アヤシイ虫

春以降、圃場でいままであまり目にしなかった昆虫を見かけるようになった。艶のある黒く細長い体、素早く地をはう動き。決して好感が持てるような姿ではない。出没するのも、少しじめじめしたような、ハウスの端っことか洗い場の周辺などが主だ。あまりよろしくない素性の昆虫ではなかろうかと推測した。

スタッフのひとりとして正体を知る者がいないし、気になり出すと尚更目に留まる。体長7センチぐらいなので、増えてきたら厄介そうだ。正体究明に乗り出すことになった。

写真を取ろうとするが、これが足が速くてなかなか捉え辛い。このスピードもまた悪そうな感じを増幅させる。ステンレスのボールに入れ、逃げれないようにして撮影。

マイマイカブリの幼虫

写真でじっと見ると、更に気持ちが悪い。この手の昆虫はネットで調べること自体あまり楽しくない。甲虫ではないかと目星を付けて探すのだが、一向に見つからない。パッと見ると昆虫ではなく、節足動物にも見えるが、足は6本だし・・・。「まさか、外来のアヤシイ昆虫では?」なんていらぬ不安もましてきたころ、「もしや、幼虫?」とのひらめきが。調べてみるとビンゴ!

マイマイカブリの幼虫でした。マイマイカブリなら時々見るし、なるほどエサのカタツムリも豊富だ。

正体が分かれば安心。これからはずいぶん違った目でみることができそうだ。