白い巣箱

年明けに製作を開始した百葉箱(のようなもの)、8割がた完成して、いったんそのままになっていたが、これからまた気温も下がりそうなので早く設置したいところ。

アルミ
屋根のてっぺんの棟包みをどうしようかと材料を探していたら、壊れたアルミの角材が見つかった。ちょっとゆがんでいるが、ハンマーで叩いたり、万力で広げたりしてみた。
軒包み
屋根の上に乗せてみると割といい感じ。これでいこう。

そして、大事な塗装。
塗装
百葉箱らしく、ここは真っ白に塗装。売り物ではないので、少々塗りムラがあっても問題なし。たぶん、数年したら剥げてくるからどうせ塗りなおすことになるだろう。
完成
軒包みもビスで取り付け、本体はこれで完成。
土台
次は、固定する台の製作。少々の雨風ではビクともしないよう、しっかりと杭を打ち込み、支えを取り付ける。
固定
幸い、ベースになった鉢カバーには足が付いている。足の部分に穴を開け、板で挟むように針金で固定しておく。修理や改造するときの着脱も容易だ。
巣箱
これで全て完成。ここまで手をかけたのだから、圃場の飾りにならないよう、こまめに気温の記録をつけねば。

ところが・・・
畑の真ん中に突如現れた白い物体はとても目立つ。

早速、近所の人に
「鳥の巣箱ができたね〜」
と言われてしまった。

ま、そう見えるわな。
鳥の巣箱になってしまわないよう、しっかり活用したい。

消耗品

農作業では色々な消耗品が必要である。用土や肥料をはじめ、紐や支柱など、数えていったらきりが無いが、比較的高価な部類に入る道具類もけっこう多い。

むろん、滅多に使わないものに高級品を使う必要は無いが、毎日使うようなものや、精度が求められるものはすこしぐらい高くても、気持ち良く作業ができるし結局は元がとれる。

ときには安いものをこまめに取り替える方が良い場合もあるので、使う頻度や必要とされる精度、作業の重要度によって選ぶようにしている。とはいえ、消耗品の部類に入るものでも、自分は基本的に、100均の商品とは相性が悪いようで、購入してがっかりすることが多く、手を出さないようにしている。

しかし、長い間、どちらにも決めかねていたものがある。それが草刈機の刃である。
草刈り
シーズンは限られているとはいえ、草が勢い良く伸びる季節には週に1回以上の草刈りを行う。

圃場の周りは斜面有り、凸凹あり、石が露出していたり、砂利がある場所など、草刈りがしにくいところが多い。時々、石に刃が当たって、「キーン」という不快な音と共に火花が飛ぶこともよくある。そんな場所なので、草刈機の刃は傷みやすい。

その昔、草刈機を手に入れた頃は、現在のようなチップ入りの刃はまだ高価で、鉄板の先が削られて一枚の刃になっているタイプだった。それでもけっこう高かったので、時々ヤスリを使って研いでいたりした。手間ばっかりかかって、その割に切れ味は悪かった。

その後、刃先にチップがついたチップソーが出回るようになってきた。「かなりよく切れるし、耐久性も良い」と聞いたが、一枚4千円だと聞き、手が出なかった。いつしか、2千円台のものが普及してきて、使うようになったのだが、その頃から、一枚千円を切るような激安の刃がでてきた(もちろん耐久性はひどかったが)。

種類も増えてきて、毎回ホームセンターで、どれを買うか迷うようになった。チップソーも、安めのものは石に当たってすぐにチップがとれるので、激安のものをこまめに替えるのも一つの選択肢だった。実際何枚かワンセットになったものだと、一枚が500円を切るようなものも出てきた(もしかしたら今なら100均にもあるかもしれない)。

ただ、こまめに替えていると、使い古しの刃がどんどん溜まり、あまり気分が良いものでは無い。なので、「荒地用」と書いてあるような、耐久性がある、やや高価な刃を使ってみたりするのだが、これも一年はもたない。最初の数回は文句の無い切れ味なのだが、徐々にチップが欠けていくうちに切れ味は落ちていく。一月ぐらい経つと明らかに切れ味が劣ってきたのを実感するようになる。

結局、どちらか結論がでないまま数年が経った。その間、激安刃と高級刃の間を行ったり来たりしていた。

ところが今年の春、いままで見なかったタイプの刃をホームセンターで目にした。

一見すると、これで切れるんかいな?という感じだ。それでも値段が2千円を切る程度だし、「石に強い」という文句につられ、試す価値ありと、一枚購入してみた。

草刈機の刃
パッと見には、切れそうに見えない形状だが・・・

実際使ってみると、切れ味は悪く無い。耐久性はというと、これが素晴らしい。いつもならチップが飛んでしまうような石に強く当たって火花が飛んでも、後で見ると刃は大丈夫。

