雪の下のスタートダッシュ

昨日から今朝にかけての関東の雪ほどではないと思うが、当地でも今夜からまた雪の予報が出ている。今年は幸いにもまだ被害がないので、穏やかな雪であるよう願うばかりだ。

われわれ人間は雪が降るとつい縮こまりがちだが、植物たちは雪の下でも着々と春への準備を進めている。

花壇のクリーピングボリジも地面に張り付くように葉を伸ばし、冬の間の少ない陽の光を集めようと必死だ。

クリーピングボリジ

それにも増して、周りから伸び出したホトケノザを始めとした雑草たち。前回の雪の下ではやくも伸び始めたようだ。この様子なら、暖かくなったらあっという間にクリーピングボリジを覆ってしまうだろう。

普通のボリジは一年草なので、雑草に負けない勢いで春から一気に大きくなるが、クリーピングボリジは多年草の分おっとりしている。「夏までにジワジワと成長すればいいか・・・」といった感じである。それを尻目に一気に成長した雑草たちは早い者勝ち。春のお日様を独り占めすることになるだろう。

クリーピングボリジ
気持ちだけでも草取りを

日陰には割と強いクリーピングボリジとはいえ、周囲を囲まれてはせっかくの成長期に育つことができず、場合によっては花もわずかしか咲かせられないことも考えられる。さすがにそれは避けたいので、今日は周りの草を気持ちだけ取り除いておいた。きっと春にはもう一度、二度と行うことになるだろうけれど・・・。

ぬか喜び

店の花壇を見ていてふと足が止まった。少し前から咲き始めているクリーピングボリジ、一株にピンク色の花がいくつも咲いている。

クリーピングボリジ

この株は前年からのこぼれ種によった株のはず。もしかして・・・。と大きな期待が湧いてくる。白花ならまだしも、ピンク花とは珍しい。すごいぞ。まてまて、もうしばらく経ってみないと分からない。と、自重しながらも、今後どうやってこの色の株を残していくかを検討する。周りの普通の色の株は移植して、とりあえず種子で増やしてみよう・・・etc.。

ところが、残念ながら翌日見てみると、花色はブルーに変わっていた。咲き始め特有の色だったのだ。

クリーピングボリジ

もちろん、開花当初、花色がピンクがかることは知らない訳ではない。それでも勘違いした原因は、一株についた花がどれも一様にピンクに染まっていたからだ。その上、周りにある他の株がいずれもブルーだったので余計に惑わされてしまった。

久しぶりにワクワク、ドキドキしたのに、ちょっと気が抜けてしまった一日となった。白花でもいいからいつの日か出てこないかなぁ。

雨の年は優しく

夏らしくない天気のため、開花期に入ったハーブたちもイマイチ元気がない。毎年薄いブルーの花で涼しさを感じさせてくれるクリーピングボリジも、花色が淡く、弱々しい。雨が多くて寂しげである。

クリーピングボリジ

写真に写してみるとなおさら白っぽく、はかない感じになってしまう。

普通のボリジが一年草なのに対して、こちらは一応多年草。上手に育てれば何年も持つ。それでも種子は良くつけ、こぼれ種もよく育つので、どんどん更新していった方が元気は良いようだ。

クリーピングの名の通り、あまり背丈も高くならず、横に広がる。花が小さくて可愛らしいのもまた良いところである。ただ、さすがにボリジ。頑丈に育つとやはり葉がチクチクして少し痛いのである。不快とか、危険とか言う程じゃないけどね。でも、今年は少し葉が柔らかく、例年よりは優しい感じである。