木は苦手

年がら年中、色々なハーブたちを挿し木や挿し芽で増やしている。といっても、どんな種類でも上手に発根させられるかと言うとそうではない。草花は得意だけれど、樹木のたぐいになると途端に苦手になる。

月桂樹も、コンスタントに苗が育つようになったのはここ数年のことである。かつては挿し木しても全く根が出なくて、ほぼ諦め状態だった。

元になる親木のサイズやコンディションにも関係があったのかも知れない。発根しにくい種類に対しては「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」方式が一番確実だったりするし。

月桂樹
それにしても今年のようなことは初めてだ。毎年同じような時期に挿し木をして発根、ポット上げまで進むけれど、ポット上げ後に花が咲くなんて。昨年から花芽のようなものが見えていたのでまさかとは思っていたが・・・。一つの株ならまだしも、どの株もどの株もほとんど開花中である。もともとの挿し穂に花芽が出来かけていたのかもしれない。

しかし、これは株を充実させると言う意味では有難くない話である。でも、今後どのような成長を見せるのかこのままで育ててみたい気もしている。

緑色の太陽

ものすごい黄砂だった。道行く車が皆凄い状態。朝方は太陽もぼんやりと陰っている感じだったが、ハウスの中には緑色の太陽が出現していた。

マドンナリリー

鉢植えのマドンナリリー。このところの暖かさで花茎を伸ばしつつある。それを上から見るとこんな感じ。いままで少し高めの棚に置いていたので、去年までは気がつかなかった。

なんか、植物のうちに秘めたる美しさのようなものを感じてしまった。

柔らかな新芽

寒さと暖かさが入れ替わる日が続く。今までごわごわとしたツルだけを見せていたハニーサックルも柔らかな葉が枝から見せ始めてきた。なかでも、斑入りハニーサックル・ハーレクインはいまごろ出てくる葉が特に良い感じである。

斑入りハニーサックル・ハーレクイン
こんなに硬そうな枝から、薄く柔らかな葉が現れてくるのを見ると不思議な思いがする。ごつごつした枝のどこにこれほど繊細で弱々しいものが隠されているのだろうか。

柔らかく、か弱い葉は少し寒さがぶり返すと葉先が傷みやすいが、これは仕方のないことであろう。

葉がしっかりしてくる頃は、もう春本番だ。

食べて仇を討て!

圃場の所々でツクシが顔を見せ始めた。子供の頃は、母がツクシ御飯を作ってくれて、年に一度ぐらいは食べていたような記憶がある。しかし大人になってからと言うもの、あまりツクシを見かけるようなことがすくなくなった(というか、あっても収穫する気の起こらないような場所だったりする)せいか、食べた記憶が無い。

ツクシ

いまなら安心して収穫できるツクシが身近にあるというのに食指は動かない。きっと、この後生えてくる強烈なスギナに今年も悩まされるだろう、という心理が働くのだろう。

せめてツクシを食べて仇を討つと言う手もあるのだが。

poisonous!

古くから、毒のあるハーブは微量に用いることで薬として使われてきた。 フォックスグローブ然り、ベラドンナ然り。なので、注意して育てれば恐れる必要はないのだが、じぶんでも知らず知らずのうちに避けている気がする。

カロライナジャスミンとも呼ばれるゲルセミウム(Gelsemium)もその一つだ。春のまだ花が少ない頃にたくさん咲く花は悪くないし、強健である。ジャスミンよりもよほど寒さにも強い。

カロライナジャスミン

ビニールハウスにも何年も前からただ育てているだけの鉢が一つ。増やそうと思えば簡単だろう。しかもツルものの素材としてはなかなか優秀だということも良く分かっているのに、あまり紹介する気になれない。手に入りやすい植物と言うこともあるし、ジャスミンの仲間と間違えてハーブティーにでも入れられたら大変な事になるかもと言う心配もあるのだ。

アルカロイドを含んで、「使用には細心の注意が必要」なんて記述もあるのを読むと、あれ?いつの間にか枯れちゃった!なんて終り方が良いのかも知れないけれど、こういうのに限って強いんだよね。そう言いながら年に一度は他のハーブとともに植え替えしてしまう、決断力の無い私が一番悪い!