ぬか喜び

店の花壇を見ていてふと足が止まった。少し前から咲き始めているクリーピングボリジ、一株にピンク色の花がいくつも咲いている。

クリーピングボリジ

この株は前年からのこぼれ種によった株のはず。もしかして・・・。と大きな期待が湧いてくる。白花ならまだしも、ピンク花とは珍しい。すごいぞ。まてまて、もうしばらく経ってみないと分からない。と、自重しながらも、今後どうやってこの色の株を残していくかを検討する。周りの普通の色の株は移植して、とりあえず種子で増やしてみよう・・・etc.。

ところが、残念ながら翌日見てみると、花色はブルーに変わっていた。咲き始め特有の色だったのだ。

クリーピングボリジ

もちろん、開花当初、花色がピンクがかることは知らない訳ではない。それでも勘違いした原因は、一株についた花がどれも一様にピンクに染まっていたからだ。その上、周りにある他の株がいずれもブルーだったので余計に惑わされてしまった。

久しぶりにワクワク、ドキドキしたのに、ちょっと気が抜けてしまった一日となった。白花でもいいからいつの日か出てこないかなぁ。

用意、ドン!

水やりをしていると、フルーツセイジの枝の間に、何かモヤモヤとしたものが浮かんでいる。近づいてみると、小さなクモの子が集まっていた。というか、これからクモの子が散っていこうとしているのだろう。

クモ

これほど多くのクモの子がビニールハウスに散らばっていってくれれば、さぞ良い働きをしてくれると思うけれど、きっと自然淘汰もされるだろう。この中で残ってくれるのはどれほどだろうか。

カメラの性能もあるかも知れないけれど、ピントが合わせ辛かった。ピント合わせに四苦八苦しながら小さなクモたちがざわざわと動き回っているのを見ると少し気持ちが悪くなってきた。いや、クモ自体はそれほど嫌いではないのだが、小さなものが多数動き回っているのが苦手なのだ。だから蟻は昆虫の中でも結構嫌いな部類に入る。

ま、いずれにせよ、ハウスの隅々まで広がって欲しいものだ。

生贄

ようやく今年初めてのバジルが出せるようになった。バジルを育てるようになってから最も遅い記録かも知れない。

例年だと4月の終わりから、遅くてもGWあけ頃が初出荷になることが多い。この頃はバジルの茎がまだ柔らかく、店頭に並べる時には強い風に気を付けなくてはならない。その点今年は、ゆっくりと育ったし、もう半分諦めの感があったので、頑丈な苗になるよう心がけた。がっしりとした良い苗ができたと思っている。

ただ、いつでも気を付けなければならないのはナメクジの害である。バジルを店頭に出すと、「待ってました」とばかりにナメクジが集合してくるようで、一晩放置していると穴だらけになる。そのため、バジルだけは閉店と同時に奥の乾燥した所へ非難させるよう心がけている。

ところが、昨夜、スタッフが引っ込めるのを忘れたようで、今朝見てみると案の定たくさんかじられていた。ナメクジがいるところに夜中放置しておくなんて、生贄をさし出すようなものである。

バジル

幸い、このバジルは御理解を頂いた上で、お客様に引き取られていった。

生贄と言えば、子供が小さい頃、「○○を生贄に□□を召喚!」なんてカードゲームに相当付き合わされた。出来立てのバジルが生贄では召喚コスト高すぎである。

気になる鳥

ここ数ヶ月ほどだろうか、なにかと目につく鳥がいる。ある時は道端で、またある時は店の周りで見かける鳥だ。背中は青っぽく、ちょっと目を引くけれど、ものすごくきれいと言うわけではない。それでも何となく気になっていた。

今日もビニールハウスから出てみると、駐車場の砂の辺りでしきりに何かをついばんでいる。どうやら毛虫をつついているようだ。毛が嫌なのでつついては離しているようにも見えるし、ネコが小動物をもてあそぶように、ただ遊んでいるようにも見えた。

イソヒヨドリ?

どうやら夢中のようなので、これはチャンスとカメラを持ってきてそっと近づく。それほどこちらを気にする素振りもなく、夢中で毛虫と遊んでいた。

イソヒヨドリ?

何枚かの写真を撮り終えた後もしばらく遊んでいたようだ。そのうち、毛虫も一緒にどこかへ消えていた。

帰って調べてみるとイソヒヨドリと言う鳥ではないかと思った。「イソ」とつくからには海の近くの鳥のようだけれど、時には内陸のほうにもやって来るらしい。ここから海までは結構ある。ビルなどを崖地と思ってすむこともあるとか、それで高速道路の橋脚の下で見たのかも知れない。

出撃準備

今年はなんとなくナメクジの被害が多い感じがする。皆様の所はどうですか?

スミレの仲間の葉も穴だらけになったし、バジルの新芽もかじられた。そしてなんといっても発芽したばかりのナスビときゅうりが一夜にして消失してしまったのには腹が立った。

そして、今標的になっているのが、ニオイアヤメである。どうやら終った花を目当てに食べに来るようだ。咲いている時もかぐわしい花だからきっと食欲がそそられるのだろう。

開化を終えた花。これだけを食べてくれるのなら良いのだが・・・
開化を終えた花。これだけを食べてくれるのなら良いのだが・・・

終った花を食べに来るぐらいならば目をつむる所だが、ついでに葉までかじって帰られたのではたまらない。それでもと思い、朝早い内にチェックして捕殺するようにしているが次から次へと現れる感じできりがない。

葉に大穴が・・・
葉に大穴が・・・

ところが、夕方様子を見に行ってみると、株元にカエル君がいつの間にかいらっしゃる。ナメクジが出てくる時間にむけて出撃準備か?と思いたい。心なしか目つきも鋭くなっているような・・・?

カエル