出たっ!

圃場で作業をしていると、スタッフのひとりが叫ぶ。
「出たっ!」
何かと驚いて、現場に来てみると、カマキリが一斉に孵化し始めたらしい。
カマキリ
こんな小さな卵塊にどんなふうに入っているのかと不思議に思えるぐらいの小さなカマキリたちが群れている。
カマキリ
中には一匹、かろうじてぶら下がっているヤツも。

これからそれぞれが思い思いの場所に散っていくのだろう。カマキリも小さなうちはアブラムシなどを食べると言う。例年よりアブラムシも増えるのが遅い感じの今年、ちょうど今ごろからが食べ時かも知れない。

スタッフによると今年はカマキリが多い感じがすると言う。是非大きく育って欲しい。

ミツバチのお気に入り

暖かい日には圃場の周りでもミツバチを良く見るようになってきた。今日も、サラダに使うロケットの葉を収穫していると、周囲を何匹ものミツバチが飛び交っていた。

花盛りのロケット(ルッコラ)。サラダ用にはイマイチ。苦味が気になる。
花盛りのロケット(ルッコラ)。でも、もうサラダ用としてはイマイチ。苦味が気になる。

蜜源植物のボリジにはさぞやたくさんのミツバチが集っていることだろうと、ほんの10メートルほど離れたホワイトボリジを見てみても、なぜか一匹もいない。

ホワイトボリジ
少し前、大学で蜂の飼育を行なっておられる方が、青系統の花を好むと仰っていたので、もしかして白はお気に召さないのだろうか。ロケットの花も白ではないものの、せいぜいクリーム色である。

さて、ミツバチの姿を写そうとしてレンズを向けていると変なことに気がついた。ミツバチが花の上の方に現れてこないのだ。こちらは、花の中心に顔を突っ込む姿を待っているのに。

ロケットとミツバチ

蜜がでる所が、ずいぶん下にあるのかもしれない。萼の下の辺りから直接口を挿しているように見えた。ミツバチもなかなか大変である。しかし、ボリジをほったらかしにしてここまで頑張るとは、さぞ美味しい蜜があるのだろうか。花が咲いて、葉の甘さが移ってきたのかもね。

キノコの出る条件

2カ月ほど間をおいて久しぶりに伺った市内のお庭でスタッフが怪しげなるものを発見した。「変なキノコが・・・」というので行ってみると、クリイロチャワンタケ(多分)であった。以前にもちょっと触れたことがあるのだが、実は5年ほど前にもこの庭で見ている。調べてみると、奇遇にも同じ4月2日であった。

クリイロチャワンタケ?

特に毒もないそうだが、食用になると言うわけでもないらしい。庭に入れたバーク堆肥などに混ざっていたのかもと思われるけれど、同じような土作りをした他の庭でも見たことがないので不思議である。

5年前に見かけてからも毎年同じような時期にこの庭に来ているのに、それ以降は発生していない。5年前と気温や降水量などが似ているのだろうか。

「チャワンタケがでた年は・・・雨が多い夏になる」なんて予想でも出来るようになれば面白い。せめて「この庭では害虫の被害多発」ぐらいでも分かるようになればたいしたものなのだが。ちょっと今年はこまめに記録を残してみようかななんて気にもなってくる。

扶養家族は増やせません

暖かさに誘われて、圃場の周りの用水路の溝掃除を行なった。もうすぐ地元の水利組合が溝掃除を行なう。用水路の水を使っているわけではないので、溝掃除に参加する必要はない。でも、この圃場からの泥も流入していないとは言えないので見て見ぬふりもし辛い。せめて圃場の周りだけはあらかじめ掃除をしておくと安心だ。

幸い、生活排水も流れ込んでいないので、きれいなものだ。山からの土砂が所々に溜まっているのをさらう程度。天候を選んで行なえばそれほど苦痛ではない。さっぱりとして流れもスムーズになった用水路を見ると、気持ちが良いものだ。

毎年のように溝掃除で見かけるサンショウウオには出会えなかったが、今年は久しぶりにサワガニを見つけた。サワガニも小学校のころは田舎の伯父の家に行き、山際の沢で良くつかまえたものだ。家につれて帰り、半年ぐらいは結構元気に生きていたような気がする。ごはん粒と煮干しか何かを餌にして、結構可愛がっていた。サワガニは背中?のところにあるくぼみがニコッと笑った口に見えて愛嬌がある。ちいさなはさみで御飯粒を食べる姿もまた可愛らしいのだ。

サワガニ

しかし、今では養うものが多いのでとてもサワガニを飼うほどの余裕はない。写真を撮ったらすぐにもといた場所に帰してやった。きれいになっていて驚いたかな?

啓蟄

今日は啓蟄。虫たちが暖かさで穴から出てくる日とされる。決して暖かくはなかったのに、植え替えをしているとなにやら視界の上の方で動くものがある。

見ると、帽子に小さなクモがしがみついていた。ビニールハウスの中には、真冬を除いてクモがいつも多い。特に、蜘蛛が巣を張り始める春は朝一番にビニールハウスを一回りすると体中に細い細いクモの巣がまとわりつくぐらいだ。

クモ

でも、もともとクモが苦手と言うことでも無いのでそれほど気にならない。唯一、メガネにクモの糸がかかると煩わしいぐらいのことだ。(年に一度ぐらいは、首筋を歩かれてゾッとすることもあるけどね)今後ともお互いに邪魔をせず良好な関係を保っていきたい。