スタッフで休憩のお茶を楽しんでいると、時々、
「現地で、本物のトスカナ・ブルーってやつを見てみたいねぇ」
なんて話になることが良くある。もちろん、ローズマリーのことである。
オーストラリアンだとか、カナリーアイランドだとか、イタリアン、コルシカン、ケンタッキー、フレンチなど、名前を見ていると旅情をかき立てられても仕方がない。
同様に国の名を冠していても先般まであまりピンとこなかったのがソマリアセイジである。ところが先般、なにかと話題の多い国名なので、ついつい目が留まるようになった。
ややごつい葉をもち、花が咲くまではあまりぱっとしない姿だ。ところが花はなかなか。上品なブルーである。
このブルーは、ソマリアの空を映しているのかそれとも海の色か。政情不安に加え、経済もひっ迫しているというこの国で、目を向けられることはあるのだろうか。先日は国会中継でも海賊問題に関する審議が行なわれていた。海賊もまさか日本の国会で話題になっているとは思ってもみないことだろう。このソマリアセイジも、まさか日本で花を咲かせるとは思っても見なかったことだろう。
まだ育てはじめて長くないため、本質をひき出すような育て方まで行っていないが、真価を発揮できれば結構サルビアの中でも見所は多いかも知れない。