天気具合で

この秋のはじめ、圃場横のセイジ花壇の植え替えを行った。さすがに植えてから何年もたつと、弱ったり、消えたりする種類も出てくる。少し土も入れ替えて肥料も足した上で、植え直したり、新しい種類を植えたりした。

サルビア・ディスコロールの株も植わっていたのだが、2年ほど前にダウンしてそのままとなっていたので、少し大きめの苗を植え込んだ。

もともとある程度充実した株だったこともあり、順調に枝を伸ばし、秋半ばから早速花茎を伸ばし始めた。

サルビア・ディスコロール

この種類は、サルビアの中でも比較的秋遅くから開花する上に、決して明るい色ではない。それでも晴天の日には、「おっ、頑張って咲いているな!」と言いたくなるけれど、曇天の日にはこの花を見ても気が沈みがちになってしまう。花に罪は無いけれど。曇りがちな日本海側と、冬晴れやすい太平洋側では自ずからこの花に対する評価も変わるのだろうか。

初冬の黒

秋遅くから冬にかけても咲いているセイジ/サルビアもまた結構あったりする。松江ではさすがに真冬にはほぼ無くなるが、今の時期は秋開花したのが残っていたり、さてこれからといった花もあるのだ。

寒さに弱そうに見えて、案外冬半ばぐらいまで頑張るのがサルビア・ディスコロール。パッと見には黒い花である。良く見れば濃い紺色と言えば良いのだろうか。形も一風変わっているし、花盛りの時期はともかく、今の時期は目を引く。

サルビア・ディスコロール

黒く見える花だと昆虫に対してもアピールしにくくはないのだろうか。それで他の花が少ない頃に咲くのかななんて考えてしまう。原産地では黒い花だけに関心を示す虫が・・・と言う事かも知れないけどね。

花色もさる事ながら、葉の雰囲気もまた特徴がある。葉の表の質感も変わっているし、裏は真っ白。萼も含めて花を一層際立たせているのかも知れない。

単独で大株にするもまた良し、寄せ植えなどにもアクセントになかなか使える。ただ、古い葉はちょっと見た目が悪いのでなるべく新しい葉が楽しめるように剪定、植替などで更新するよう努めたい。

これもまた難点だが、このサルビアも花茎が粘つく。せっかく良い花が咲き、コンディションの良い葉が広がっていても花茎にひっつく小さな虫。見るたびに残念に思う。