあるぐらいだ。動作も緩慢で警戒心が薄いのか車で近づいてもなかなか逃げようとしない。この一羽も何を探しているのか。見つめる先は土手の草地である。

案外無関心を装っているだけなのかも知れない。だからこちらも無関心を装って今後も付き合っていこうと思う。