理屈はよくわからないが、春に購入して、そろそろ草刈りが終わるシーズンなのに、それほど不満を感じ無い切れ味である。

どうやら石が多いこの場所で草刈りをするには最適の種類のようだ。障害物が少ない畑や、田んぼの畦のようなところなら、一体どれぐらい長く使えるのだろうかと思うほどだ。
草刈機の刃
あまりに気に入ったので夏前にもう一枚手に入れたぐらいだが、今年は結局春に購入した一枚でシーズンをほぼ終えることができそうだ。

「消耗品」ではあるが、「消耗品」とは呼びたくない満足感を与えてくれた。開発した人に拍手を送りたい。パチパチパチ。

ポイズンリムーバー

ここ数年、10月に入ると休日返上で親戚へ秋の番茶摘みの手伝いに向かう。

夏までのお茶摘みは暑さが厳しくて辛いものがあるが、秋は比較的涼しくなってからなので、その点は楽である。

ただ、この時期はツツガムシ、チャドクガなど、危険な昆虫がいて厄介だ。天気が良い日には特にスズメバチに気をつけなくてはならない。

オオスズメバチはものすごい羽音にギョッとさせられるが、それほどたくさんはいないし、今のところ危ない目にあったことはない。

ところが、ちょうどこの季節、お茶の花が満開で、その花の花粉を目指してキイロスズメバチがやってくる。お茶を摘んでいるすぐそばでも花に潜り込んでは飛び出していく。小さめのスズメバチとはいえ、畑中、無数に飛び交っているので初めて見たら少しビックリするに違いない。

お茶の花
お茶の花

自分も最初は怖さを覚えたが、こちらから手を出さない限りは問題がないので今はあまり気にせずに作業を行えるようになった。

しかし、先日の作業ではついに被害者が出てしまった。

作業の手が足りなくて、スタッフの一人も手伝いに行き、摘んだお茶を運搬する作業をしていた。お茶が詰められた大きな袋をかついで運ぶのだが、運悪くこの袋にキイロスズメバチが入っていたようだ。肩にせおった袋の中から首筋を刺されてしまったのだ。

お茶つみ

すぐに応急措置をと思っても、ここは人里離れた山の中。まだ作業の途中なので、中断して戻るわけにもいかない。ファーストエイドキットも手元にない。とにかく、毒だけでも絞り出そうと、刺された箇所をギュッと爪で押し出すようにして毒出しを試みた。爪の跡がこれでもかというほど首筋についてしまった。

幸い、その後気持ち悪くなったり、呼吸が苦しくなるということもなく、無事加工場へ戻って薬をつけることができて胸をなでおろした。

本人は痛みを感じながらも「今日、お酒が飲めないのはいやだなぁ」なんて言っていたが、皆が、「首のところがすごく腫れるかも」とか脅したので、気が気ではなかったかもしれない。心配していたが、その後悪化することもなかったようだ。

こんなこともあったので、早速毒の吸い出しにつかう「ポイズンリムーバー」なるものを手に入れた。
ポイズンリムーバー
実は前からちょっと欲しかったのだが、ちょうどいいきっかけだ(ちょうどいい言い訳だ)。普段の作業でも蜂に刺されたりすることがあるので、あった方がいいだろう。

マンガや映画などでは口で毒出しをするというのがお決まりなのだが、自分一人だったり、そもそも汗ばんだ男の首筋に吸い付くのはためらわれる(咬んだものと緊急性にもよるが・・・)。首筋ならともかく吸い付くのがもっとためらわれる場所ということだってあるし・・・。

ポイズンリムーバー
刺されたところに押し当てて
ポイズンリムーバー
レバーをギュッと引く

試しに使ってみるとそれなりの吸引力だが、爪で思いっきり絞り出す方がいいのでは??と思うぐらいである。いずれにせよ、応急処置用だ。蚊に刺されたときには効くだろうか?ネトルに触れてしまったときに効果があると助かるんだけどな・・・など、期待もあるがやってみなければわからない。

ポイズンリムーバー
この程度の跡がつく(何度か繰り返すべきだとのこと)

