冬の好感度アップ

年中いつでも、このハーブは好みだなぁと思う種類がある一方で、季節によってお気に入りになったり、それほどでもなくなったりする種類というものもある。

たとえばダイヤーズグリーンウィード。ちょうど花が咲く頃は葉の色も爽やかな緑色。花のイエローとも調和して目にも優しく映る。

ところが夏には盛大に枝を伸ばし、邪魔になってくる。枝も固くなり柔らかな印象もどこへやら。枝分かれしてあちこちまとまりが無く広がって、隣のハーブを覆う勢いが疎ましさを感じるようになる。なので以降は好感度が低いまま翌年に持ち越す。

ところで、このまま春まで放置しておくと、雪でぺしゃんこになった枝を苦労して剪定するという面倒な作業が待ち受けることになる。そこで昨年は秋のうちにさっぱりと剪定をかけておいた。

今年の冬は少し印象が違う。いつものだらしない姿でないと、濃く色づいた葉がなかなかいい感じ。「実は冬もいいかも」と思えてくる。あとは樹形かな・・・。枝分かれがややランダムなので込み入らないよう上手に仕立てることができれば冬も好感度がアップするのかも。

ダイヤーズグリーンウィード

この冬一番

今朝目が覚めてみると思わぬ大雪に少し驚いた。

昨夜の間にかなり降り積もり、自宅の横でも早朝から除雪車が走り回り、うるさいのなんの。いやいや、こんな朝早くから除雪していただき、ありがたく思わねばなりませぬ。

昨年の豪雪では痛い目にあったので、さすがにビニールハウスが気になり、朝食もそこそこに様子を見に出かけた。

ユーカリも雪をすっぽりとかぶり、重そうな様子だし、ギンヨウボダイジュも枝に雪をまとっている。

今年も冬前の剪定をしなかったためでもある。ゴメン
今年も冬前の剪定をしなかったためでもある。ゴメン

ギンヨウボダイジュ

ビニールハウスは幸い大丈夫だったが、ずり落ちた雪がハウスとハウスの間に高く積もる。この冬一番の積雪だ。

ハウスの間の雪

山陰地方でももう少し雪が多い場所だと、この横に落ちた雪の重みで、横からビニールハウスがつぶれるという。幸い、この辺りではまだそれほどの雪は積もらないので(昨年は微妙だったが)、今のところは心配していない。

昨年はビニールが古くなって苔などが生えたビニールハウスが、雪が滑らずに被害を受けた。今年はほぼ新しいビニールなので雪もある程度積もると自然に落ちるが、一つだけ古いビニールのままのハウスはやはり滑りが悪い。

ビニールが新しいとあまり積もらないうちに滑り落ちてくれる
ビニールが新しいとあまり積もらないうちに滑り落ちてくれる
ビニールが古いと自然には落ちにくい。(落ちているところは人手で落としたが、難儀な作業)
ビニールが古いと自然には落ちにくい。(落ちているところは人手で落としたが、難儀な作業)

さて、上記の「この冬一番」という表現だが、個人的にはあまり好きではない。もちろん、【今までのところでは】一番にという意味だということはわかっているものの「この冬一番の寒気が」なんて天気予報で言われると、冬になったばかりでもこの冬中で一番寒いんじゃないかという印象を与えられて思わず縮こまってしまう。スタッフもこの言葉を聞くと、「ええっ!」と大騒ぎする。何かもっといい表現が無いんでしょうかねぇ。

棚の前で迷う

今の場所へ移転してから5年も経つと店舗の板壁もさすがに色あせてくる。自然に風合いが増した壁色も悪くないけれど、耐久性の面から行くとさすがに塗り直す必要がある。ある程度時間に余裕がある冬なのでDIYでぼちぼち行っても良いのだが、新築当時にお世話になった塗装屋さんがぜひともと言われるし、素人仕事であまり目に付くところに失態を残したくはないので今回はお願いすることにした。

雨模様で作業は遅々として進んでいないが、作業の様子を観察するにはまたとない機会である。時にはお客さんのガーデンフェンスの塗装も頼まれることもあるし、店頭の棚や苗箱などの塗装はいつも自前だ。

段取りや塗装前のマスキングや道具など見るべきところは多い。でも、一番気になるのは塗装の材料である。木材の塗料にもたくさんあり、値段もピンキリなので、ホームセンターでもいつも迷う。

キシラデコール
プロの選択はやはりキシラデコール。とっても高価だが、以前使ってみたところ、木材への浸透や落ち着いた色合い、耐候性など多くの面で優れている。特に色合いは、安物だと木に塗ってもプラスチックっぽく見えたりするしね。

良さはよくわかっているのだが、お値段が2倍も3倍もすると、やはりホームセンターの棚の前で迷ってしまうのだ。

冬の仕事

冬場天候に恵まれないのは山陰地方の宿命であるとはいえ、今年は本当に晴れる日が少ない。昨年のような豪雪でないことはありがたく思わねばならないが、ここまで日が当たらない日が続くと気分も滅入る。

当然、植物たちも生育は今一歩。先日も、新聞に隣の市のイチゴ農家が出ていたが、日照不足で実が赤くなりにくく、出荷が遅れているということだ。

圃場のハーブ苗は、天候に応じてゆっくり育ってくれればそれで良い。ところが頼みもしないのに、苗の表面にコケがすくすく育つ。特に育苗に時間がかかる木本類は大きくなるまで放っておくと大変なことになるので早いうちに対応したい。

マヌカ

マヌカもグンと大きくなるのはまだしばらく先。今のうちにコケと表土を取り除き、新しい土を加える。手間はかかるけれど、追肥と刺激にもなるからと自分を納得させつつ行う冬の仕事である。

頑丈な計量カップ

寒いし、天候は優れないし、作業もはかどりにくい季節だが、冬だからできる仕事もある。育苗用土の改良である。そもそも土作りには終わりが無い。長く使っているとなにかしら改良したいポイントが出てくる。特に近年の暑い夏に根が傷みにくいようにするのは喫緊のテーマだ。冬の間、ブレンドを試しては、育ち方を検証し、変更を加える。オンシーズンにはなかなか集中してできる作業ではない。

もちろん、目分量でブレンドする訳ではないので、腐葉土が何リットル、ピートモスが何リットルときちんと計量して記録していく。正確に量るためにも計量カップは必須だ。

計量カップ

園芸用の計量カップも結構販売されているが、もう何年も圃場で愛用しているのがクッキング用のステンレス計量カップである。以前はプラスチック製のものだったが例によって1年経たないうちに破損してしまうので、数年前にこのカップに替えた。頑丈そのもので目盛りも消える心配がない。結構高かったように覚えているし、購入時には躊躇したのだが、数年経っても全く劣化の心配はなさそうだ。今となれば正解だったと思う。

でも実際のところ、普段の土作りでは、正確に量るというよりも頑丈なその構造で用土をこそげとれるという点で重宝していたりするのだ。