五月の木陰で

五月に入ってから、妙に肌寒かったり、生暖かかったり、黄砂がひどかったりと、何となくスッキリしない日が続いていたが、今日は風も爽やか、日差しもなかなか気持ちが良い。

ギンヨウボダイジュ

圃場のギンヨウボダイジュも気持ち良く葉を揺らす。ようやく木陰が楽しめるサイズになってきた。こんな日に木の下でゆっくりと昼寝でもできたらどんなに快適か・・・。

でも、この忙しい時、そんな余裕は全くない。木陰に寝そべることができるぐらい手が空くのはまだ当分先。その頃はきっと梅雨に入っているんだろうなあ・・・

勝利への気概

年明けの大雪で倒れてしまった月桂樹、その後ばっさりと枝を落とし、杭に固定して再生を計っている。結局根がだいぶ持ち上がってしまっていたため、根の負担を極力抑えるために思いっきり切ってしまったので月桂樹とは思えないような姿になってしまった。

月桂樹

その月桂樹、冬の間からつけていた蕾が、先日から一斉に咲き出した。冬の間のダメージか、その後の寒さが厳しかったせいか花も所々焼けたようになってしまった。それでも咲いてやるぞという気概を感じさせる。さすが勝利のシンボルとされる植物である。

月桂樹

さて、花が終ったらいよいよ今後の仕立てを考える時だ。丸く仕立てるのも良いし、月桂樹らしい形にするのもナチュラルで良い。はたまた、刈り込みを繰り返して今のままに近いのも面白いかも知れない。案外これぐらいの高さで低めの垣根なんて・・・できないだろうか。

鬼のいぬ間に

朝から圃場の回りはなにやらせわしない。

どうやらどこの農家も田植えの準備に突入した模様。あちらこちらで代かきも始まっていて、人々の往来も激しい。

さて、ビニールハウス裏の家庭菜園に目を向けると、モンシロチョウが数匹飛んでいた。お目当ては昨年、相当遅れて定植してしまったために、年内に結球できなかったキャベツのようだ。多分駄目だと思っているが、暖かくなってから結球する素振りがあったのでそのままにしていた数株である。

ときどき、葉に止まっているので、卵を産み付けているのだろう。調べてみると、葉裏の所々に一つづつ、小さな卵がちょこんと乗っている。

葉の裏にしっかりと産み付けられていました
葉の裏にしっかりと産み付けられていました

昨日まではモンシロチョウなど全然見なかったのに、農家が田圃に気を取られている今、鬼のいぬ間を狙って出てきたのだろうか。

この葉には3つ仲良く並んで
この葉には3つ仲良く並んで

残念ながらここには田圃と関係のない鬼がしっかり残っているのだゾ。

ささやかなお花見

世間では花見も自粛モードだという。とはいえ、飲めや歌えのお花見は学生時代以来御無沙汰だし、そもそも例年花見に行く時間が取れない。今年もこのままお花見シーズンが静かに過ぎていくのだろう。

今朝ふと畑の方に行って見ると、もう何年も前に畑の脇に植えた暖地性のサクランボが花をつけていた。もともと、十年以上前に知人から鉢植えでいただいて、しばらく鉢植えで育てていたが、その間も花が咲かなかった。地植えにしたらどんどん大きくなってきたので、今年こそ、今年こそと期待しながらも全く咲く気配を見せなかった。

品種は不明
品種は不明

暖地性とは言え、もっと涼しくないと花も咲かないのかも。と半ば諦めていた所であった。もしかするとこの冬の強い寒さのためか、咋秋あまり毛虫の食害がなかったからなのか。

ようやく花が咲いたといっても、木の全体で20輪あるかどうか。サクランボを期待するのは時期尚早だが、せめて来年も同じように花を見ることができればと思わせるのは今の我々が置かれた状況のせいかも知れない。

日当りが肝心

ハーブをうまく育てるには日当りを充分考慮するのが大切だが、庭仕事を楽しく行なうにも日当りは肝心だ。

特に夏場は、日なたと日陰では体の疲れ具合が相当違うので、
『「○○邸」は昼から日が陰るから、明日の午後伺おう。』
とか、同じお庭の中でも、快適に作業が進むようにスケジュールを組むと何かと都合が良い。

もちろん、冬でも天気の良い日なら、なるべく日が当る庭が作業をしていても楽しいものだ。今日は3軒ほど手入れに伺う庭があった。快晴だが、風が強い。日陰はけっこう厳しそうなので、まず午前中に東向きのお庭がある家、午後は西向きの花壇がある家というスケジュールにした。

午前中、やはり風が冷たかったが、日が当っていればそれでも作業は気持ちが良い。「寒いなぁ」と言いつつもスムーズに庭仕事が進んだ。日がの当っているとハーブたちもなんとなく嬉しそうに見えるので、同じ手入れをしていても丁寧になるように思う。ハーブも嬉しい、我々も嬉しい、お客様も嬉しい。と良いことずくめである。

まだ葉は冬の装いだが、どこかやわらかそうな雰囲気が出てきた。オレガノ・プルケルム。
まだ葉は冬の装いだが、どこかやわらかそうな雰囲気が出てきた。オレガノ・プルケルム。