春の動き

このあいだまでの初夏を思わせる陽気とはうって変わって、昨日の午後からは少し冬に逆戻りしたような天気となった。

今朝など冷たい風が強く、作業場ではもうつけないと思っていた薪ストーブも点火された。例年の予定では4月の下旬に片付けるので、やはりまだ早かったようだ。片付けなくてよかった。

薪ストーブ
やはり火の暖かさは格別

それでも、ここ一週間の暖かさでずいぶん春の動きが見え始めてきた。

特に、寒さでダウンしていたのではと思われるハーブたちが徐々に姿を見せ始めてホッとしている。

ゴールデンヘリオトロープ
ゴールデンヘリオトロープ

定期的に手入れをしている市内の病院の花壇。今年の冬はさすがに・・・とほぼ諦めていたゴールデンヘリオトロープが芽吹き始めていた。むしろ、少し離れたところにある紫色のヘリオトロープのほうが勢いが悪い。紫色の方はギリギリ屋根にかからないところなので冬の寒さの影響が大きかったのだろう。

ヘリオトロープ
普通のヘリオトロープ。こちらの方が寒さには強いはずなのだが・・・

一方、今年の強烈な寒さでかえって勢いづいたようなハーブも多い。

エキナケアプルプレアもその一つ。例年は冬の間も中途半端に葉が残っていたりするのだが、今年は寒さで傷んでしまった。その代わり、遅れを取り戻そうとするかのように勢い良く葉が伸び始めていた。これなら今年もたくさん花を楽しめそうだ。

エキナケアプルプレア

一番心配していたのが、建物の北西に当たるところに植えていたローズゼラニウム。冬、剪定するのが一歩遅れてもろに一番強い寒波を受けてしまった。雪が解けた後にはもうカリカリになっていたので、剪定はしたものの株はダウンしたと諦めていた。

ローズゼラニウム
株元から新芽が出てきて安心。

ところがしっかり株元から新芽が伸び始めていて安心。特に珍しい種類というわけでもないが、やはり何年もここで育ってきたかと思うと生き残っていてくれて嬉しい。

アンソニーパーカーセイジ
アンソニーパーカーセイジ。案外強い。

その隣のアンソニーパーカーセイジも早々と新芽を見せていた。これも秋までには胸ぐらいまで伸びることだろう。いずれにせよ一安心である。

後回しのガーデニング

プライベートなガーデニングはいつもいつも後回しになりがちだ。

昨年はそもそもほとんど手をつけることさえできなかった。今年はその反省もあり、早めから動き出しているが、それでも最適のシーズンに間に合うようなことは珍しい。本当は昨年の秋に植えたかったコリアンダーやディルも春の植付けになってしまった。

畑の準備からして遅れ気味だが、それでも畝を立てて苗の植付けの準備をしようとした。

コリアンダー
雑草の集団とおもわれる中に・・・

クワを入れようとしたところ、ふと違和感を感じて目を近づけてみると、零れ種で発芽したコリアンダー(パクチー)がいくつも見つかった。結構大きい株もあったので、昨年のうちに発芽した株だろう。

コリアンダー
草をどけてみると・・・

今回の寒い冬もなんともなかったような顔をしている。

コリアンダー
ここにも何株か見つかる

本当はこのまま育てたかったのだが、畑として使うとき、ちょうど歩くところに当たってしまうので、なるべく土を落とさないよう、大きく掘り上げて移植した。

コリアンダー定植
プライベートな畑は極めて大雑把(人には見せられないですが・・・)

畝を立ててしばらくしてからの方が何かといいのだが、そんな日を待っていてはきっと時期を逸してしまうだろう。結局、作ったばかりの畝(本当は他のものを植えようとしていたのだが)に植え付けてしまうことになった。一つの小さな畝が埋まってしまい、今後の計画も修正が必要になりそうだ。

早生まれのチコリ

春分の日。

昨年はどうだったか覚えていないが、冬を思わせるような冷たい雨が朝から降り続く日だった。

雨は止む間もなく、午後にはすぐ横の水路も増水して溢れそうになっていた。

その上、夕方、ビニールハウスの中にまで浸水してきた。年に何度かはこれぐらい水が入ってくることはあるが、集中豪雨か、台風のときぐらいである。明日も雨が降る予報が出ているので少し心配だ。

浸水

さて、温かい日と寒い日が交互にやってきて、苗の成長もそれほど順調とは言えない。それでも、広い葉を持つ種類は大きな葉で太陽の光を受けるため、細い葉の種類に比べると成長が目に見える感じだ。

なかでも、チコリが順調に成長して先日、今年最初の苗を発売開始することができた。

今日もご注文いただいた苗を準備していたが、そのうちの一組がこんな感じ。同じチコリなのだが、成長具合がちょっと違うだけで葉の様子がこれほど違ってくる。おそらく、発芽が数日ずれたのが原因だろう(もちろん、種子から育てているので個体差もある)。

