素晴らしい住み家

相変わらず圃場で大いに恐れられているネトル。ご注文を頂くたびに、皆さんどうやって使っているんだろうね〜。と話題になる。

いままでは、他のハーブと一緒に並べて育てていたが、棘による被害があまりに多いのでこの夏からは特別席を与えられ、いつも特定の場所に置かれることになった。

ネトルと虫
さて、そのネトルにどうやら虫がついている模様。葉が巻きぎみになって、小さなフンのようなものも見える。恐る恐る(虫が怖いのではなく、ネトルがね)顔を近づけてみるとまだ小さいながら、蝶か何かの幼虫のようだ。

ネトルと虫

美味しいかも知れないけれど、痛くないのかなと人ごとながら心配してしまう。結局は手袋を付けた手につまみ出されたけれど、自分自身が棘が大丈夫だとしたら防御壁も兼ねる素晴らしい住み家であるに違いない。

サスティナブル

店頭ディスプレイ用のオリーブの鉢植えが調子悪いとスタッフが言うので調べてみた。鉢には店の移転オープン時にお客様から頂いたオリーブが植わっており、ブルーベルクリーパーが絡んでいる。そのブルーベルクリーパーが妙にしおれていると言うのだ。

ブルーベルクリーパーはそれほど貧弱な植物ではないし、この夏の暑さぐらいでダウンするとは思えない。やはり考えられるのは今年の場合コガネムシの幼虫ぐらいではないかと思われた。

鉢の様子を見てみると、あれ?冬に牛糞堆肥でもマルチしたっけ?と思うほど黒々とした土である。

もともとは赤玉などが主体だったのが黒土に・・・
もともとは赤玉などが主体だったのが黒土に・・・

鉢をひっくり返してみるとサラサラになった用土と共にたくさんのコガネムシの幼虫が出現。後で数えてみたらなんと70匹。ブルーベルクリーパーは細根はほとんど食べ尽くされていた。しおれて当然である。オリーブもご覧の通りラピュタの樹状態。

こちらも細根はほとんど無い
こちらも細根はほとんど無い

もうこの鉢の中には食べるものは無い。70匹もいて、今後どうするつもりなのだろう。せめて持続可能な程度に食べたらどんなもんでしょう。「サスティナブル」というのが時代の流れだよ。なんて我々人間が言える立場ではないけどね。

もともとこれぐらいの株だったのだが・・・
もともとこれぐらいの株だったのだが・・・

さて、コガネムシにはお引き取り願って植え替えを行い、かなり強めの剪定をかけた。特にブルーベルクリーパーは大幅に枝を落とした。これで無事復活してくれれば良いが。せっかくお客様にいただいた株なのでなおさらだ。しばらくは目が離せない。

ここまで切り詰めた
ここまで切り詰めた

トウガラシの株元で

今、順調にルッコラの株が育っている。だいぶ涼しくなってからまき始めたのでちょっと心配したものの、案外暖かい日が続いて順調に大きくなっていった。先日から少しづつやわらかい葉を楽しんでいる。ちょうど葉のぎざぎざが目立つか目立たないかぐらいが苦味も少なくておいしい。

ロケットと斑入りトウガラシ

今年はあらかじめうねに斑入りのトウガラシをいくつか植えておいてその間に種子を蒔いてみた。これが功を奏したかどうか定かではないが、イモムシの害が非常に少なくて済んでいる。さらに、株元に近い方のルッコラは丁度よい影ができるのか、葉も柔らかめなのも嬉しい。トウガラシの方は実が熟すまではもうしばらくかかるし、葉の見た目も悪くないのでまだしばらくここで頑張ってもらう。

ロケットの発芽

時期をずらしてまいた種子も発芽し始めた。こちらは今後の成長はゆっくりにならざるを得ないので冬以降の収穫になるかも知れないけれどそれまでは先発隊でしっかり楽しませてもらおうと思う。

ナントカの法則

秋から冬、早春にかけての苗を育てるのなら、種蒔きは夏からスタートすることが多い。ただ、今年の残暑では発芽してもうまく育たないのではという心配から例年よりもかなり遅れて種子をまいた。

それでも、発芽するものとしないものがはっきり別れた。特に暑さを苦手とするチャービルイタリアンパセリはさっぱり発芽しないまま10月を迎えた。種子があまりよくなかったかも・・・。と、再度種子まきしなおした。

ところが、今度はあっという間に発芽。発芽率も高い。念には念を入れて、2回目には多めに蒔いたのも災いした。そのうえ、秋前に蒔いたものまでどんどんと発芽してきてしまった。良くあることだ。

イタリアンパセリの発芽

どうやら涼しくなるまでは全く顔を出す気はないらしい。自分の身を守る方法は良く御存知だということだ。(むしろ、冬でも結構発芽してくれるのだ)

さて、この大量の発芽苗、これからどうしようか。そもそも苗ができる頃には秋の園芸シーズンはとっくに過ぎている・・・。こりゃ、春用かな?来春、セール苗で出てくるようなことがあれば、それは私が原因です。

何を今更・・・

圃場の前の斜面に植えたロシアンセイジがようやく満開を迎えた。やはり今年は例年よりもずいぶん遅いような気がする。

ロシアンセイジ

この場所はあまり日当たりがよくないため、毎年開花の頃にはにひょろひょろになりやすい。昨年など花も貧弱で見る影も無かった。

その点今年は雨が少なめだった分まだましな方である。

ロシアンセイジは夏の暑さにも強く、かなりの乾燥でも耐えて咲いてくれるので何かと重宝する。夏、かなり乾燥する花壇でも安心して育てられる。唯一気をつけたいのは、風が強い場所の場合、株元が揺すられて倒れやすくなることだ。支柱を立てても良いのだが、なんかこの植物には支柱や紐が似合わないような気がする。そう言った点からも、成長期には分枝を促すよう、こまめに剪定をしてがっしりとした株立ちを作りたいものだ。(毎年放置しているくせに何を今更・・・)