さて、明日の休日はまたお茶摘みである。ポイズンリムーバーが活躍しないことを願う。

次に新調するべきもの

この時期、屋外での作業はタイミングが難しい。

安定しない天気、雨続きで乾かない地面。天気が回復しても、急な他の仕事の割り込みで後回しになることも多い。

秋からずっと伸び伸びになっていた作業が、畑の一角の耕耘。夏まではレモングラスなどを植えていたのだが、少し配置換えをしたくて(連作も良くないしね)、耕しておきたかったのだ。とりかかれば一時間もかからない作業なのに・・・。

鍬と耕耘機

さて、今日は朝から天気にも恵まれ、「今日こそ耕耘するぞ」と他の仕事も片付けた。とはいえ、とりかかることができたのは午後3時過ぎ。

この場所は圃場の端の奥まったところにあり、手前には芝生などもあるため大きな機械を入れるのは難しい。大型の耕耘機ならものの数分で耕せるのだが、いつも一人で持ち上げられる程度の小型の耕運機を使う。

倉庫から耕耘機を出し、エンジン始動。暖気も終わり、さあ、スタート!とスロットルを開ける。勢いよく刃が回り出した途端、すぐ下にあった枯れ草が絡まってエンスト。
「やれやれ」と、枯れ草を取り除いて再度スターターの紐を引く。
「カカコン・・・」
とスターターは回れどもエンジンはかからない。

20回、30回とスターターを引くのだが、エンジンが始動する気配はない。エンジンが温まる前に、自分の体が温まってきた。ジャンパーを脱ぐ。
もともと、中古で譲ってもらってもう10年以上使っている耕耘機。刃もだいぶ磨耗してきたし、そろそろ替え時かもしれない。

それでもと思って、再度確認。燃料OK、刃に絡まった草も取り除いた。だいぶプラグも古いしな・・・と、プラグレンチを持ってきてプラグを調べる。プラグも磨いて再度スターターを引き続ける。風は冷たいのに帽子の中も蒸れてきた。ついに帽子も脱ぐ。
しかし、エンジンが再び動きだす気配はない。

「こんなことしてたら日が暮れてしまう!」
と、耕耘機は放り出して、器具小屋から鍬を取り出す。

鍬を使うのも、久しぶりだ。これぐらいの場所ならそう時間もかからないだろう。

スターターを引きすぎて、自分自身のウォーミングアップは十分だ。鍬を振りかぶり(といっても軽く持ち上げる程度だが)、「ザクッ」と土に突き刺す。柄を軽く向こう側に押し出す感じで土を起こす。いつの間にか体に染み付いた動きだ。リズミカルにひと畝分が終了。汗をかかない程度に、焦らず続ける。

昔はとにかく力任せにスピード勝負という感じで耕していたが、あっという間に大汗をかいてダウンしていた。疲れないよう、ゆっくり、同じリズムで、いつの間にかひと畝が終わっているという感じがベストだということが、ずいぶん経ってからわかるようになった。

鍬をつかって嬉しいのは、作業が静かであること。聞こえるのは、鍬の刃が土に突き刺さる音と、時々聞こえる冬鳥の声だけ。静寂の中でただひたすら耕す作業は、心も耕している時間かもしれない。

これが耕運機だと、うるさいエンジン音の中、ひたすら作業が終わることだけを考えている。それに、大きな音でごまかされている感じでも、実際にはそれほど深く耕されているわけではない。さらに、耕している最中、石や古いラベルなどが出てきても、取り出す間も無くまた土に飲み込まれてしまう。厄介なヨモギやスギナの根が出てきても同様である。鍬ならば、少し手を休めて土を手入れすることも容易だ。耕運機で耕していると、土は耕す対象物という印象だが、鍬で耕していると、土はもっと近い存在に感じられるのだ。

以前、シルバー人材センターに勤めている知り合いから、高齢の方の畑を耕す作業を依頼されることがあるという話を伺った。しかも、耕運機ではなくて、「鍬で」という指定つきで。鍬の方が深く、しっかり耕せるというのが理由だそうだ。そもそもそんな仕事がシルバー人材センターにあるのもびっくりだし、70に近い方!がその作業をしているというのも驚きだ。もちろん時給も良いそうだが・・・。

さて、たまに他の方が使っている鍬を手に取ることがあるが、地域やその方の体格、耕す場所によって千差万別である。手が切れてしまうのではないかと思えるような鋭い刃や、持って、ものすごく重くてびっくりした鍬もある。きっと鍬自体の重さで耕すのが、その場所には適しているのだろう。

