季節外れ

地球温暖化の影響とは関係ないと思うが、思わぬ時期に思わぬ種類が開花すると困ってしまう。
オレガノ・カルカラータハイブリッド
先日からオレガノ・カルカラータハイブリッドの苗が開花し続けている。この種類、どうも花が上がりやすいようだ。もともとのオレガノ・カルカラータは初夏以外に咲くことはあまりなくて開花の時期も推測しやすい。

ところが、ハイブリッドの名を冠し、他の血が混じっているせいか若干様子が異なる。育つ姿もやや立性が強い。その点は枝が絡みにくいということで歓迎したい。ところが、夏の終わりに突然咲いて見たり、今回のように冬の最中に咲いたりされるのでは植え替えや挿し木の時期もつかみにくい。

まだ育てはじめてそれほど長くないので、性質をつかみかねているだけかも知れない。性質に惑わされるのでなく、上手に利用できるようになるといいのだが・・・

だけど冬の花色(萼の色も含めて)、鮮やかである。廻りに色みが少ないこともあり、圃場の中でも一際目立っている。

真冬のラベンダー

ラベンダーといえば初夏のイメージだが、四季咲きのものもいくつかある。写真のピナータラベンダーレースラベンダーがそれに当たるが、温度さえ問題なければ冬でも咲く。と言うよりむしろ松江では冬の方が咲きやすかったりする。
ピナータラベンダー
但し、寒さには弱いラベンダーなので外に出しておくとかなり葉が傷んでしまう。何もそんな頃に咲かなくてもと思うのだが、こればかりは仕方がない。

冬に咲いてありがたいのは花の期間が非常に長いこと。一度咲くと数週間は花もちがする。

一方で残念なのはこのラベンダー、あまり香りがよろしくない。あくまで鑑賞用である。あと、かなり前の話になるが、やはり冬に自宅の窓際で育てていた時にアブラムシの大発生にあったことがある。冬に柔らかい緑があるのでアブラムシにとっては好都合だったのだろう。以来、室内で育てるのはやめている。

カナリア諸島辺りからはるばる寒い日本につれてこられて不平を言われるのではかないませんね。

食べごろ

去年の秋に種子を蒔いたロケット(ルッコラ)。毎度のことながら始めは小さな間引き菜を恐る恐る引き抜いては食べていた。

冬を迎える頃から徐々にしっかりとした株になってきて、安心して食べられるようなサイズになっていった。ところが年明けからの雪でしばらく様子を見に行かなかった(鳥害・虫害予防のネットを外すのが面倒だったのだ)。

久々にネットをあけて見てびっくり。どの株も目一杯育っていた。中には花芽を付けかけているのもある。早く食べねば葉が硬くなってしまう。
ロケット
早速一部を収穫して帰ったが、思った通り大変歯ごたえのあるサラダになってしまった。火を通した方が良かった。次はパスタにでも使おう。

この通り、山陰では冬でもしっかり育ち、春先には花芽をつけてしまうことが多い。4月ごろロケットを求めて来店いただくお客様も多いが、時既に遅し、なのである(一応、かなり慣れていればその季節からでも何とか育てられる)。山陰の場合種まきは秋である。同じアブラナ科、大根の少し後ぐらいならほぼうまくゆく。

律義な球根

クロッカスは律義である。ある日ふと気がつくと今まで何もなかったところに大きな花が出現して驚かされるが、毎年大きく時期を外すことはない。また、似たような種類でも毎年必ず同じ順番に開花する。
クロッカス・ブルーパール
ビニールハウスの横にもう5年以上植えっぱなしのクロッカスだが、毎年この「ブルーパール」から咲きはじめる。続いて黄色の「クロッカス・クリームビューティー」。そして最後に「アドバンス」が咲いて終演を迎える。

まだ寒い中ブルーパールが咲くと、やや冷たい色が寂しく感じることが多い。ちょうど雨やみぞれの日が多いからだ。

でも、希に今日のような日が射す日には同じブルーでも柔らかく感じるから不思議である。

切り戻し

秋から冬にかけてはだらんと伸びてしまったラベンダーを切り戻すには良い機会である。

圃場でも大きめのポット苗の切り戻しを行った。ただ、気を付けるのは株元から新芽が出ていること。この新芽が出ていないと、切り戻したが最後、芽が出ずにオシマイということも希ではない。
グロッソラベンダー
グロッソラベンダーも比較的形良く育つラベンダーではあるが切り戻しをするとしないとでは夏前の形が大分違ってくる。

やはり株元から新芽がぎゅっと詰まって出ている方がラベンダーらしい(風通しと言う点ではアップライトシェイプの方がもちろんいいのだが・・・)。もう少し暖かくなるとこの新芽が驚くべき勢いで伸びていくだろう。