困った理由

寒い日が続く。圃場でも外はもちろん、ビニールハウスの中でも色味が乏しい。ローズマリーの親株も、まだようやくつぼみを見せ始めて・・・という鉢がほとんど。

そんな中、唯一、ドワーフブルーローズマリーの鉢のあるところだけが明るく際立っている。もともと、花はよく咲かせる種類だが、どうしてこれだけ?と不思議に思った。でも、ちょっと考えてみて納得。

ドワーフブルーローズマリー

ドワーフブルーローズマリーは、一昨年から去年にかけてかなり多めに増殖したかい?があって、まだ比較的多くの在庫がある。そのため、今年の春以降、新規の増殖をしていなかった。

他の種類は大抵春から夏にかけて挿し木のためにかなり剪定を行っているので、花が咲くような枝の充実が遅れているのだろう。剪定を免れたドワーフブルーローズマリーだけが、早くから枝を充実させることができて花芽を付けたようだ。

今年は一足早く花を咲かせることができたようだが、さて、来年はいかに?また早くから咲いてもらうようでは困りますけれどねぇ。

刺激

この冬の大雪でヘの字に曲ってしまったユーカリ。結局初夏まで待っても「く」の字ぐらいまでにしか戻らず、さすがに見た目が悪いので枝が残っているぎりぎりで剪定した。

ユーカリ

それが良い刺激になったのか、梅雨入り頃から残っていた小さな枝がすくすくと成長。そのうえ、切り落としたすぐ下の所からたくさん新芽が出てきた。

ユーカリの新芽

これで取りあえず枯れることは無いと一安心していたのだが、今日、下のほうの太い枝の辺りから小さな芽がいくつも出ているのを見つけた。

ユーカリの新芽

普段ならこのへんから新芽が出てくることはまず無い。あな嬉しや。これならもう一段低い所で剪定できる。オーストラリアじゃないので10何メートルになられても困るしね。

剪定と研ぎ

梅雨が明けると、苗の剪定作業が増える。高い温度に加え、水が切れないよう、充分な水やりをするので枝と葉がぐんぐん伸びる。形も悪くなるうえに、葉が多いと余計に水が切れやすくなる。そのため、適度に剪定が必要だ。

苗の柔らかな枝と言っても、大量に剪定しているとハサミの切れが悪くなってくる。切れが鈍ると、柔らかい枝がむしろうまく切れない。研ぎが必要になってくる。

本気で刃を研ぐのなら砥石の出番だ。でも、砥石を使うと、それ相応の時間もかかる。また、携帯用シャープナーと言う手もある。これも、普段はツールボックスの底にあり、さっと取り出してと言う感じでは無い。

そんな時、活躍してくれるのが、圃場の片隅にあるトクサだ。ケイ酸を含み、木工品のヤスリがけなどにも使うと言う。苗の剪定でハサミの切れ味を鈍くする原因はほとんどがヤニ。だから、トクサで軽くこすってやると簡単に取れる。使い終ったら、苗の剪定屑と一緒に処分できる。片付けの必要もないのが嬉しい。

トクサ

このトクサ、お客様の庭の整備をしていた時、あまりに広がりすぎて片付けて欲しいとのことで引っこ抜いた。また何かに使うかもと持ち帰って植えていたのが今になって重宝し出した。ただ、場所によってはものすごく増えるので、鉢植えの身である。

思いきって

剪定はハーブを育てる時に避けては通れない作業。ところが慣れるまではなかなか大胆にできないものである。何年か育てていれば、ここまでは剪定できる、これ以上切ると危ない、と言う勘所がつかめてくるので徐々に思いきって剪定をすることができるようになる。

それでも、お客様の庭で株を剪定するのはそれなりに気を使う。

宿根ネメシア 剪定前

これは春先に植えた宿根ネメシア。花もそこそこ咲いていて、一見調子良さそうに見える。でも、株元がだいぶ木質化してきて葉も落ちている。葉も黄色味がかかってきているので、ここはある程度枝や葉を更新してやる方が良さそうである。第一、このまま伸ばしていては冬、雪でも降ろうものならべたーんと潰れ、見栄えも悪くなってしまう。

宿根ネメシア 剪定後

ネメシアは見た目よりはずいぶん剪定に強い。せっかく花が咲いていて、株にもお客様にも申し訳ないところだが、今後のことを考えてばっさりと剪定してしまった。まあ、おそらく大丈夫だろう。

今気になっているのは同じ庭にあるハイブリッドティーのローズ。何年もほったらかしになっていてひどい枝ぶりなのだ。昨年から手を入れはじめ、コンディションも良くなってきたので、剪定はこの冬が勝負だと思っている。セオリー通りすれば問題ないとは言え、さすがに今回のように気楽にはできないだろう。

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カモミールと自己嫌悪

「即実行」できる人がうらやましい。仕事の面でもつい後回しにしてしまう傾向が強いし、園芸でも、「今年も○○が植えられなかった」とか、「種子まきが間に合わなかった」なんてのは数え上げるときりがない。

やはり今年もローマンカモミールの剪定ができなかった。花芽はどんどん上がってくるのを横目に、つい他の作業を優先してきた結果、満開を迎えてしまった。

ローマンカモミール

この株は別に花を収穫するとか鑑賞する目的ではないので咲かせない方が都合が良い。花茎が立ち上がる頃はたいてい雨も良く降るので株元は蒸れがちになる。株元の葉はたいてい茶色くなってしまう。大雨でも降れば倒れて見栄えの悪いことこの上なしだ。

倒れてしまうと、今度は剪定自体が面倒に。そしてますます先延ばし・・・の悪循環だ。

花が付きはじめる前から、時々踏んでやるとか、立ち上がりはじめたら即刈り込めば形も良く、その後もこまめに剪定する意欲も湧いてくるのに、やはり今年も怠ってしまった。

そんなカモミールを見ながら自己嫌悪に陥るぐらいならさっさと刈ってしまえば良いのに、写真を撮ってこの日も次の仕事にとりかかってしまったのである。