今自分が使っている鍬は二本。一本は、親戚が使っていた鍬のお下がり。もう一本はだいぶ前に買ったのだが、柄が折れてしまって、適当な柄をホームセンターで買ってきて直したもの。どちらも、決して今の私の体格や作業にぴったりとは言えない。もっと私の体にあう鍬ならさらに気持ちよく仕事ができるのではないかとときどき思う。

結局30分強で耕耘は完了した。程よく体が温まり、うっすらと汗を掻く程度。おそらく耕耘機で行っても15分から20分はかかるだろう。たぶん、あのまま耕耘機の修理を続けていたらまだ終わらなかったにちがいない。

耕耘機での作業の後残るのは、手のしびれだけ。鍬ならばプラス10分の作業で心地よい疲れと、はるかに大きな満足感。

耕耘機を新調するとなると、10万円近い出費や、燃料や修理にかかる維持費。まして今回のように予測しないトラブルがあると始めるまでにものすごく時間を取られる。作業の後のメンテナンスもバカにならない。新調したとしても、作業が今よりも早く楽になる可能性はほとんど無い。

これが鍬ならば、何分の一かの値段で自分の体にぴったりのものをあつらえることができるだろう。スタートも、倉庫から取り出すだけ。作業後の手入れも最低、水で土を落としておくだけで済む。きっと作業もずいぶんはかどることだろう。さらに「健康のため」なんて要素を入れてしまうと比較のできない価値になりそうだ。

うーむ、次に新調するべきなのは鍬なのかもしれない・・・。

 

太陽が低いので

12月、ついでに冬至前。寒い、日の出が遅いので、朝、ビニールハウスに入っても全く暖かさを感じない。
そもそも、曇りがちなこの季節、お日様も出ていなければハウス内があたたまるわけもないのだが。

夕方もあっという間に日が暮れるので、仕事が遅々として進まない。

太陽は低く、頼りなさげ。あの夏の容赦ない太陽光線はいったいどこへ行ってしまったのかという感じだ。

そもそも、山陰は日本海側特有の曇天続き、一週間に一度、半日でも青空が拝めれば御の字である。

もちろん、ハーブの成長は遅い。まだ冬は始まったばかりなのに、春になることばかり考えている。

ただ、愚痴をこぼしていてもはじまらない、こんな時にこそできる仕事、すべき仕事を見つけることが大事である。

春から秋は、仕事も多いし、仕事の途中で割り込んでくる雑多な用事も多い。時間をかけてゆっくり、丁寧に行う仕事は進めにくい。冬こそ、集中してそんな仕事に取り組むべき時期だ。

と、いうことで、今日行う仕事はナメクジ退治である。

※注意! ナメクジが苦手な方はこれ以降は読まれない方が良いかもしれません。

イモムシやバッタなど、葉を食い荒らす昆虫たちがなりをひそめている寒い時期でも、ナメクジだけは活動中。しかも、暖かいシーズンよりも一層目立たぬようしているせいか、本人たちを見かけることは少ないが、確かに痕跡を残している。

また、暖かい時期なら、カエルという天敵にお任せするということもできるが(というか、それしかできないが)、この時期はカエルもお休み中である。天敵も不在でやりたい放題させておくわけにはいかない。

場所は種まきをした鉢や、挿し木をしたプラグなどがまとめてあるビニールハウスだ。種まき後や挿し木をした後は、苗などよりもはるかに頻繁に水やりをするので湿り気も多い。さらに、発芽したばかりの柔らかい芽、挿し穂から落ちてくる葉など、美味しいものはたっぷり。しかも、プラグや鉢の下など、暗くて外敵が入ってきにくい隙間が豊富にある。しかも、結構暖かい。こんな暮らしやすい場所はないだろう。快適で、食べ物がたくさんあって、しかも安全。そんな場所があれば僕だって住みたい。

挿し木プラグ
挿し木をしたプラグの下は格好の隠れ家

寒い時期でも、ハーブの種類によっては種まきをすれば発芽するものがある。もちろん、成長は極めてゆっくりなので、貴重な発芽である。春に向けて大事に育てていきたいのに、それを無残に食い荒らされたのではたまらない。

ジャーマンカモミールの食害
上の写真も、せっかく発芽したジャーマンカモミールの種子だったのに、左下半分がごっそり食べられていた。

タイムの食害
こちらはタイム。ところどころ、茎を残して、上の方を食べられてしまったようだ。

普段、よく観察していないと、「発芽しないなあ・・・」と思っていたのに、実は食べられていただけだった。ということがよくある。ナメクジが活動するのが、主に暗い時間帯なので、現行犯逮捕につながりにくいのも厄介なのだ。

