民族大移動

心配していた割には積雪が少なかった週末の寒波。それでも10センチほどの積雪があると日当たりがあまり良くないこの場所ではしばらくは外仕事ができにくい。

仕事の選択肢が少なくなってしまうが、こんなときには、しなくても大丈夫だがしておくと後で楽になる仕事を行うのには丁度良い。

そこで、冬の間ほとんど成長しない種類の苗をより寒さが厳しいビニールハウスに移動させる作業を行った。

寒さに強い種類は、冬の間は成長を諦めて落葉したり、さらにはあっさり地上部をぜんぶ無くして冬を凌ぐ。こういう種類はむしろしっかり寒さに当ててやる方が春からグンと成長するし、少し暖かいビニールハウスにおいていてもあまりメリットはない。

なので、始終開けっ放しでほぼ外気と同じ環境のビニールハウスで春まで過ごさせるのだ。

例えば、ホップや地上部がなくなる種類のミントなどがこれにあたる。

ただ、単に移動させるだけでなくて、少し手を加える。

苗には秋に枯れた葉が残り、株元には雑草の芽やコケが生えていることも多い

まず、枯れた枝や葉を剪定して、株元の草やコケも取り除く。

株元をきれいに掃除

湿り気が多い山陰の冬は放っておくとコケばかりが良く育つのが悩みの種。そこで、コケが生えにくいように表面をそば殻くん炭で薄く覆っておく。これでコケが生えるのが相当防げる。おそらく、そば殻くん炭のアルカリ性がコケを抑制しているのではないかと考えているが、実際のところはよく分からない。もちろん、春先に生えてくる雑草対策としても有効だ。

表面に薄くそば殻クン炭を敷く

表面を覆ってしまうと、乾き具合がわかりにくくなるのが難点だが、乾きにくいこの季節だし、土の表面が覆ってあることでより乾きにくくもなるようだ。

1ケース作業完了!

1ケース処理するのに5分ぐらいはかかるが、忙しい春になって雑草やコケを取る手間を考えると決して無駄ではない。

株元にすでに小さな芽が

処理を終えたケースは極寒のビニールハウスへ大移動。

ずらりと並んで春を待つ苗たち。春には元気に芽を出してくれるだろう。

これからしばらくこの作業が続きそうだ。