お庭にて

天気予報では一時雨の予報だったが、朝から結構日差しもさして気持ちがよい天気。昨夜、ざっと降ったようだけど作業に支障はなさそうなので、「ソレッ」と庭仕事へ出発した。この時期、一日で植物も雑草も大きく生長するので、競争だ。ビニールハウスでの仕事は雨の日にまわして、とにかく春の晴れをむさぼるように外仕事だ。

今日は市内のお庭のメンテナンスを何件か。ちょっと風が強いお庭もあったけれど、むしろバタバタすると汗ばむぐらいなのでかえって良かった。

あるお庭ではピンクスイートバイオレットが満開。かつて数株植えただけなのに、株自体も増えていくし、結構種子でも広がったようだ。風が吹くとふわりと甘い香りが漂う。仕事の最中にもちょっと得をした気分。お客様からも「玄関がいいにおいがして」と喜ばれた。

ピンクスイートバイオレット

それにしてもほとんど年中放置状態なのにこの元気な様子。実は土もそれほど手を加えていない。その上少し前まで屋根から落ちた雪でつぶれていたということだ。育苗ポットでは土や環境にもいろいろ気を使っているのになかなかここまでには・・・。自然の偉大さと自分の未熟さにも気づかされる春の日だった。

旬に合わせて

主に春先に開花するスイートバイオレット、花の後はしばらくお疲れ気味で、ほかのハーブが旺盛に育つ初夏はすこし元気がない。もしかしてこのまま梅雨、そして暑い夏を迎えたら相当調子が悪くなるのでは・・・・。と心配になるが、梅雨の中ごろから、急に元気を取り戻すことが多い。寒さに強いスイートバイオレットなので、夏はさぞかし苦手と思いきや、強烈な日照さえ遮って、乾ききらないように気を付けてやるとかえって5月ごろより元気に見える。

新しい葉も出てきて、まるで第二の旬を迎えたような雰囲気さえ漂わせる。そして、旬を逃すまい!と、ツマグロヒョウモンの幼虫もしっかりと現れる。旬のものは美味しいと言うことを知っているのだろう。今年は、ピンクスイートバイオレットが特に調子が良かったら、しっかりこの種類に大発生した。

ピンクスイートバイオレット

もちろん、年によって旬の時期は前後する。それなのに、毎年遅れることなく出てくるのには感心する。

ツマグロヒョウモン
この方たちは、葉を豪快に食べるので、葉が齧られるのがよくわかる。その上、保護色なんて気にしないと言う態度なのか、葉の間にいてもとても目立つ。おかげでつかまえるのもとっても簡単だ。

ツマグロヒョウモン

初めて目にした時にはおっかなびっくりハサミでつまんでいたが、毒もないことが分かり、今では全く平気である。スタッフはまだ素手ではつかめないようだが、そのうち克服できるかな?

春を感じさせて

今、大鉢でピンクとホワイトのスイートバイオレットが花の盛りを迎えている。残念ながら気温が低めのため、あまり香りは強くない。これがもう少し日が射してビニールハウスのなかがポカポカしてくると甘い香りがふわりと漂い、つかの間の春を感じさせてくれるのに・・・。

ピンクスイートバイオレット

ピンクスイートバイオレットは花もたくさん咲き、香りも強い方である。ただ、色的にはリディア・グローブスの方が優しい感じで好みだ。ピンクスイートバイオレットはちょっと色がきつい。特に単独では・・・。なにかと合わせる方が和らいだ感じがする。

ホワイトスイートバイオレット

ホワイトスイートバイオレットも花のあがりは良好、香りも強め。花色も清楚で、葉色ともよくマッチする。でも、似合うのはやはりもう少し暖かくなった季節かな。寒中では色が冷たすぎる。

どちらも鉢植えの場合、植えっぱなしでは調子が悪くなりやすい。できれば毎年植え替えてやると順調に育つ。この鉢も昨年、夏の暑さが過ぎた頃に植え替えたらその後御機嫌が良く、無事開花にこぎ着けたのである。