民具

夏野菜もそろそろ終りが近づいてきた。キュウリはもうすでに片付けてしまったし、オクラもそろそろおしまい。ツルムラサキもさすがに飽きてきた。ナスはもうちょっと頑張れるかも知れない。猛暑のさなかさっぱりだったミニトマトがようやく復活してきた。粒は小さめながら味はまずまず。でも、暑い時期に楽しみたかったなぁ。

ザルと野菜

収穫は、把っ手付きのザルを片手に。このザルは、とある酒屋さんに訪れたとき、ちょうど納屋の片付けをしておられ、その時に出てきたものを譲り受けたものだ。どれぐらい前のものか不明だがとても丈夫で、もらってから10年近く経つのにザルの下の足の部分が壊れただけで(同じような竹で簡単に修理できた)、愛用させていただいている。プラスチックのカゴに比べると野菜を入れた時の収まりも良いし、野菜の色も映える。野菜たちも何となく気持ち良さそうである。

ところで、先月、子供が通っている小学校で校舎改築に伴う備品や器材の大移動が行われた。椅子や机を暑さの中、汗にまみれて運搬した。小学校には「地域の歴史の展示コーナー」みたいなものがあって、昔の調度品や、かつて稲の脱穀に使った道具など、昔使われていた民具が集められている。その中に、例のざると寸分たがわないものがあったのである。

民具として展示されるようなものが未だに現役とは・・・。昔の丁寧な仕事と素材の強さに改めて感心せざるを得なかった。今になって良いものを貰ったなあと思うのである。

れう子

例年ならお盆過ぎには咲いているはずのレウコジャム(レウコユム)・オータムナーレ。今年は今満開を迎えている。ようやく普段の年のお盆過ぎの気候に戻ったと言うことか?

レウコジャム・オータムナーレ

それにしても例年にない勢いで花が上がってきた。暑さをじっと耐え続けた夏の分を取り戻すかのようだ。

さて、ひとりのスタッフがこのレウコジャムを大変気に入っている。家でも育てたり、知り合いのプレゼントにしたりしている。大変良いことだと思うけれど、しょっちゅう、「レウコが大きくなった」とか、「今年のレウコは美しいねぇ」とか言っている。知らない人が聞くと「れう子」という名前のように聞こえそうなので人前ではやめてほしいなぁと時々思うのである。

瀕死

この夏の猛暑、店の花壇にもいたる所に爪痕を残して去っていった。

花壇でも一番良い場所に鎮座しているブルーマウンテンラベンダー。お盆前から暑さの影響が出てきたと思っていたらみるみるうちに枯れ上がっていった。こんな症状が進行している時は返って手をかけるのは危険である。せいぜい剪定したり、陰を作ってやるのがせいぜい。その後も続いた酷暑を考えると植え替えなどした日にはとどめを刺すようなものだったろう。

ブルーマウンテンラベンダー

さて、ようやく暑さも一段落したようで様子を見てみると、まさに瀕死状態。隣りのローズマリーが勢力を拡大し、覆いかぶさってきたのも蒸れに拍車をかけたのだろう。

ブルーマウンテンラベンダー

しかし、株はまずまず充実していたので株元から少し新芽が出始めたのは良い兆候である。今後の涼しさが良い影響を与えてくれることを願う。

今年もお蔵入り

夏から秋に花が楽しめるもの無いですか?と聞かれると、まず思い浮かぶのは秋咲きのセイジやサルビアだ。種類も多いし花もバラエティーに富む。そのため、どうしても彼等に隠れて見過ごしがちになってしまうのがアガスタキの仲間である。どちらかと言えばマイナーなせいか、呼びかたもアガスタシェであったり、アガスタチだったり定まらないようだ。

店頭でもあまり人気がない。そもそも知名度が低い上に、花が咲かないと目立ちにくいのだ。そのうえ、割と細身のものが多く、花が上がってくると苗では茎も柔らかなので枝がしだれてしまいやすい。夏の間、水切れしないようしっかり潅水するのも災いする。今年など特にひどい。

アガスタキ・アプリコットスプライト

写真のアガスタキ・アプリコットスプライトも花だけ写すと見事なんだけど、実はこの苗、下のほうの枝がぐにゃ〜っと曲っていてとても販売できる状態ではなかったりする。

結局写真を写してから剪定、植え替えのお決まりコースを辿ったのである。確か去年もじゃなかったっけ?

株数のジレンマ

今夏の家庭菜園はキュウリばかりが大豊作。去年雨続きの夏で、露地植えのものがだらだらに伸びてしまったことから、今年は試しにと雨除けのある場所でも育てたのがまずかった。露地とあわせて計4株。サラダ、ぬか漬け、ピクルス、丸かじり・・・相当頑張って食べたつもりだったけれど、一家族ではとても処理しきれない量であった。まさにキュウリ地獄。配った数も相当に昇った。結論としてわが家ではキュウリの必要数は二株、もしくは丁寧に育てた一株でも充分かも知れない。

さて、雨除けのあるキュウリには一つ不思議なことが。毎年悩まされるウリハムシ。今年も露地植えの株は被害に遭った。まず植えてしばらくした成長期。そのころは数も少なく、手で駆除してもそれほど苦ではなかった。そうするうち見かけなくなった。そして8月後半に入ってから。もうこの頃になるとこちらのキュウリへの愛情もだいぶ衰えているので大挙して押し寄せてもあまり構わない。今、葉は穴だらけで見る影も無い。

ウリハムシ
それに引き換え雨除けのあるキュウリにはほとんど見かけなかった。場所も30メートル程しか離れていないのに・・・。

なんてことがあると、来年も両方で試してみようかと言う気になってくる。それぞれ一株づつ、枯れたりした時に備えて各プラス一株。結局今年と同じである。おそらく苗も配るほどできていることだろう。ついでにその頃になると今年のキュウリ地獄はきれいさっぱりと忘れているに違いない。