チコリ

まだ小さいうちは葉が丸っこいのだが、少し株が充実してくると葉にギザギザが目立ってくる。複数の株を育てているとそんな成長の違いに気づく方もあるようで、時々質問をいただくことがある。

いずれ成長してくると同じような姿になるのだが、育てる側は、どうしても心配になるのだろう。

昔、我々の小さい頃、よく「あの子は早生まれだから」とか「遅生まれだから」と言われることがあった。確かに小学校低学年の頃は、子供心にも4月生まれの同級生はなにか賢そうな雰囲気を漂わせていることを感じていた。でも、早生まれの友達にも、すごく賢い子がいたりしたので、大人がなぜそんなことを気にするのか不思議だったものだ。

きっと、その同級生たちも今は早生まれ、遅生まれなんて全く意味がないほど立派なオジサン、オバサンになっているだろうけどね。

デジタルとアナログ

風はまだつめたいが、今日は20度近くまで温度が上がったようだ。

日の出直後、畑にある温度計では2度だったので、気温の差が激しい。ビニールハウスの中は尚更なので、気温が上がり過ぎないよう、ほとんど開けっ放しにするようになった。

春は気温の上昇、そして朝方の低温が気になって温度計をよく見るし、夏は夏で(あまり見たくないけど)、「うわ~、38度!」とか、「結局熱帯夜だったか・・・」とチェックする。秋はそれほど温度計を見ることは少ないが、やはり秋の終わりの気温の下降が気になる。そして、今年の冬ほど最低気温をチェックした年もなかったように思う。

最高最低温度計
一番古株の最高最低温度計。相当過酷な環境においているのだが・・・

本格的に園芸に携わるようになるとやはり必要になってくるのが温度計なのだが、昔からあるアナログのものやデジタルのものなど色々なものがある。値段も100均から、精度の高いものは何万円とか、上を見たらキリがないだろう。

圃場では最高最低温度計を使うことが多いが、デジタル、アナログとも使っている。

ところが、この一年でデジタルの方が一台ダウンした。もともと、複数台使っていたが、表示温度に1,2度誤差があった。確かにデジタルの方が、視認性が良く、パッと現在の気温がわかるのだが、暑い時期など、液晶が真っ黒になってしまうこともあった(涼しくなったら戻ったが)。

アナログ温度計とダウンしたデジタル温度計
アナログ温度計とダウンしたデジタル温度計

ところが今年は完全にダウン。電池も変えたがウンともスンとも言わなかった。

今になって気づいたのだが、置いておける場所が、0℃から、50℃だった。冬場は氷点下になるし、50℃ももしかして・・・という環境である。致し方ない。

使用環境
案外ひ弱?値段相応

それに対してアナログの方は、一番古株はおそらく15年ぐらい経っているのだろうが、過酷な環境であってもまったく問題としない感じである。

温度計
地温も測れるタイプ。当店ではあまり使わない

デジタルの方は、湿度も一目でわかったりする優れものだったりするが、時々調子が悪くなるとその数字にも疑問符がつく。

過酷な環境を考えると、壊れた分の補完はアナログになりそうである。

てんとう虫の春

春は駆け足でやってくるというが、もう3月という気持ちと、まだ3月という気持ちが入り混じっている。

畑の春はなおさら早い。気がつくと、雪が降る前に耕したところが一面草で覆われていた。

雑草

一方、ハーブたちはこちらの気も知らずにのんびりとしている。

ナスタチウム

冬の寒さで地上部がすべてふにゃふにゃになってしまったナスタチウムの苗も、ようやく一株、また一株と株元から新芽を出し始めてきた。株自体が傷んでいなければ今後徐々にその数も増えてくるのだろう。

そして、3月にもなると、山陰でも晴れの日が目立ってくる。その代わり、朝の気温は下がり、先日も白花クリーピングタイムがびっしりと霜に覆われていた。とはいえ、寒さには強いので全く心配はいらない。

ホワイトクリーピングタイム

昆虫たちもまだほとんど姿を見せないが、このあいだ、株分けしようとしたラムズイヤーからポトリとてんとう虫が落ちてきた。葉の陰で寝ていたのだろうか。

てんとう虫とラムズイヤーふわふわのラムズイヤーをお布団にするなんて、いい場所を見つけたものだ。

落ちてゴソゴソしたかと思っていたら、葉の付け根に頭を突っ込んでピクリともしない。まるで、朝お母さんに起こされたちいさな子供のような仕草に笑ってしまった。

本当は株を全部掘り上げて株分けしたかったのだが、自分がそうされたら・・・と考えるとしのびなくて、一部分はそのままにしておいた。またそれが広がったら株分けすればいいだけのことだ。てんとう虫の春ももうすぐやってくるだろう。それまで束の間、春の眠りを楽しんでほしい。