鉢やプラグをいちいちひっくり返して裏をチェックするなど、手間も根気もいるので、余裕があるこの時期にこそするべき仕事だ。ついでに、低い太陽が好都合だったりする。真夏の強い日差しの下では、暗がりになって見えにくいプラグの裏も、斜めから日が差すこの時期ならばよく見える。第一真夏に激アツのビニールハウス内でこんな仕事しても、長く続けられるわけもない。

ナメクジの排泄物
さて、ナメクジの痕跡はこれ、排泄物の跡だ。植物を食べた排泄物なのでさして汚いとは思わないが、あらためて見ると感心するぐらいだ。これぐらいたくさん付いていると大抵近くに潜んでいたりする。

 

ナメクジ
すぐ隣のプラグの裏で早速発見。結構複数でいることも多い。カップルなのか、寂しがり屋なのか?

 

鉢裏のナメクジ
鉢の裏の隙間は絶好の隠れ家だ。

ナメクジの卵
ときには、卵を見つけることもあるが、今日は見つからなかった。キラキラしていてとっても綺麗だが。
アシナガバチ
プラグをひっくり返していたら、こんな方もいらっしゃってちょっとびっくり。ここで冬越ししているようだ。ほとんど動かないので、危なくはないがやっぱり緊張する。
カエル
鉢の下で眠っていた子ガエルも発見。起こしてゴメン。春からまた頑張ってもらえるよう、チェックが済んだ鉢の近くへ移してやった。
陸貝
また、名前はわからないが、小さな陸貝もけっこう悪さをする。忙しい夏だと、この小ささでついつい見逃してしまいがち。でも、この時期なら入念に調べる気にもなる。

一つ一つ、プラグや鉢をひっくり返しては、裏を見回し、見つけては取り除く。さすがに全ての裏に見つかるほどではないけれど、5、6枚裏返していると一匹や二匹は見つかるのでそのたびに退場していただく。「キャッ、気持ち悪い」なんてことはないので、別に指で取り除いてもいいのだが、指に付いたヌルヌルは不快極まりない。性質的に隙間に入っていることも多いので、小枝や、はさみの先などでチョイと引っ掛けて落とすのだが、中にはかなり奥まったところにいらっしゃるので、引きずり出すのには苦労する。

「そういえば・・・」と、思い出して、店頭にあった害虫ばさみを持ってきた。
害虫ばさみ
なんてことない、小さな火バサミのようなものである。ただ、先端のつくりがかなり精度が高く、(全体的にも高いけど)この手の商品にあるようなちょっとしたイライラ感を沸かせるような粗雑さがなく、きっちり働いてくれる。火バサミでも、使っていると先端が開いてきて、つかみにくくなってくること、ありますよね。

しかも、この本気度の高いギザギザ!捕まえられたら観念するしかなさそうだ。もし、僕がナメクジだったら、このギザギザが迫ってきた瞬間、覚悟を決めてしまうだろう。
害虫ばさみでナメクジをキャッチ
奥の隙間に隠れているナメクジも確実キャッチ。うん、なかなか悪くない。取っ手中央部分の丸く拡がったところが上手く力を伝えるのだろうか、微妙な力の入れ加減もきっちり刃先に現れる。厚い手袋をしている時なんかには有効かもしれない。しかも、先端の合わせが良好なので相当小さなものも確実にキャッチできる。他の何かで代用することもできる、ちょっとした作業用のツールなのに、ここまで作り込む本気度はGoodである。

毛虫なんかも、種類がきちんとわかっていて、毒がないのなら、安心して「テデトール」できるのだが、年に何度かは、「これってなんだっけ?」という奴に遭遇することもある。そんな時にもよさそうだ。それに、さすがに手で掴むのはごめん願いたいムカデなんかも安心して掴めそうだ。ムカデって結構ツルツルしていてある意味ナメクジよりはるかに掴みにくいけど、このツールなら大丈夫だろう。

また、ピンセットでは弱すぎる、火バサミでは大きすぎという、ちょっとしたものを挟むのにも重宝しそう。ビニールハウスにも常備しておくと便利かも。

このまま、ここに置いておきたいが、店頭での作業用なので、見つかったら怒られそうだ。ビニールハウス用に一本調達しようか。

なんか、愚痴に始まり、最後は商品の紹介になってしまった。右上に、『広告』とはっきり表示しとかなきゃね。

 

害虫ばさみ

ジャーマンカモミール
タイム